山田哲人(ヤクルト)、5年連続満塁ホームランで自身5度目のシーズン30本塁打到達

東京ヤクルトスワローズの山田哲人が自身、5年連続となる満塁ホームランを放ったが、これは記録尽くめの一発となった。

9月26日、神宮球場での東京ヤクルトスワローズ対中日ドラゴンズ戦、「3番・セカンド」で先発出場した山田哲人は、2-0と2点リードで迎えた3回、無死満塁の場面、中日先発の小笠原慎之介が投じた1ボール2ストライクからの4球目、内角のストレートをレフトスタンドの最前列に叩き込んだ。

キャリア5度目のシーズン30本塁打到達(チーム2位タイ)

山田哲人にとってこれが自身5度目のシーズン30本塁打到達(2015年、2016年、2018年、2019年、2021年)となり、ヤクルトでは池山隆寛の5度(1988年~1992年)に並び2位タイとなった。
球団最多は、ウラディミール・バレンティン(2011年~2014年、2016年~2019年)の8度である。

村上宗隆とのシーズン30本塁打コンビ(チーム3度目)

そして、山田哲人がシーズン30本塁打に到達したことで、2019年以来、2度目となる、チームメート・村上宗隆との「30本塁打コンビ」が誕生した。

ヤクルトの日本人選手が同一シーズンで2人、シーズン30本塁打に到達したのは、1992年の古田敦也、池山隆寛(各30本塁打)、2019年の村上宗隆(36本塁打)、山田哲人(35本塁打)に次ぎ、3度目である。
村上宗隆はこの日、先制となる38号2ラン本塁打を放っており、ヤクルトの日本人選手2人による合算のシーズン最多本塁打数の71本塁打を超える可能性も十分、出てきた。

通算9本目となる満塁本塁打(NPB歴代20位、現役2位)

また、山田哲人にとって、自身9本目の満塁本塁打となり、現役では浅村栄斗(楽天)を抜いて、単独2位、NPB史上20位タイとなった。

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山田は入団3年目の2013年10月6日、マツダスタジアムでの広島カープ戦の1回、前田健太(現MLB/ミネソタ・ツインズ)からプロ初の満塁ホームランを放つと、2016年のシーズン以外は毎年、満塁弾を記録している。

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山田哲人は大ブレイクした入団4年目、2014年のシーズン終盤、10月6日、神宮球場でのDeNA戦では、8回に山口俊から満塁弾を放ち、NPB右打者としてはシーズン最多となる192安打目を記録した。

また記憶に新しいところでは、2019年9月4日、神宮球場での広島戦、7-7の同点で迎えた9回裏、広島のクローザー、フランスアからサヨナラ満塁本塁打を放ち、しかも、自身通算200号本塁打に到達した試合だろう。

しかも、山田は今日の中日戦で満塁ホームランを放ったことで、セ・リーグの5球団から満塁弾を打ったことになる。

5年連続の満塁ホームラン(NPB歴代2位タイ)

山田は2017年から5年連続で満塁ホームランを継続しているが、ヤクルトでは、アレックス・ラミレス(2001年~2004年)畠山和洋(2010年~2013年)の4年連続を抜いて、歴代最長。
NPBでは、山本浩二(1980年~1984年)、中村紀洋(1999年~2003年)、中村剛也(2007年~2011年)に次いで2位タイとなった。

なお、NPB記録は「6年連続満塁ホームラン」が最長で、駒田徳広(巨人、横浜:1994年~1999年)イチロー(オリックス:1995年~2000年)が記録している。

NPB最多満塁ホームランの記録を持つ中村剛也(西武)の22本にはまだ遠いが、ヤクルトの球団記録である池山隆寛の10本(NPB歴代14位)まであと1本に迫っており、山田には今後の記録更新に期待が懸かる。

チームは8連勝でリーグ優勝に向け驀進中

なお、山田はこの日、初回に四球を選び、続く村上宗隆の38号2ランホームランで先制のホームを踏むと、3回に30号満塁本塁打、4回にライト前にタイムリーヒット、6回に31号2ラン本塁打を放っており、3打数3安打、2015年8月22日の中日戦以来となる、自己最多・1試合7打点と大暴れ。

チームは16-0と圧勝し、今季、中日との本拠地最後の3連戦に3連勝。
ヤクルトは3つの引き分けを挟んで、8連勝と首位をキープし、2015年以来のリーグ優勝に向けて、ひた走っている。

試合後のヒーローインタビューでは、今季4勝目、通算177勝目を挙げたプロ20年目の石川雅規が呼ばれ、続いて、打のヒーローとして、山田哲人と村上宗隆が呼ばれた。
山田は、5度目のシーズン30号本塁打到達について訊かれると、
「池山さんに並べたということですごい光栄です。でも、また、ある人物(村上宗隆)に抜かれると思いますけど」と笑顔を見せた。
それを聴いた村上宗隆もまた笑顔だった。

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