名古屋大学・早川幸男教授のビッグバン否定論を無視する山本弘
❗❗この記事の結論──我々にも山本弘にも、早川幸男教授の説明はチンプンカンプンである。
メシア──世界唯一のスケプティックハンター。懐疑論者の嘘を暴く達人。
クラウディア──オカルト好きのハーフの美女。
クラウディア 山本弘さんは『トンデモ本の世界』の中で次のようなことを言っているわ。
メシア 『ホーキング宇宙論の大ウソ』を読めばわかることなんだけど、コンノさんがビッグバンを否定する根拠は「宇宙があまりに広大だから」、これ1つだけではない。
コンノさんの「宇宙のあまりの広大さから言っても……」の文は『ホーキング宇宙論の大ウソ』の96ページに出てくるんだけど、次の97ページから数ページにわたって、本格的なビッグバン否定論が展開されているんだ。
クラウディア そうなんだ。
山本さん、そんなこと1文字も書いてないけど……。
メシア まず、コンノさんは名古屋大学・早川幸男教授の論文を引用している。
ビッグバンの傍証とされる3度K黒体輻射への早川教授の反論は次のようなものだ。
クラウディア え、えーと、そのぉ……。
メシア わかるわかる(苦笑)。
言うまでもなく、我々にはなんのことやらチンプンカンプンだ。
そして無論、山本さんもチンプンカンプンだと思われる。
だからこそ早川教授の論文を無視し、『トンデモ本の世界』に1文字も紹介しなかったのだ。
クラウディア そうだろうね。
メシア ちなみにコンノさんは巨大構造や特異点の存在など、ビッグバンの矛盾をつく根拠をいくつもあげている。
最後に科学雑誌『オムニ』(1985年8月号)に掲載されたアンケート調査の結果を紹介する。
それはアメリカの天文学者、物理学者650人を対象におこなわれたもので、質問は「フリードマン宇宙は正しいと思うか?」「3度K黒体輻射はビッグバンの名残りだと思うか?」というものだ。
質問①「フリードマン宇宙は正しいと思うか?」
信じる──20.2%
半信半疑──58.2%
信じない──7%
質問②「3度K黒体輻射はビッグバンの名残りだと思うか?」
信じる──69%
半信半疑──24%
信じない──7%
この調査をおこなった科学史家のコップは言う。
「新しい事象の発見や理論の矛盾が拡大すれば、正統派と異端がひっくり返る可能性は充分あるだろう」