6/17 Johnny's world happy live with you のこと
「愛はここにあるんだよ 愛しか救えないんだよ」
あの『君だけforever』が全てだった。
なんの曲をやるんだろうなと考えてはいたけれど、数ある曲の中でこの日、『君だけforever』が選ばれるとは、全く思いもしなかった。彼らはいつまでもどこまでも誠実だった。
正直「『bon bon tonight』とかやってくれないかな〜」なんて思っていた私は、自分の甘さを鋭く突かれることになる。SexyZoneは私の何周も何周も先にいて、予想を遥かに超えてどこまでも賢く誠実で、強い意思と勇気を持っていた。
彼らは今、この春行う予定であった最新アルバム『pop×step!?』(以下ポプステ)をひっさげたツアーの全公演の延期を強いられている状況である。アルバムに収録されている曲は、発売済みのシングル『麒麟の子』『honey honey』とリード曲『極東DANCE』を除き、未だに一度もパフォーマンスされないままだ。"延期"とは言っても、公式発表の文言としては"中止"の文字を使っているし、いつになったらファンと顔を合わせてのライブ活動を再開できるのか、再開できる状況になったとしてそのときにポプステのツアーをできるのかどうか、見通しは立っていない。
それなのに、である。沢山の方が既に仰っているが、彼らは今日、『麒麟の子』と『極東DANCE』の2曲を除いて、最新アルバムの中の曲をなんと一切セットリストに入れなかった!
今日のSexyZoneのライブ構成なら、この2曲以外に枠は7曲分も残っていた。そこを全て、ポプステの曲以外で埋めている。ポプステにはソロを含めて20曲、『麒麟の子/honey honey』のカップリングだってさらに4曲もあるのに!
彼らは一切、本当に一切、ポプステツアーを諦めていない。来たる日に私たちの前で直接新曲たちのパフォーマンスを見せるという事に、なんの迷いも、疑いも持っていない。「配信とはいえ自由に曲を選んで人前でパフォーマンスする機会だし、ポプステの曲もどれか新しく披露されるかしら」などと考えていた自分の愚かさが恥ずかしい。この機会を利用してアルバムの曲を宣伝しようとか、保険をかけて小出しにしておこうとか、そんな浅ましい事は何一つ彼らの頭に無かったと知った。彼らは本気だ。なんの疑いも持たず、ただポプステツアー延期公演の開催だけを見据えている。その視線には一切のぶれが無い。ただ、ただ、自分たちが今やりたいこと、自分たちが歩みたい未来、そしてそのために今自分たちがやるべきこと、それだけを強く強く見据えている。確かな知性を携えて。
参考までに、今日のSexyZoneのセットリストを載せておく。
RUN
Cha-Cha-Chaチャンピオン
Lady ダイヤモンド
Sexy Summerに雪が降る
ぎゅっと
極東DANCE
麒麟の子
(MC)
君だけFOREVER
Sexy Zone
MC後、メイン(そう呼んで差し支えないと思う)として歌われた『君だけforever』は、2016年に発売されたシングル『よびすて』のカップリング曲である。
「愛はここにあるんだよ 愛しか救えないんだよ」
この曲が、全てだと思った。圧倒的だった。この曲しか、ないと思った。
声を張り上げて歌う彼らの眼差しに溢れる気迫と覚悟よ。
僕はいつだって
その苦しみに寄り添ってるのさ
気づいてないけど 一人じゃない
SexyZoneは決して「泣き止め」とも「大丈夫だ」とも言わない。ただ、そこに流れる涙を認め、感情を認め、静かに寄り添っていてくれる。
ただ認め寄り添う彼らの存在は、誰より優しい。
SexyZoneにはつよさ、真のつよさがある。
優しさ、誠実さ、ひたむきさ、真面目さ、真摯さ、健やかさ、同時に持っている確かな知性。
彼らは愛を歌う人間である。
Twitterで「その善性に基づくSexyZoneの知性を信頼している」という意のことを呟いている他担の方がいらっしゃって、とてもとても嬉しくなった。その通りだと思った。彼らの真摯さが人に伝わっているということに、胸が震えた。
君だけを守りたいんだ
君だけに届けるんだ
だから笑顔を見せて
君だけ Forever Forever 守るよ Forever
僕を信じて
So Forever Forever 守るよ Forever
声を聞かせて
歌いきり、『SexyZone』。目の前の壁が開き、イントロとともに彼らは目の前に広がる客席のまばゆい光に向かって進んで行く。
真っ直ぐ、前を見つめながら。
p.s.
鼻の下投げキッスで聡くんの存在を語るケンティー。聡くんのファンとして喜び感謝すると同時に、何より彼ら自身の中で現在進行形の話なんだということを改めて思い起こさせられる。現実問題、聡くんを含め確かに5人でSexyZoneなのだという実感が湧く。SexyZoneに再び、ありがとう、と思う。