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矛盾する2つの望み

人生は常に選択だ。

そんなのわかってる。

どちらか一方を手放さなければ、ずっと心に矛盾を抱え続けるし、どちらも得ることはできないことも。

心と魂なんだよね、きっと、この矛盾って。

別れたいのに、別れられない…
辞めたいのに、辞められない…
優しくしたいのに、優しくできない…

実は私は、人様に言えない程、パートナーである主人の問題を抱えている。
思い切って別れちゃえば良かった。彼が病人になってしまう前に。
友人に言ったら、「よく耐えてるね。私なら絶対無理」って言われる。
私の人生の嫌な気分の90%は、主人からもたらされる。

私と正反対の彼は、怖がりで現実的で誰にも心を見せられなくて、ネガティブで、強がりで、怠惰なくせに人から優秀と思われたくて、目に見えるものしか信じず、理不尽な怒りと不機嫌を私にぶつけてくる。
が、根っこはとても心優しい人。
自分を頼ってくる人をどんなに嫌なことがあっても決して見放さなすことができない人。

私にとってのこの大きな障害を取り除いて前に進む道だってあっただろう。
でも、何故かできなかった。

昔の私は、彼の放つ「言葉そのもの」に苛立っていた。
でも今の私は、彼の放つ態度や言葉には反応しなくなった。

何万回、「別れたい」と思っただろう。
引き寄せの法則的に捉えると、「別れたい」と思っているから、「別れたいという状態」を引き寄せているからなんだろうと分かっていても、「別れて良かった」とは心から思えなかったし、いつもギリギリのところで状況や環境がそれを許さなかった。

多分この世で一番私が彼のことを良く知っている。
親の教育や価値観の刷り込みのせいで、捻じれた性格になったことも良く知っている。本人が一番苦しいことも、知っている。

蜘蛛の巣って、真ん中あんなに大きくても、引っかけている四方の糸ってものすごい細い一本だけって知ってる?
私たちは、危なげな、だけど切れない蜘蛛の糸のような見えない糸で強く接着されている。
互いに背負っているものの大きさを知っているだけに、無茶ができない。
その上、彼は病人になってしまった。

別れたいけど、病人の彼を一人にし、年老いた独居の彼の母親に心配をかけることも、苦労をさせることもしたくない。
どちらの気持ちも本心だ。
我慢して暮らすことも、人を不幸にすると分かっていることを選択することも、どちらの生き方もしたくない。というのが本音。

ある日、悶々とした気持ちのまま、ある神社にお詣りにいった。
神社の奥手に「一つだけ願いが叶う石」というのがあった。たった一つだけ自分の願いが叶うなら、何を願うかと考える間もなく、目を閉じて手を合わせた瞬間、頭ではなく心でもないところから、「彼の病気が治りますように」と反射的に願いが出てしまった。
一つだけしか叶わないのに。
もっと叶えて欲しいことあったのに。

その時、何故か涙が溢れてきてしまい、止まらなかった。
こんなに一緒にいるのが苦痛で、嫌いで、別れたいのに、彼の幸せを願う自分の魂に気付いてしまった。

矛盾する2つの望み。

実はこれ、どちらにも選択の余地がある時の悩みなんだよね。

でも、「たった一つだけ」と言われたら、どっちを取るか。
その選択を迫られたとき、私は自分の頭でも心でもない、魂の声が聞こえてしまった。
あの時溢れた涙は何の涙だったんだろう。
友だちに話したら、「愛だね」って言ったけど、無念と虚しさとが入り混じった愛だったような気がする…

無念と虚しさとが入り混じった愛…。

初めて経験した感情かもしれない。
99.9%、合わない人。
でも、0.01%の蜘蛛の糸が何故かいつも切れずにいる。
それが「運命」というものなのかなぁ…


そんな風に考えていた時、YouTube「曼荼羅スピリチュアル」(最近知ったばかり)さんの「【最後の】スターシードの使命。あなたでなければいけなかった。」という動画に出会った。

❝アンカー❞

この言葉に魂が揺さぶられた。頭の中で「キンコンカーン!」という音が鳴った気がした。

私たち夫婦には子どもがいない。
望んだができなかった。
そして、実はこんな確率ってある?と聞きたくなるような世にも不思議な結婚だったと気付いたのは、結婚後15年くらいしてからだった。
私の結婚生活の後半戦は、この謎解きに時間を要した。
約半年くらい前、ようやく謎が解けた。
そして、曼荼羅スピリチュアルさんの上記の動画に出会い、確信した。
あんなに遠回りしたのも、こんなに辛い目にあってきたのも、苦労が多かったのも、それでもそういうの全部はねのけて、信心深く、愛一筋で、ポジティブに自由に楽しく生きてこれたのは、全部この為だったんだな…。

そう、思った。


追記:noteを始めたきっかけは、自分の苦労の乗り越え方とか、成功法則とか、悩み苦労してる人たちのためになれたらいいなぁ…という気持ちからでしたが、これからは、私に与えられ、背負わされた貴重過ぎる体験談とこれまでの認識が180度引っ繰り返るようなお話をしていこうと思います。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
それでは、またね。







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