頑張れないわたしの、ゆる妊活。
子どもはそれなりにほしいけれど、妊活は頑張れない。
25歳で結婚し、現在31歳。
時間とともに妊娠しにくくなることも、女性のカラダにある卵子の数には限りがあることも、情報としては知っている。
でも、頑張れない。頑張ろうと思うとつらい。苦しい。
そんなつらい思いをしてまで、わたしは子どもがほしいんだろうか?
◇◇◇
「30歳までに子ども1人はほしいな」
10代や20代前半の頃は、のんきにそんなことを言っていた。
自分の人生はコントロールできるものだと思っていたし、子どもは簡単にできるものだと思って疑わなかった。事実、10代で妊娠して母になった子も周りにいたし、わたし自身も「できちゃう」ことをかなり心配しながら恋愛をしていた。
でも、違った。
25歳で結婚してから、ずっと「子どもはいつできてもいい」と思って過ごしてきた。つまりは、避妊はしなかった。
それでも、できなかった。
29歳、わたしは少し焦っていた。来年30歳になってしまうから。30歳は、まだ何も知らなかった頃のわたしが勝手に決めたリミットだ。
そこで、本腰を入れて妊活することにした。基礎体温を測り、葉酸サプリメントを飲み、排卵検査薬を使ってタイミングを狙って行為をした。
ガチ妊活を始めて半年後、はじめて妊娠した。
とても嬉しくて、親にも報告した。母はとても嬉しそうだった。ドキドキしながら産婦人科に行って、現実に愕然とした。その妊娠はうまくいっていなかったのだ。
結局、8週でその妊娠は終わった。訳あって2回も流産手術をした。このあたりの話は、また別に書こうと思う。
わたしの妊娠への気持ちは、このときポッキリと折れてしまった。
あんなに頑張ったのに。毎朝数分我慢して基礎体温を測り、値段の高い排卵検査薬を繰り返し、気乗りしてない夫にどうにか頼み込んで行為をして。妊娠中はカラダに悪いと言われる食材は控え、塩分も控えていたのに。
わたしの何が、いけなかったんだろう。
入退院を繰り返して2回の流産手術が終わり、術後の経過を診てもらうための通院が終わる頃、わたしはついに30歳になっていた。
◇◇◇
はじめての妊娠が失敗に終わって数ヶ月後、わたしは考えた。
自分はすべてが簡単にうまくいくものだと思い過ぎていた。また、妊娠することに対して無理もし過ぎていた。だからうまくいかなかったときに「あんなに頑張ったのに」と思ってしまった。
自分の人生にとって大切なことは何だろう。
子どもは本当に必要だろうか。
ーー実際のところ、わたしは夫婦だけの生活にじゅうぶん満足している。
子どもがいなくても幸せだ。とはいえ、一度きりの人生でせっかく女として生まれたのだから、ヒトの機能としての出産や育児を体験してみたい気持ちもある。
だから、子どもを育ててみたい。ただし、何が何でもほしいというわけではない。
つまり、自分に無理のない範囲でできたら、それはそれで嬉しい。できないならば、夫婦二人で楽しく暮らしていけばいい。
わたしの人生にとって最も重要なのは「子どもを産むこと」ではなく、自分と大切な人が楽しく生きること。いい人生だと思って最後の日を迎えられたらいい。
人生には自分でコントロールできることと、そうでないことがある。
妊娠出産はコントロールできないことのひとつであり、自然の流れに身を任せるしかない。
◇◇◇
ということで現在は、とてもゆるく妊活中。
やっていることと言えば、生理の周期を「ルナルナ」で把握することぐらい。基礎体温はつけていないし、排卵検査薬も使っていない。葉酸サプリも飲んでいない。もちろん不妊外来にも行っていないし、そもそも行為をしない月もあるぐらいだ。
未来の自分に子どもがいても、いなくても、どちらでも肯定できる自分でいたい。
そして、妊活のために自分に無理をさせて今を犠牲にすることなく、いつでも無理なく楽しく過ごしていたい。
そんなわたしの考え方や日々を、これから綴っていければと思っている。