創世記6:1 ~ 4★2020.12.4掲載分
デボーションガイド*ハーベストタイムより
【御言葉】創世記6:1 ~ 4
1 さて、人が地上にふえ始め、彼らに娘たちが生まれたとき、
2 神の子らは、人の娘たちが、いかにも美しいのを見て、その中から好きな者を選んで、自分たちの妻とした。
3 そこで、【主】は、「わたしの霊は、永久には人のうちにとどまらないであろう。それは人が肉にすぎないからだ。それで人の齢よわいは、百二十年にしよう」と仰せられた。
4 神の子らが、人の娘たちのところに入り、彼らに子どもができたころ、またその後にも、ネフィリムが地上にいた。これらは、昔の勇士であり、名のある者たちであった。
《参考》
雑婚とその結果(1)
*堕天使と人間の女との雑婚
1~2節は、堕天使と人間の女との雑婚を指している。
(1)「神の子ら」(ベネイ・ハエロヒム)という言葉は、ヘブル語聖書(旧約聖書)で全ての天使(良い天使と堕天使を含む)の事を指している。(ヨブ1:6、2:1、38:7参照)
ヨブ記1:6 ある日、神の子たちが来て、主の前に立った。サタンも来てその中にいた。
ヨブ記2:1 ある日、また神の子たちが来て、主の前に立った。サタンもまたその中に来て、主の前に立った。
ヨブ記38:7 かの時には明けの星は相共に歌い、
神の子たちはみな喜び呼ばわった。
(2)天使も神によって造られたので「子ら(sons)」と呼ばれる。
(3)新約聖書では「神の子」は天使以外も指すようになる。ルカ3:38ではアダムが「神の子」と言われ、ヨハネ1:12では信者も「神の子」と言われるようになる。新約聖書で見ると『神によって直接造られた』事を指し「神の子」と言われるようになる。
ルカによる福音書3:38 エノス、セツ、アダム、そして神にいたる。
ヨハネによる福音書1:12 しかし、彼を受けいれた者、すなわち、その名を信じた人々には、彼は神の子となる力を与えたのである。
(4)イエス・キリストも「神の子」で、イエスは「ひとり子」とも呼ばれる。イエスが永遠に存在していることを指す。
(5)堕天使と人間の女との雑婚は、ユダヤ人の解釈。ユダヤ人の歴史家ヨセフスは「ユダヤ古代史」(紀元173年)の中で「神の子ら」(ベネイ・ハエロヒム)を「天使」と解釈している。
*領域を超えるという罪
(1)「人の娘たち」は、全ての人間の女。(カインの系列の女も、セツの系列の女も含まれる)
(2)「神の子らは、人の娘たちが、いかにも美しいのを見て」とある。「いかにも美しい」とは、性的ニュアンスを含んいて堕天使たちは欲望の目で人間の女を見たことを表している。良い天使は結婚しないが、堕天使は違っていた。
(3)「好きな者を選んで、自分たちの妻とした」は、堕天使と人間の雑婚していた。
(4)どうしてサタンは、悪霊ども(堕天使たち)に人間の女と雑婚させたのか。創世記3:15「女の子孫(種)」の約束が背景にあり、これは神がサタンに向かって言った言葉。サタンは、人間の女の「かたち」を破壊し、「女の子孫」の誕生を妨害しようとしていた。
創世記3:15 お前と女、お前の子孫と女の子孫の間にわたしは敵意を置く。彼はお前の頭を砕きお前は彼のかかとを砕く。」
(5)堕天使たちは「人と天使の垣根かきね 」を越えた重大な罪。
【罪の根源】
自らの領域を超えて神のようになろうとしたこと。
自分の人生は自分で決めるという傲慢な思いを持つ人も自らを「神」としている。
★私たちは、目的をもって造られ神によって生かされている。神の御心と調和した人生こそ幸いな人生。「幸いなことよ。悪者のはかりごとに歩まず、罪人の道に立たず、あざける者の座に着かなかった、その人」(詩1:1)
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