ローマ人への手紙3:9 〜 20★2022/10/24掲載分
デボーションガイド*ハーベストタイムより
【御言葉】ローマ人への手紙3:9 〜 20
9 では、どうなのでしょう。私たちは他の者にまさっているのでしょうか。決してそうではありません。私たちは前に、ユダヤ人もギリシヤ人も、すべての人が罪の下にあると責めたのです。
10 それは、次のように書いてあるとおりです。「義人はいない。ひとりもいない。
11 悟りのある人はいない。神を求める人はいない。
12 すべての人が迷い出て、みな、ともに無益な者となった。善を行う人はいない。ひとりもいない。」
13 「彼らののどは、開いた墓であり、彼らはその舌で欺あざむく。」「彼らのくちびるの下には、まむしの毒があり、」
14 「彼らの口は、のろいと苦さで満ちている。」
15 「彼らの足は血を流すのに速く、
16 彼らの道には破壊と悲惨がある。
17 また、彼らは平和の道を知らない。」
18 「彼らの目の前には、神に対する恐れがない。」
19 さて、私たちは、律法の言うことはみな、律法の下にある人々に対して言われていることを知っています。それは、すべての口がふさがれて、全世界が神のさばきに服するためです。
20 なぜなら、律法を行うことによっては、だれひとり神の前に義と認められないからです。律法によっては、かえって罪の意識が生じるのです。
《参考》
すべての人は罪人(1)
*パウロの論理展開
パウロの論理展開を復習。
① 異教徒の罪(1:18〜32)
② 文化的異教徒の罪(2:1〜16)
③ ユダヤ人の罪(2:17 〜3:8)
*全人類は有罪(9節)
「では、どうなのでしょう。私たちは他の者にまさっているのでしょうか。決してそうではありません。私たちは前に、ユダヤ人もギリシヤ人も、すべての人が罪の下にあると責めたのです」(9節)。
(1)パウロは1〜8節で、ユダヤ人には特権が与えられていると論じ、それを受け、「私たちは他の者にまさっているのでしょうか」と問いかけている。
「私たち」はユダヤ人のことで、「他の者」は異邦人のこと。
(2)「特権が与えられているユダヤ人は、異邦人よりもすぐれているのか。あるいは、ユダヤ人は異邦人よりもすぐれているから特権が与えられたのか」。
この質問に対するパウロの答えは、「決してそうではありません」と断言。
(3)ユダヤ人の選びは、神の一方的な恵みによるもの。
ユダヤ人が神に背を向けても、神のユダヤ人に対する忠実さは変わらない。
(4)パウロは、「私たちは前に、ユダヤ人もギリシヤ人も、すべての人が罪の下にあると責めたのです」と記している。
パウロの結論は、「特権はあっても、ユダヤ人もまた異邦人同様、神の裁きを受ける立場にある」というもの。
パウロがこの先の議論に用いたラビ的手法。
「大から小へ(from the greater to the lesser)」という論法。
「大について真実であれば、小についても真実である」。
ここでは、ユダヤ人が大で、異邦人が小。
ユダヤ人は神の啓示を受け、神の御心を知る民だったが、その彼らでさえ失敗することもある。
ユダヤ人が有罪であることを証明したら、それは全人類が有罪であることを証明したことになる(マコ2:1 〜 13参照)。
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