ローマ人への手紙4:13 〜 16★2022/11/13掲載分
デボーションガイド*ハーベストタイムより
【御言葉】ローマ人への手紙4:13 〜 16
13 というのは、世界の相続人となるという約束が、アブラハムに、あるいはまた、その子孫に与えられたのは、律法によってではなく、信仰の義によったからです。
14 もし律法による者が相続人であるとするなら、信仰はむなしくなり、約束は無効になってしまいます。
15 律法は怒りを招くものであり、律法のないところには違反もありません。
16 そのようなわけで、世界の相続人となることは、信仰によるのです。それは、恵みによるためであり、こうして約束がすべての子孫に、すなわち、律法を持っている人々にだけでなく、アブラハムの信仰にならう人々にも保証されるためなのです。「わたしは、あなたをあらゆる国の人々の父とした」と書いてあるとおりに、アブラハムは私たちすべての者の父なのです。
《参考》
アブラハムと義認(4)
*相続人の約束をどう考えるか
「相続人の約束」についての論考。
パウロは、これも律法によるのではなく、信仰の義によるという(13節)。
(1)世界の相続人となるという約束は、アブラハムとその子孫に与えられた。
(2)ここで思い出すのは、カナンの地がアブラハムとその子孫に約束されたということ。
この概念(確信)は、ユダヤ人の思索と歴史に大きな影響を与えた。
シオン(エルサレム)に対する憧憬は、ユダヤ人の歴史を貫く民族的本能。
バビロン捕囚の時代(詩137)も、紀元70年以降の世界離散の時代も、この憧憬はユダヤ人の心の中に生き続けていた。
それが具体的な形を取って現れたのが、20世紀のシオニズム運動で、シオン(エルサレム)への帰還という夢が、ユダヤ民族を一つにした。
「いつかアブラハムは復活し、約束の地を受け継ぐようになる」というのが、ユダヤ人の確信。
(3)この約束は、律法を行うことによってではなく、信仰の義によって与えられた。
救いも、アブラハム契約の約束も、律法を行うことによるのではない。
*律法か信仰か
「もし律法による者が相続人であるとするなら、信仰はむなしくなり、約束は無効になってしまいます」(14節)。
(1)律法を行う者が相続人であると言った場合の問題点は、何か。
それは、誰も律法を守り切ることはできないから。
信仰はむなしくなり(無意味になる。役立たずになる)、約束は無効になる(廃止されたことになる)ということ。
(2)15 〜 16節は、13 〜 14節で証明している。
「律法は怒りを招くものであり、律法のないところには違反もありません。そのようなわけで、世界の相続人となることは、信仰によるのです。それは、恵みによるためであり、こうして約束がすべての子孫に、すなわち、律法を持っている人々にだけでなく、アブラハムの信仰にならう人々にも保証されるためなのです。…アブラハムは私たちすべての者の父なのです」
★信仰があれば、ユダヤ人でも異邦人でも義認を受け、相続人となり、
私たちは、信仰によって世界の相続人とされた。
その特権に感謝し、それが実現する時を待ち望みつつ地上生涯を送ろう。
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