6大ポイント経済圏の最新動向【ポイント経済圏の覇者はどこ?最新データが示す未来の戦略 Vol.1】
今回は、2024年8月20日(火)に開催した「ポイント経済圏の覇者はどこ?最新データが示す未来の戦略」セミナーでご紹介したデータをもとに、6大ポイント経済圏の最新動向についてお話します。こちらは、MMD研究所が定期的に開催しているポイント経済圏セミナーの最新版です。
調査結果をMMD研究所にて公開しておりますので、あわせてこちらもご覧ください。
▼連載コラム(公開しましたらリンクをつけます)
Vol.1 6大ポイント経済圏の最新動向
Vol.2 ポイ活市場の多様化
新Vポイントの誕生
6大ポイント経済圏(ドコモ経済圏、au経済圏、PayPay経済圏、楽天経済圏、イオン経済圏、Vポイント経済圏)の最近の動向を振り返ると、2024年4月22日にTポイントとVポイントの統合がありました。新Vポイントの強みは、旧Tポイントで今まで貯めたポイントをこれまで以上の数の加盟店で活用できることです。旧TポイントとVポイントのタッグで、これから新しい金融サービスが展開されると考えられます。
ポイント経済圏と生活基盤の結びつきの強化
2024年4月26日にはKDDIがローソンへのTOB(株式公開買い付け)が成立したことを発表しました。ローソンではPontaポイント以外にdポイントも活用することができますが、KDDIは小売りでも基盤を確立しつつあります。
一方、オンラインでの結びつき強化においては、NTTドコモが2024年4月10日にアマゾンジャパンとの提携を発表しました。後述のメインポイントを貯めている場所・サービスの項目でdポイントとECサイトの親和性について見ていきたいと思います。
活用しているポイントの半年比較
弊社の調査結果として、ポイント経済圏でのポイント利用について前回(2024年1月)と比較したものがこちらです。
こちらは複数回答の結果になっており、前回の調査ではTポイントとVポイントをそれぞれ選択肢に含めています。しかし、今回の調査ではTポイントの選択肢は除外してVポイントのみとしています。
続いて、活用しているメインポイントの半年比較を見ると、今回の調査ではVポイントが6.6%になりました。前回調査でのTポイントとVポイントを合算した数値と比較すると、こちらも減少していることが分かります。しかし、今回の調査では、統合後のVポイントの数値は旧Vポイントの数値から大幅に伸びているため、これからVポイントとしてどれくらい利用されるのか、どのくらい伸ばしていけるのかに注目です。
全体で見ると、楽天ポイントが圧倒的に強い結果となり、上位は楽天ポイント、PayPayポイント、dポイント、Pontaポイントの四強の争いになっています。
どの場所・サービスでメインポイントを貯めているのか
次に、メインポイントを貯めている場所・サービスについて見てみましょう。まず初めに、ECサイトで貯めていると回答したのは、楽天ポイントユーザーが74.2%で最も高く、次にPayPayポイントユーザーが66.2 %になっています。2024年4月にNTTドコモとアマゾンジャパンの提携の発表がありましたが、dポイントユーザーのECサイトの割合を見てみると43.0%でPontaポイントユーザーよりも低い結果であることが分かります。前回の数値と比較しても大きな変動がなく、dポイントユーザーでECサイトを回答した割合はそこまで増加していません。
続いて、通信料金で貯めていると回答した人について見てみましょう。ここでは、圧倒的に多いのがdポイントとPontaポイントになっています。dポイントユーザーとPontaポイントユーザーはdocomoとauを利用している人であると考えられます。
・MMDLabo株式会社
通信・端末・決済などモバイルやIT分野のマーケティングレポートでは国内最大規模の調査機関です。
モバイルインターネットで生まれる新しい体験を調査・分析し、価値ある情報を発信することでモバイルインターネット業界の発展に貢献します。
・MMD研究所
2006年9月より運営しており、700件以上の調査データを通じてモバイルユーザーの消費行動や実態を発信しています。