いきなり挑むネットワークスペシャリスト合格体験記

IPAのネットワークスペシャリスト試験(R6春)に合格しました。
過去受験された方々の合格体験記を参考に勉強に取り組み合格しましたので、なにかの参考になればということで記録を残そうと思います。


受験のモチベーション

仕事上ネットワーク機器に触れる機会があり、自身の教養を深める道標として受験を決めました。

IPAの資格については一切保持しておらず、試験形式を調べるところからのスタートでした。
実際に試験対策を始めたのは半年前です。6ヶ月間で何をしたのかを書きます。

午前I試験対策

出題数は30問でうち18問を正解することができれば突破です。
免除の人も多いかと思います。正直一番きつかったです。試験4ヶ月前から直前まで勉強しました。

傾向を見るとおおよそ半数は過去出題されたものと同じ問題が出され、残りは新規の問題です。つまり過去問を完璧に暗記できれば、残りの新規の問題はたったの3問正解するだけで合格ラインの18問正解に到達してしまうということです。

対策としてはかの有名な過去問道場をひたすらやりました。これ以外はやっていません。
これを無くして合格することは不可能だと思います。

過去10回分の出題問題をひたすら回しおおよそ8~9割の問題に銀冠(直前一回が正解)をつけました。
始めたてのときは5割程度の正答率、受験直前は8~10割の正答率が出せる状況で試験に臨みました。

本番で18問以上正答する策略を以下の通り考えていました。

  • 過去問流用問題の15問のうち8割を正解(=12問)

  • 新規問題の15問のうち4割を正解(=6問)

私の場合、見たことのない問題でも正答率5割は出せるということは始めたてのころの道場の成績が示してくれていますので、
過去問に対して少なくとも8割の正答率が出せるようになった時点で、7割ぐらいの得点率で突破はできるだろうと踏んでいました。

午前II試験対策

出題数は20問でうち12問を正解することができれば突破です。
試験4ヶ月前から直前まで勉強しました。

対策としては午前Iと同じく過去問道場をひたすら回しました。
4割程度は過去に出題された問題が流用されます。

過去7回分の問題に対して受験直前は8~10割の正答率が出せる状況で試験に臨みました。

戦略は午前Iと同じです。ただし過去問の総数が少ないので道場でほぼ網羅しました。

午前の総括としては突破できる勉強量の見極めが重要と感じました。

午後I、午後II試験対策

両者ともに記述式の問題です。
午後Iは3つのうちから2つを選択し、各50点満点の計100点。60点以上で合格ラインです。
午後IIは2つのうちから1つを選択します。100点満点のうち60点以上で合格です。午後IIの方が長いです。
知識問題と文字数制限のある作文問題に問題文を読みながら回答していきます。

対策としては大きく2つのことを実施しました。

その1

試験範囲の基礎知識について教科書的にまとめてある本を読みました。
本は何でも良いと思います。私は人気のあったICTワークショップ出版の本を現物の紙の書籍で買いました。

大体2~3ヶ月ぐらいかけて一通り読みました。
ネスペに合格するだけであれば書かれている細かい内容をすべて暗記し理解する必要はないと感じました。

一方で書かれている内容は主要な技術ですので、大まかにどういうことをやっているのか噛み砕いて理解をして、自分の中で腑に落ちるようにしておくことは重要です。
よく分からない箇所はググって解説サイトを読んでを繰り返していました。(ちなみにChatGPTを利用するという勉強法も最近出てきますが、こういった専門的で正確な知識を必要とする場面で利用するのはやめておきましょう。

その2

試験2ヶ月ほど前からネスペの過去問を解きました。
私は様々な方がおすすめされている解説付きの下記の本を過去4年分買いました。おおよそ試験の2ヶ月前ぐらいから手を付け始めました。

ネスペ独特の記述方式になれるための攻略本的に使いましたが、この本無くして合格はありませんでした。
こちらの本を使って対策をすることを強くオススメします。

この本で4年分の過去問を2週しました。各年午前I x3、午後II x2なので計10回の記述問題を解きました。

恥ずかしながら1週目で合格ラインの6割以上を取れた問題はありませんでした。
知識、質問に対する端的な記述解答の作り方、いずれも合格には程遠く正直焦りました。
しっかり解説を読み参考書で知識を補完していきました。

2周目でおおよそ6割以上を取ることができました。同じ間違いを繰り返している所は明確な弱点なのでしっかりと補完します。
3周目以降は解答を記憶してしまっており、取り組む意味が無いと思いやりませんでした。

2週し終わったときにもっと早く過去問演習に取り組むべきだったと後悔しました。
過去問への取り組みの重要性を初めから理解していれば、4ヶ月前から過去6年分ぐらいの過去問を2週したと思います。

・問題のパターンや傾向に慣れる。
・独特の記述回答に慣れる。
・身についていない知識を露呈する。
以上の点から午後試験においては過去問演習が非常に有用でした。

過去問演習で注意しなければいけないのは、過去問の答えを暗記して過去問の点数を上げることが目的ではないということです。

対策まとめ

午前I,II 過去問道場をやりましょう。
午後I,II 基礎知識と過去問演習が重要。なるべく早く過去問に取り組んでください。

試験当日~合格発表まで

試験当日

当日は早めに会場周辺にカフェに行って時間を潰しつつ、過去問道場を回していました。

午前試験は見たことのある問題が多く余裕を持って受験できました。過去問道場は神です。

お昼休憩は近くのカフェで取り解答速報を見て午前試験の自己採点をしました。厳しく見積もって合格ラインを超えていたので安心して午後試験に臨めました。

午後試験は一気に人が減り、周りの人が全員猛者に見えました。
午後試験はいずれもやれることをやり切り時間いっぱいまで退出しませんでした。午後I、午後IIともにそこそこ理解が深められている分野からの出題がありラッキーでした。
一発勝負という試験の特性上、運要素が絡むことは避けられないと想定していましたが良い方に振れてくれました。

午後試験の自己採点は採点基準が非公開ということもあり行いませんでした。

合格発表

合格の二文字が表示されていたときはとても嬉しかったです。
午前はおおよそ自己採点通りの点数、午後に関しては思っていたよりも高い点数で合格していました。
午後IIに関しては問題の不備という波乱もあり(自分は違う方選択していたのですが)採点基準に不安を感じていたのですが、無事に合格できてよかったです。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?