Q&A『透過素材トラブル』
ご丁寧な説明ありがとうございます!
正直、トラブルが発生した際に解決できるかどうかの一番最初の鍵が、「手元で再現できるかどうか」なので、「使用しているもののリスト」「発生時の操作手順」「発生事象の詳細」を教えていただけると、非常に助かります!
というわけで、今回の例について見ていきましょう。
透過テクスチャの縁の描写
ご掲示いただいたステージとエフェクトを手元で試してみました。結果、正面から向かって一番手前、右側の蔓植物(アイビー?)の左縁の描写がおかしくなっています。
恐らくこれが、質問者さんの元でも発生している事象ではないかと思われます。
発生原因の追及
該当のステージをPMXEditorに持ってきました。
材質No.29と30にマスキングしています。赤いエリアが29、青が30です。
ご覧いただくとわかる通り、29はZ軸方向にいくつかの板ポリゴンが重なって並んでいて、30はその間に配置されています。
今回、透過テクスチャ問題が発生したのは、ステージの材質内で描画順が先の物(29)よりカメラ視点で見て奥に描写順が後のもの(30)が配置されていることに起因しています。
いわゆる透過素材の描写準問題なので、一番手前の板ポリだけ材質29から分離して、材質31にしてしまうことで解決します。
対策
1) [PMX View]「選択:頂/面」「範囲:δ」にチェックを入れて、該当のポリゴンの周りをドラッグ
2) 「編集>選択面>新規材質へ取り出し」
これで該当の板ポリが新規材質31として分離したので、気になる場合は材質タブで材質の名称を変更して、保存します。
これでMMDに戻ってエフェクトをかけると、ご覧の通りになるかと思います。
注意点
今回該当のステージの注意書きにも透過素材が多用されている旨記載がありますが、今回の対策を含め、透過素材使用時はカメラの回転にとても弱くなる、という弱点があります。
どういうことかというと、今回のステージの場合、正面から見た場合は問題がないんですが、ステージの奥からステージの正面方向を向いたときは、同じ問題が発生するということですね。
ただこれに関しては今回の解決方法がうんぬんというより、透過テクスチャが多用されている場合、必ず発生しうる問題なので(現状すでに、裏から見ると発生しています)、うまくカメラでごまかしてください。
追記
発生原因としては解説の内容と同じなので解決策も同じなんですが、この場合、単純に材質を分離しても、板ポリ同士が交差しているので、正面から見て交差の奥側は同じことが起きてしまうんですよね。
PMXEditorに不慣れということなので、おっしゃる通りカメラワークで映らないようにしていただくのが一番簡単かと思います。
一応、他の方のためにもざっくり対策をお話しておくと
1) 正面から見て垂直に配置されている板ポリを材質分離する。
2) 分離した材質を交差の手前と奥でさらに分離して2材質にする。
3) 材質の並び順を奥のものから順番に並ばせる。
という感じになるんですが、ちょっと試してないので、定かではないんですが、もしかしたら2の時点で、UVがずれる可能性があるので、その場合はUVエディタプラグイン等を使用して、調整する必要があるかと思います。
これらの工程において、過去に詳細に解説している記事もありますので、ご参照ください。
Credit
Stage : G_Wuuuuu様
Effect : 角砂糖様