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閏日、東京事変ニュースフラッシュツアー参戦で感じたこと

前回東京事変の愛を語ったが、今回改めてニュースフラッシュツアーについて触れていきたい。

ネタばれ一部含むので、気になる方はブラウザバックしていただきたい。

偉大な方が書くライブレポートのような立派なものではないと思うが、拙い文章で当日の様子を感じ取ってもらえたら幸いだ。


そもそも、私はこのニュースフラッシュツアー、チケットすら当たっていなかった。

林檎班、モバイルファンクラブ、ありとあらゆる手段を使って応募したもののすべて落選していた。東京事変解散以後増えていた彼らに対する期待を甘くみていたのだった。解散後にファンクラブに加入した知人が当選した、という話をちらほら聞きながら毎日半べそをかきながら東京事変の楽曲を聞いていた。

しかし、ダメ元で申し込んだ閏日のチケットリセールが当選したのだ。

偶然にもこの日は仕事帰りでへろへろになって電車に乗っていた瞬間。当選のメールを見て私は電車の中で少しだけ涙を流した。よく頑張った。自分。全力で楽しんでこよう、


しかし、コロナウイルス感染拡大の影響で当日の開催が危ぶまれる中、なんと閏日のライブは決行された。この判断には、ネットでも私の周囲でも様々な意見が飛び交っていた。中には、目に余るようなコメントもネットでは飛び交っていた。

今でこそ、コロナウイルスの脅威は変わらずとも各自が判断をした元に新しい生活様式に対応するように懸命に生きている。しかし、当時は未知のウイルスへの恐怖で群衆の憎しみや恐怖の矛先がこちらに向いている、と考えざるを得なかった。

私は、意を決して参加をした。林檎女史はじめ、スタッフは自身で考え答えを出した結果が今回の開催決行。それにどう応えるかも自身で考えるべきと感じたからだった。


当日、グッズの整理券をもらい、寒空の下で並びながらやっと入場した国際フォーラムの雰囲気は異質だった。

各ドアの前では消毒が徹底されており、サーモグラフィによる検温も実施されている。

本当だったら多くのメディアも集まり東京事変の再生を祝福していたのかと思うと複雑ではあったがものの、この最大限できうる限りの策を講じた実施方法には運営側の模索と本気を感じた。

グッズ購入後、待ちに待った入場。

ニッポニアジャージを羽織り、緊張しながら席に座る。周囲も同じなのか、愛好家の皆さんもこれから起こることは現実なのか、どこかふわふわした空気と緊張感に会場は包まれていた。

そして、始まったニュースフラッシュツアー。

knock me out now(いますぐ打ちのめされたい)

そんなフレーズから始まった東京事変の再生の瞬間、会場が揺れた。

全員が待ってました、お帰りなさい、とでも言うように黄色い旗を振っている。

私も夢にまで見た東京事変の再生の瞬間に立ち会い、嗚咽を漏らした。

というか、ライブに行って嗚咽するまで泣いたことが初めてだった。周囲を見渡しても同じように口元や目元にタオルを抑えながら聞いている愛好家の方が大量にいた。

息をつく間もなく繰り広げられるヒット曲の数々に正直頭はついていかなかった。

ただ、一つ言えることは東京事変が帰ってきて、確かに存在している、ということ。それだけは紛れもない現実だった。

某都民やOSCAで声をかけることも、透明人間で笑顔でさよなら、と言えることも、夢にまで見た瞬間で正直どの瞬間もすべて泣いていた。

最後に、空が鳴っている、の演奏が始まる。

もうアンコールでやる曲残っていないのでは、と余計な心配をしていたがラストには光と共にメンバーがステージ上から消えていた。

実は初日はMCも一切なし。以前まであった楽曲でのソロなどもかなり短縮をされていて、生き急ぐようにステージが展開されていたのだった。

メンバーが消えた後ざわめく会場。ステージの画面にはカラーバーが表示されていた。観客は戸惑いながらも拍手をするが、まだ残るアンコールに期待をしていた。しかし、流れる公演終了のアナウンスに観客はまた動揺の声を上げた。

自分自身、走り抜けた約90分間の公演に戸惑いを隠せなかった。本当に幻のような瞬間で、東京事変が帰ってきたのか不安になったほどだった。

しかし、思い返してみれば林檎さんは笑顔で観客に微笑んでくれていた。手旗で黄色く染まる会場を愛おしそうに見てくれていた。それだけで言葉がなくても、待ってくれていた愛好家に対する愛を感じた。

ニュースフラッシュ(ニュース速報)という名前の通り、今回のツアーは過去の東京事変を振り返りつつ、再生する、というニュースをいち早く届けるためのツアーだったと再認識した。ここからが彼らの新しい始まりだと。まだまだ彼らを目にする機会はごまんとあるのだと。

それ以降、ニュースフラッシュツアーは3月1日の公演を持って全公演中止となってしまった。

無観客ライブの配信をしてもらったものの、これから観客を入れてのライブ、となるとまだまだ先になることと思う。

ただ、それでもコンスタントに東京事変の新しいニュースがあって、新曲が聞ける、ということは紛れもない現実だ。

8年前、解散ライブで落ち込んでいた当時の自分に教えてあげたい。

また彼らに会える日が来るよ、と。


まだまだ書き忘れたことがあるかもしれないが、その時は追記させて頂きたい。今回の配信ライブを見て実演の様子が気になった方に少しでも当日の雰囲気が伝わりますように。

配信版の円盤化、いつまでもお待ちしてます。


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