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放浪の果ての安住の地。林芙美子の家
友人の画家、奥山民枝さんの個展を見に尾道に向かったのは、2010年のこと。奥山さんは当時尾道大学で教授をしていて、個展はその地の「なかた美術館」で行われていた。もう一人の共通の友人と尾道で待ち合わせ、個展を見た帰りに、駅近くの商店街にある林芙美子の旧居に立ち寄った。
当時は「レストランカフェ おのみち芙美子」という名前の喫茶店に芙美子ゆかりの品が展示されていた。その店を通り抜けた奥の離れの2階が、芙美子が両親と間借りしていた部屋で、喫茶店の客に公開されていた。2階の部屋は、親子3人が暮らしていた事が信じられないくらいに狭かった。現在、喫茶店は「おのみち林芙美子記念館」として、有志の手で運営されている。
新宿区中井に、芙美子の家と庭が残っていると知り、今年5月と6月、2回にわたり訪ねてみた。彼女は200冊もの建築関係の書物を紐解いて、設計図のラフスケッチを100枚近く描いたという。その話は尾道の部屋の記憶とオーバーラップして、芙美子が亡くなるまでの10年を過ごした家を訪ねてみたいと思ったのだ。家は現在「林芙美子記念館」として公開されている。
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