火災保険,使えていますか?
この記事は今までに火災保険の保険金請求手続きをされた事が無い、もしくはどの様な時に適用されるかという事も知らないという方に向けての内容となります。
尚、保険契約の内容で適用の範囲などに差異がありますのでお手続きの際はご自身の契約内容をご確認お願いします。
1:保険とは
保険とは、日常生活で起こる様々なリスク(危険)に備える制度です。
病気やケガ、死亡、事故などの不測の出来事、火災、台風や地震などの自然災害、第三者への損害賠償責任の負担や事業で被る不利益など、リスクをあげればきりがありません。
しかし、このようなリスクに個人の力だけで対処するのは困難なことも少なくありません。
そこで、同じように不安を感じている人々から一定の保険料を集めて、万が一の事態に備えようとするのが保険です。そして、被害に遭ってしまった場合は、その集まった資金の中から保険金を受け取ることができる制度なのです。
このような、「万人は一人のために、一人は万人のために」という相互扶助のシステムのもとで人々のリスクを軽減すること。これが保険制度のあらましであり、社会的な役割なのです。
2:いわゆる火災保険について
火災保険という言葉はよく耳にするかと思われます。
特に、賃貸住宅を借りる際にはほぼ必ずといっていいほど耳にする言葉だと思われます。
そして、火事には遭わないから使う事なんてない(使わない方がよいのですが)と思ってその存在自体を覚えていない方も多い筈です。
しかし、その名前とは裏腹に意外と色々な損害に対応していたりするのです。
3:火災以外にも対応しているって?
前に書いたとおり、実は火災保険は様々損害に対応してることが一般的に多いです。
例えば、風災や盗難、水濡れ、契約内容によっては水災なども含まれていることもあります。
盗難に関しては高額な物品は事前に申告しておく必要があることが前提となることが多い様です。
風災・盗難・水濡れもほとんど起きないのでは?
と思われるかもしれませんが、マンションなんかでは上の階からの水漏れで家具や家電などの家財に被害を被り上階の人が賠償に応じないなどの場合は
加入の保険が適用されることもあります。
盗難も万が一の可能性があるので頭の隅に置いておくとよいでしょう。
これ以外にも対応されていると有難いものが「破損」への補償です。
これは、「家具の移動の際にうっかりとテレビの画面を突いて壊れてしまった」や「こどもが物を投げて家具のガラスにヒビが入ってしまった」などの突発的な事故にも適用されるのです。
これは知らないひとが意外と多いです。
自身の家具・家電が突発的な事故で壊れた場合に購入時からの減価などの計算をされた額が支払われたりします。
一度、契約内容を確認してみましょう。
そして、賃貸住宅に住んでいる場合に特約で付保されていることが多い「借家人賠償責任」ですが、これには注意が必要です。
4:借家人賠償って?
平たく言えば、借りている部屋や建物を損傷してしまったときに適用されるものです。
契約内容によって様々なのですが、火災・破裂・爆発などが適用になるとされている事が多いです。
しかし、上記の様な事になる事はまず無いしなりたくもないというのが本音でしょう。
しかし、借家人賠償の中に「汚損・破損」に対応している商品もあるのです。
そう、うっかりと荷物を壁にぶつけて穴を空けてしまったり、硬い物を落として床を傷つけてしまったり、調理の際にコンロ付近を焦がしてしまったりと日常生活において起こりうるリスクに対してカバーされるという有難い内容です。
基本的に(損害)保険を使うときには「免責金額」といって保険会社が責を免れる金額が設定されています(稀に無い契約もあります)がその金額を超えた部分に関して支払われます。
例えば、壁にうっかりと穴を空けてしまい修復に8万円必要と貸主側から請求された場合ですと免責金額が2万円だとすれば6万円が保険会社から支払われます。
これは非常に大きいと思いませんか?
自分なら非常にありがたいと思います。
ですので、人から住居を借りている方は改めて火災保険の内容を確認してみてください。
もし、借家人賠償が無かったり汚破損に対応していないものであれば別に自身でネット保険などでもカバーされる保険に加入しても良いのではないかと思われます。
最後に「個人賠償」について触れておこうと思います。
4:個人賠償責任特約とは
一般的に個人賠償保険だとか呼ばれたりするものですが、火災保険にはこの特約が付保されていることが結構多いです。
一体、何に対応しているかざっくりと言うと「日常生活においての事故でひとに怪我を負わせたり、ひとの物に損害を与えてしまった場合に適用される保険」となります。
例えば、自転車で通行人とぶつかって怪我をさせてしまったり、ベランダからうっかり物を落として下にあった車に傷をつけてしまったりといった事故などに適用されるものとなります。
加入者の子供(同居している)の起こした事故であっても適用されることが多い様です。
額面も大きく補償されることが多いので特約で付保されている場合は頭の隅に置いておけば万が一の時に役に立つかもしれませんね。
5:最後に
この記事で書いた内容は冒頭でも説明のとおり、契約内容によって補償範囲や免責金額が異なります。
火災保険と聞いて火事のときにしか使えないと思っていたら、そうでもなかったという事に気付くきっかけ、色々と加入している保険の内容と重複しているのではということへの気づきのきっかけになれば幸いです。
最後まで読んでいただいたお方、ありがとうございます。