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日記:Day12〜13 江田島、府中

阿波安芸旅もあと僅かになった。

沢山の方にお会いして、お世話になり、出発前には想像もしてなかったような無形なお土産ができた。感謝感謝の極みである。

さて、9/23は江田島を訪れたあと、atsuyoshiさんと合流した。

9/24は広島県府中市に人を訪ね、府中の木工関連企業さんをご案内いただいた。

この二日間を振り返ろう。

江田島でフウドへ

9月23日、くるまざ大学の同窓生を連れて、江田島へ。この日も、江田島八幡宮に参詣。その後、ザリガニの左手を回って「ETTA JAZZ CAFE」を覗くも、開いてないようだった。

そのまま道を南下して、フウドに。

しばらく2Fのコワークスペースにいて、ジンジャーエールを飲んでいると、代表の後藤さんが来てくれた。後藤さんが地域おこし協力隊時代に手掛けた「人物図鑑」について話をお聞きしたのち、ランチに出かけた。

ランチは、「ふれあいプラザ・さくら」に連れて行っていただいた。江田島のソウルフードこと「大豆うどん」を食した。

後藤さんは、私と同じ千葉大学の出身だと分かって、一層の親近感。水球部出身との見立ても正解していて、これはもう運命としか言いようがない(笑)。

後藤さんと別れた後、同行のくるまざ大学同窓生のご所望だった「しまのぱん souda!」を覗いたが、お休みだったので外観だけ眺めてきた。

旧・大柿町立深江小学校は、「さとうみ科学館」

江田島市内を走る車窓から、廃校らしき建物を見つけて探索。すると、廃校活用された「さとうみ科学館」という体験学習施設だった。

江田島に見られる海洋生物について、解説や体験コーナーがあった。子供たちを中心にした、体験ワークショップも実施されているようで、職員の方も生き生きしていた。

ちなみに、江田島には、牡蠣やウニのほかにも、スナメリ、カブトガニといった子供の観察にうってつけの生物が豊富なのだという。

音戸に帰着後は、atsuyoshiさんと合流、同伴の安川さんと一緒に高須の拠点を見て回った。新たなスタートの第一歩の日に立ち会えたようで、嬉しい限りだ。

高須地区を歩いていたら、地元のおじさんがアナグマをオリに入れて運んでいた。畑で取れたそうだ。食うのか聞いたら、山のほうに放ってやるらしい。随分と好待遇だ。

広島県府中市。知りませんでした。

9月24日、くるまざ大学同窓生を連れて、広島県府中市へ。広島県の移住促進イベント「HiroBiro」のゲストスピーカーだった小谷さんとお会いしにいった。

今だから言えるが、私は「広島県府中市」という存在を知らなかった。「広島市府中町」や「東京都府中市」に紛れて、私の頭の日本地図には乗ってなかったといって良い。

Googleマップのお導きに従い、音戸から2時間足らずで到着した。待ち合わせ場所に着くと、小谷さんが理事を務める「NPO法人 府中ノアンテナ」の中西さんとお二人で来られていた。府中の木工事業者をご案内頂けるということだった。

アイデアと微細な技術「松葉製作所」

まず、自動車部品などの型抜きする金型を試作する「木型」で70年の歴史を持つ、「松葉製作所」を訪問した。

社長は、もともと大阪でSEをされたのち、家業を承継されたそうだ。微細な高度木工技術を生かした「iPhoneケース」「Apple Watch充電台」「スピーカー」といったヒット製品や、斬新なアイデアの「木聞器 KiKiKi」など、ワクワクする木工製品を開発・販売されている。

オンラインショップでも注文可能だ。私は、「木聞器」を是非求めたいと考えている。

甘南備神社と、府中焼き

松葉社長は野球部で、練習として石段昇りをさせられていたという甘南備神社を紹介してくださったので、一堂そこへ参詣する。

708年創建で、様々な病の退散にご利益があるという。聞けば、府中は石見銀山からの海道沿いだったそうで、そういった土地柄もあって建てられたのかもしれない。

参詣が終わると、まちの方に戻り、府中焼きが食べられる「お好み焼き 平の家」へ。

「広島焼き」vs「府中焼き」の違いが、少しだけ分かった気がした。

この席には、府中市の地域おこし協力隊の方も合流。東京の渋谷でITマーケターでゴリゴリ稼いでたのを事業譲渡して、府中に来たというからすごい。

安芸の国と備後の国では、気質・人柄がだいぶ違う、という話が興味深かった。

亀井静香のダム

小谷さんの運転で、ダム好きの私にサービスしてくれて、広島県世羅町と府中市にまたがる「八田原ダム」に連れて行っていただいた。これは、芦田湖を形成する重力式コンクリートダムで、芦田湖には世界一長い吊り橋が掛かっている。

亀井静香(元・建設大臣)の書の石碑と記念撮影したのち、次の目的地へ。

こだわり高品質の木工家具「伝統工芸株式会社」

次に連れていっていただいたのは、府中市の山間部にある上下町というところに工場を構える、「伝統工芸株式会社」だった。

上下町は書道文化が盛んだったという背景もあり、この会社は額縁や茶道具などの木製品製造で発展されてこられた。その技術を生かして、今では高級木製家具を作って販売されておられる。

服巻社長の直々の案内で工場見学をし、製品づくりのこだわりや美学を伺って、すっかり時を忘れて興奮してしまった。長い工程の1つのうっかりが、高価な具材と費やした労力を一瞬で灰燼に化してしまう、緊張感の高い仕事なのだと分かった。それに、今まで木製家具に対する目が養われてこなかった私が、社長のお話を聞いて、少し違いが分かるような気がしてきた。

表面加工など仕上がりもしかり、木目もしかり、製品の質に対する熱意とこだわりを聞いて、まちのホームセンターの安家具ではなく、ちゃんとした木の家具を使いたい、と感じている。

社長は新製品開発に意欲的な上、販売店・卸を経由する販売やOEMのみならず、自社直販の拡大にも熱意をお持ちだ。そして、それを小谷さんがサポートされている。府中には、知られざる高度なマニュファクチャのプレイヤーが居て、自存自栄の精神が深く根付いていることを感じさせられた。

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