ライブ感想(tacica/Space Folk)

10月のライブ(下記記事参照)で発表されたtacicaのライブに行ってきました。

会場はtacicaでしか行ったことのない東京キネマ倶楽部。レトロな感じで凄く雰囲気のある個人的にかなり好きな会場です。前回は2部制の2部だけでしたが、今回は両部とも行くことにしました。

本ツアーはtacicaとしては初めての全編アコースティックライブということでセトリがどんな感じになるのかワクワクしてました。結果、アンコール含む全12曲中3曲が新曲でありながらキャリアを網羅するような良いセトリでした。

1曲目の【人鳥哀歌】でもうtacicaの世界観にグッと引き寄せられました。あぁ、tacicaのライブに来たなって気持ちでいっぱいになる感じ。

【鼈甲の手】はリリース当時から胸をギュッとされる歌詞でいつも泣きそうになるんですが、今回はアコースティックということで少し優しく聴こえました。

ちなみにいつも心えぐられるのは

「いつも僕を好きな手は いつか僕を嫌いになる手だ」

っていう歌詞です。凄くないですか?聴いたことない人は是非フルで聴いて欲しいです。

【セメルパルス】【ホワイトランド】はアコースティックならではって感じでした。【ホワイトランド】はもう美しかったです。

このツアーの会場で【冒険衝動】と【stars】という2曲入りの新譜をリリースしているのですが、MCの中で今回のツアータイトルである【Space Folk】も新曲のタイトルであったことが明かされます。自粛期間中に作った曲で出来るだけ早く共有したかったからレコーディングとかする前にツアーのタイトルにして演奏したかったと言っていました。

曲は、なんというか、ままならない状況の中でも生きていかなきゃいけないんだなっていう気持ちになりました。早く音源化された曲を聴きたいです。

本編ラストの新曲【stars】はボーカルギターの猪狩さんがギターを置き、歌うことだけに集中するスタイルで、空いた手が思いで溢れててめちゃくちゃ感情が伝わってきました。そしてキネマ倶楽部だからこそ出来たであろう演出が凄く良かった。ステージの背面(で伝わるかな?)の幕に仕込まれている(おそらく)LEDランプをここで初めてつけて、空間が満天の星空の下に一気に連れて行かれました。あまりの美しさに息を飲みました。やっぱりキネマ倶楽部最高だな。

そんな圧巻のラストからのアンコール。ここで来年1月末から2月頭にかけて東名阪を回るtacica恒例の企画ツアー「三大博物館」が開催されること、またこのツアーはリクエストをもらってそれを参考にセトリが組まれることが発表されます。ついにtacicaでもリクエストライブ!めちゃくちゃ楽しみですが、リクエスト曲が3曲しか選べず未だにめちゃくちゃ悩んでます。投票期日までに決められるのか自分!?

そんな嬉しい情報が得られた後、最後の1曲が演奏されました。【オニヤンマ】は1曲目の【人鳥哀歌】のカップリング曲です。なんと納まりの良いセトリ。ちなみにこの曲は通称与作と呼ばれるヴィブラスラップが使われる曲なのですが、猪狩さんの足元に与作があるの気付いてたのでいつやるのかずっと待ってたらまさかのアンコールでビックリしました。
ちなみに私にとって【オニヤンマ】は2009年に行われた「パズルの続け方」というツアーが一番印象的で、その時の会場が今はもう無いSHIBUYA-AXだったこと、そして与作を叩いていたのが今はもう辞めてしまった正ドラマーのトシくんだったことを思い出してしまって寂しくなって泣きそうになってしまいました。今はもう無いものを思ってメソメソするのはあまり前向きじゃ無いなぁと思うのですが、どうもtacicaに関してはそういう感情になりやすいし、それで良いよって言ってくれる気がしてしまって甘えてしまうんですよね。
演奏はめちゃくちゃ良かったです。そして久しぶりに聴けて嬉しかったです。

ライブ時間およそ70分、曲数アンコール含んで12曲とこれまでのライブを考えればだいぶコンパクトでありながらとても満足度の高いライブでした。幸せな時間を過ごせました。そしてまた来月も(チケットが当たれば)会いに行けることが嬉しくて堪らないです。


日付:2020年12月6日(日)
会場:東京キネマ倶楽部
セトリ:
M01.人鳥哀歌
M02.aranami
M03.Mr.
M04.鼈甲の手
M05.セメルパルス
M06.ホワイトランド
M07.私服の罪人
M08.冒険衝動
M09.フラクタル
M10.Space Folk
M11.stars

EN1.オニヤンマ

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