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Book review

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過去に書いた書評を順に公開していきます。 私自身、何冊分あるのか把握できていないので、ファイリングするつもりでやっています。 過去20年分、いや、もっと以前のものもあるかもしれま…
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#児童文学

氷がとけていく

『氷石』 久保田香里・作 飯野和好・画 くもん出版 2008  物語がラストシーンにさしかかっ…

今はもうないもの  book review

『ペーターという名のオオカミ』 那須田 淳・作 小峰書店 2003  ベルリンの壁崩壊を私はテ…

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悲しみを抱きしめて  book review

『さいごのゆうれい』 斉藤 倫・作 西村ツチカ・画 福音館書店  悲しみがある人生とない人…

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自分に正直でありたい  book review

『ウソがいっぱい』 丘修三・作 ささめやゆき・画 くもん出版 「自分にウソをつかない、って…

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未来はあてにならない  book review

『ガツン!』 ニック・ホーンビィ・作 森田義信・訳 福音館書店  本書の著者、ニック・ホー…

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いい夢が見られるまで  book review

『ひみつの犬』 岩瀬成子・作 岩崎書店  大人と子どもは一体何が違うのか? 生きてきた年月…

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ネコの探し方  book review

『夏に、ネコをさがして』 西田俊也・作 徳間書店  行方不明のネコはどうやって探すのか? 祖母のネコ、テンちゃんを探す物語だ。  夏休み、六年生の佳斗は両親と一緒に生前、祖母が住んでいた家に引っ越してきた。祖母の死は突然だったけれど、同居は去年から話題に上がっていた。両親は佳斗が中学に入る頃を考えていたが、少し早まった。  もともとノラネコだったテンちゃんは、祖母がエサをやり、外と家の中を自由に行き来するようになった。祖母亡き後は、仕事帰りお母さんがエサやりに通っていた。

伝えること、自分を知ること  book review

『13の理由』 ジェイ・アッシャー・作 武富博子・訳 講談社 『アメリカのベストセラー問題…

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それぞれが好き勝手に生きていく book review

『シカゴより好きな町』 リチャード・ペック・作 斎藤倫子・訳 東京創元社  これほどまでに…

遠い記憶 book review

『走れ、風のように』 マイケル・モーパーゴ・著 佐藤見果夢・訳 評論社  子どもの頃の記憶…

魂で起こる変化 book review

『殺人者の涙』 アン=ロール・ボンドゥ・作 伏見 操・訳 小峰書店  これは、ある殺人者の変…

犬のことを考えている  book review

『チェスターとガス』 ケイミー・マガヴァン・作 西本かおる・訳 小峰書店  犬は飼い主を選…

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ある視点 オオカミの選択  book review

『パップという名の犬』 ジル・ルイス・作 さくまゆみこ・訳 評論社  犬は人とともに生活す…

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わたしでいること  book review

『イルカの歌』 カレン・ヘス・著 金原瑞人・訳 白水社  人はなぜ話すのか。なぜ笑うのか。なぜうれしいのか。よろこびや悲しみを、なぜ感じるのか。いつのまにか読みながら、そんなことを考えていた。  キューバ沖の孤島で野生児が発見された。飛行機事故で行方不明になって、以来14年間イルカに育てられた少女が、沿岸警備隊に保護され人間の世界に戻ってきた。(正確には捕らえられたと言うべきだろう)  彼女はミラと名付けられ、研究のため、また人間に戻るために、ベック教授やその助手のサン