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Book review

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過去に書いた書評を順に公開していきます。 私自身、何冊分あるのか把握できていないので、ファイリングするつもりでやっています。 過去20年分、いや、もっと以前のものもあるかもしれま…
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#レビュー

出て行った二人のこと  book review

『父さんが帰らない町で』 キース・グレイ・作 野沢佳織・訳 金子恵・絵 徳間書店 2020  同…

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ストリートの光と陰  book review

『オン・ザ・カム・アップ』 アンジー・トーマス・作 服部理佳・訳 岩崎書店 2020  ラッパ…

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犬のことを考えている  book review

『チェスターとガス』 ケイミー・マガヴァン・作 西本かおる・訳 小峰書店  犬は飼い主を選…

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ある視点 オオカミの選択  book review

『パップという名の犬』 ジル・ルイス・作 さくまゆみこ・訳 評論社  犬は人とともに生活す…

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わたしでいること  book review

『イルカの歌』 カレン・ヘス・著 金原瑞人・訳 白水社  人はなぜ話すのか。なぜ笑うのか。…

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友情物語の続編  book review

『ルーム・ルーム』 コルビー・ロドースキー・作 金原瑞人・訳 長崎訓子・絵 金の星社  失…

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幸福と悲しみと book review

『ノック人とツルの森』 アクセル・ブラウンズ・作 浅井晶子・訳 河出書房新社  私は本書を『少女の成長物語』として読んだ。悲惨なゴミ屋敷の実態やネグレストよりも、その現状をありのまま受け入れ、そこで生きるアディーナの視点がユニークで興味深かったからだ。彼女は母と弟と三人で暮らしている。父はずいぶん前に亡くなった。  彼女たちには二つの世界が存在する。一つは家の内側の世界。もう一つは家の外側の世界。外の世界は危険だと、彼女たちは母に言い聞かされて育った。そこには怖いノック人

彼女は墓地に住んでいる book review

アイボリー 竹下文子 著・坂田靖子 絵 理論社  しっとりした雨あがりを感じた。暑くもなく…

物語が生まれる理由 book review

『クレイ』 デイヴィッド・アーモンド・作 金原瑞人・訳 河出書房新社  アーモンドの作品は…

空は果てしなく、言葉にはできなくても book review

『四人の兵士』 ユベール・マンガレリ・作 田久保麻理・訳 白水社  この物語には四人の兵士…

なぜここにいるのか book review

『アンモナイトの谷』 バーリー・ドハティ・作 中川千尋・訳 新潮社1997  母親さがしの物語…