まちの小さなお茶屋さん
温かいお茶をゆっくり楽しむひと時は、わたしの心と体をゆるませる。
もう冬は到来してるのかな?
柔らかな陽射しと頬にあたる風が心地よい秋と冬の狭間に、散策してきました。
お茶好きにはうれしい素敵なお店を見つけたのでご紹介。
大阪茶会 / 南森町
大阪天満宮から近いこちらの最寄り駅は、JR東西線の大阪天満宮と地下鉄の南森町。
日本のお茶と焼き物が堪能できる、こじんまりした和を感じれるカフェ。
棚にずらっと並べられた焼き物からお気に入りを選び、その器でオーダーメニューをいただくシステム。
さまざまな器があり目移りする。
このあたりはよく通るので周辺については知っているつもりだった。
しかしここに来たのははじめて。
知っているつもりでも、まだまだ知らないことはたくさんある。
セルフお抹茶と茶大福をオーダー。
セルフお抹茶とは自身で抹茶とお湯、茶筌で点てていただけるメニュー。
学生のとき、少し茶道をしていたので思い出してお茶を点ててみる。
日本一長い商店街、天神橋筋商店街のなかにある店構えは、大阪天満宮からも近いことから店内は海外からの来客が目立った。
日本の文化が存分に楽しめる場所。
抹茶を点てる経験ができたらさぞ嬉しいだろう。
抹茶フレーバーのお菓子は海外からも人気がある。
わたしの友人たちも抹茶は好きと言い、抹茶味のキットカットを大量に購入して帰っていくけど、点てた抹茶を飲んだらあの苦さにびっくりするかな?
でもこれがほんとうの日本の抹茶よ。
次に来日したときは、ここに連れてきてあげよう。
雅楽茶 / 中崎町
古い町屋が連なる中崎町。
レトロな店が立ち並ぶ人気のエリアに、人混みを避けるため平日にきたが、予想以上ににぎわっていた。
雅楽茶では台湾茶が楽しめると知り、今年2月の台湾旅がなつかしくなり、少し前から訪問したいと思っていた。
中崎町に着き地図アプリで確認するも店にたどりつけない。
路地が多いこのエリアで何度も周辺をぐるぐると自転車で回った。
ネットで改めて場所の確認をすると、どうやらこの路地の突き当たりらしい。
この先にほんとうに店があるのか半信半疑だった。
あまりにも目立たない路地は、次来たときには無くなっているのではないかと思うほど狭く奇妙で、体を縮こめ奥に進んでいく。
となりのトトロの世界に迷い込んだような気分。
そして、あやまってよそのお宅の敷地内に入っていたらどうしよう。わたしは不審者ではないよ。そんなことが頭によぎっていた。
あった。
店の看板を見つけてホッとする。
店主が生産地台湾を訪れ厳選したお茶が提供される隠れ家的なお茶屋さんは、ほんとうに隠れ家だった。
この日はちょうど開店したばかりで、店にはまだわたしだけ。
和室に案内していただき茉莉花茶と黒ごまプリンのセットを頼んだ。
店主にお茶の入れ方を教えていただいているうちに、話に花が咲いた。
リラックスさせられるやさしい茉莉花茶の香り。
嗅覚の優れているわたしにとって、お茶の良い香りは五感で感じる癒しのひとつ。
ここだけに限らず普段も、街のなかにある茶葉を販売している、お茶屋さんの前を通るたびにうっとりしている。
茉莉花茶を飲んでは急須にお湯を注ぎを繰り返し、5煎くらい楽しんだ。
わたしの少しあとに来店したのは、カナダのバンクーバーからきた男性だった。
「友人にここの話を聞いてずっと来てみたかったんです」と熱心に語る日本語は堪能だった。
「わたしも気になっていて今日はじめて来ました。」と小さな和室で会話を交わす。
語学の特訓がてら英語を使ってお話ししたかったけど、まぁコミュニケーション能力の高いこと、わたしが日本語を話す隙さえないほどおしゃべり上手で圧倒された。
狭い路地を通りたどりついたお茶屋さんは、店主と訪れた人たちが交流する香り高い憩いの場だった。
街にでてカフェするのも好きですが、家で一日の終わりにマグカップのお茶をゆっくりすするのも好きです。
わたしたちの生活のなかで、ただお茶を楽しむだけの時間は必要ですね。