奈良県橿原市の財政について調べてみた件 ~橿原市こそ身を切る改革~
こんにちは、海原雄山です。
今回は、10月22日の市長選に維新公認候補が立候補する奈良県橿原市の財政について調べてみました。
県知事、河合町長に続いて、公認首長が誕生するか注目の選挙戦ですので、橿原市ではどのような論点があり得るのか、財政面から注目したいと思います。
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橿原市ってどんなところ?
まず、そもそもで橿原市がどんなところかについて簡単にご説明させていただきます。
人口約12万人(令和4年1月1日現在、住民基本台帳ベース)の人口を擁す、奈良県の第二の県都と呼ばれています。(人口規模では県内市町村で6位)
市のシンボルとも言える橿原神宮は、実在したと言われる初代天皇神武天皇を祭っており、参拝客が県内外から集まります。
高度経済成長期には大阪市や京都市、奈良市などのベッドタウンとして人口流入が続き、奈良県立医科大とその附属病院も立地しており、文教地区的側面もありますが、近年では人口減少が続いています。
橿原市の財政について
では、本題に入りましょう。
今回は、2021年度までの直近5年間の決算カード等をもとに分析していきますので、特に断りが無ければ、2021年度の数字であると捉えてください。
また、類似団体とは、各市町村等を人口および産業構造等により全国の市町村を35のグループに分類したもので、橿原市は「Ⅲー3」という類型に属しています。
類似団体として挙げられる自治体は以下のとおりです。(一部)
木更津市、成田市、国分寺市、東久留米市、多摩市、池田市、守口市、
泉佐野市、富田林市、河内長野市、松原市、大東市、箕面市、羽曳野市、
門真市、三田市、生駒市
他
各種指標の状況
①財政力指数
財政力指数は「0.71」で、類似団体の平均「0.77」を少々下回っています。
財政力指数とは、地方公共団体の財政力を示す指数で、基準財政収入額を基準財政需要額で割り算して得た数値の過去3年間の平均値ですが、ここで基準財政収入額(同需要額)は、だいたいどれくらい自治体運営にあたって財源を確保できそうか(どれくらいかかりそうか)を示す指標だととらえてください。
その数値が高いほど収入にゆとりがあり、1を下回っていれば、地方交付税交付金がその分支給されると大まかに捉えてください。
橿原市は、他の類似団体に比べても、歳出の割に税収が少し貧弱といえます。
②経常収支比率
経常収支比率は「89.9%」で、類似団体の平均「89.6%」とほぼ同水準と考えられます。
経常収支比率とは、経常的な経費に経常的な収入がどの程度充当されているかを見るものです。比率が高いほど自由な施策が打てなくなり財政構造の硬直化が進んでいることを表すものです。
直近で経常収支比率が低下していますが、橿原市は、「前年度(95.5%)と比較すると、5.6ポイントの減少となった。これは、歳出の経常一般財源が、281百万円の増加となったが、歳入の経常一般財源が、1,822百万円増加したことによるものである。歳出の増加の内訳としては、人件費で196百万円、扶助費87百万円等であり、歳入の増加の内訳としては、普通交付税で945百万円、臨時財政対策債で517百万円等である。今後、歳入の経常一般財源の見通しが不透明な中では、一層の事務事業の効率化を図り、経常経費の削減に努める。」と総括しており、交付税等の増加による影響が大きいようです。
③将来負担比率
将来負担比率は「38.3%」で、類似団体の平均「0%」より良くはないです。
将来負担比率とは、地方公共団体の一般会計等の借入金(地方債)や将来支払っていく可能性のある負担等の現時点での残高を指標化し、将来財政を圧迫する可能性の度合いを示す指標で、標準財政規模(地方公共団体の標準的な状態での通常の収入と捉えてください)に対する「特別会計、第三セクターまで含めた地方公共団体の負債総額から積立金などを差し引いたもの」の割合を示したものです。
つまり、借金から貯金を引いたものが収入に対してどれくらいの割合かを示したものと捉えてください。(早期健全化基準:市町村では 350%)
類似団体の将来負担がないため悪く見えるものの、だんだんと数値が改善しています。
④公債費負担比率
公債費比率は「11.4%」で、類似団体平均の「11.8%」よりやや良い水準です。
公債費負担比率は、一般財源に占める公債費(地方債の元利償還等に要する経費)の比率で、この数字が高ければ財政構造の硬直化が進んでいることを表します。
⑤実質収支比率
実質収支比率は、「10.0%」で、類似団体平均の「7.7%」を上回っています。
実質収支の標準財政規模に対する割合。簡単に言うと、収入に対して当年度の収入と支出との実質的な差額が、どれくらいの割合かを示すものです。
ですが、この数値は0を下回った時、つまり実質収支が赤字になった時に意味のある数字なので、良くも悪くもあまり気にしなくても良いでしょう。
歳入の状況
では、歳入の状況を見てみましょう。
2020年度以降は、コロナ対策の国庫支出金を多く受け取ったため、大幅に増えていますが、そういう一時的な要因を除くために、経常一般財源等で見ていくと下記のとおりです。
経常一般財源等は、歳入のうち毎年度経常的に歳入されるもののことです。
こう見ると、右肩上がりですが、2021年度に大きく伸びています。
この伸びの要因を探るべく、もう少し詳しく歳入をみていきましょう。
市町村の歳入の多くは、地方税です。
2019年度をピークに、以後145憶円台となっています。
歳入全体としては右肩上がりですから、歳入の伸びは地方税とは別の要因のようです。
地方消費税交付金は基本的に右肩上がり基調です。
地方交付税は、2021年度に大きく伸びています。
恐らく地方交付税の伸びが全体の歳入を大きく押し上げていたと考えられます。
これは、橿原市に限らず近年のトレンドのようです。
①市町村民税
ここから地方税を細かく見ていきますが、「臨時」に付与されたり「特定」の目的にも使う財源等も含むことをご了承ください。(それでも傾向は掴めるかと思います。)
地方税の多くは市町村民税と固定資産税で、だいたいの市町村において、これら2つで地方税収の約80%以上を占めています。
市町村民税は、2019年度をピークに減収しました。
市町村民税を個人分と法人分で分けてみてみましょう。
まず、個人分です。
個人均等割は一貫して右肩上がりですが、所得割が2020年度をピークに減少に転じています。
一方、法人分についてですが、
法人均等割は毎年3.1憶代で上下動する一方、法人税割は2017年度から微減を続け、コロナ渦の2020年度に大きく下げに転じ、まだコロナ渦前の水準にまでは回復できていない現状があります。
だいたいの市町村では、個人に課す市町村民税に対して法人分の金額が小さいですが、橿原市も同様です。(地方税全体に対する割合は、個人:約40.2%に対し、法人:約5.4%)
今回、2019年度から2021年にかけて市町村民税が減小傾向なのは、所得税割と法人税割が各々減少していることが要因となっているように見えますが、所得割の減少幅は限定的(0.3憶円未満)ですので、その減少のほとんどは、法人税割の減少(1.7~2億円)ではないかと考えられます。
②固定資産税
地方税のもう一つ大きな柱は、固定資産税になります。
固定資産税収は、この5年で上下動がありますが、63憶前後で推移しているようです。
固定資産税は、土地・家屋等に対して課税され、ざっくり言うとその評価額を基準として税額が決まるので、近年の金融緩和による土地等の資産価格の上昇が、固定資産税収に追い風となった自治体もあるようです。
しかし、橿原市の状況を見ると、大きく伸びているとは言い難い状況です。
こうしてみると、税収については、市民税の上がりが伸び(回復)に欠け、国などからの交付金等に依存する状況にあると言えるかもしれません。
歳出の状況
ここからは歳出の状況です。性質別で見ていきます。
一時的な要因を除くべく、経常的な費用に充当される一般財源の金額を示す「経常経費充当一般財源等」の金額で確認していきましょう。
まず、義務的経費です。
これは、人件費、扶助費 (生活保護費、児童福祉費老人福祉費など) 、公債費など、その支出が法律上義務づけられたものや国の指示によって事実上強制されるもので、任意に節減できない極めて硬直性の強い経費とされています。
経常収支比率で見ると類似団体平均が51.0%ですから、53.1%の橿原市は少し高い水準と言えるでしょう。
なお、直近で経常収支比率が改善しているように見えますが、恐らく地方交付税の伸びにより分母となる経常一般財源が増えたことによるものと考えられます。
では、義務的経費の経常収支比率が少し高い原因は、人件費、扶助費、公債費のうち何なのか、みていきましょう。
①扶助費
扶助費は以下のとおりです。
扶助費の経常収支比率(扶助費が経常的な収入に対しどれくらいを占めるか)は類似団体平均よりやや低い水準ですが(橿原市:11.5%、類似団体平均:13.7%、)、人口一人当たりの金額も2割近く低い水準です(橿原市:25,207円、類似団体平均: 31,978円)。
橿原市は、扶助費の経常収支比率について、「前年度(12.0)と比較して、0.5ポイント減少している。扶助費自体は、87百万円増加しているが、分母となる歳入経常一般財源が1,822百万円増額しているため、本数値は減少となっている。扶助費については増加傾向にあることから、今後各給付事業について一層の資格審査等の適正化に努める。」と分析しており、扶助費の抑制に力を入れている状況であると考えられます。
②公債費
公債費は、上下動はありますが、多少右肩上がり傾向にあります。
公債費の経常収支比率は類似団体平均よりほんの少し低い水準ですが(橿原市:13.5 %、類似団体平均:13.8%、)、人口一人当たりの金額も1割近く低い水準です(橿原市:29,464 円、類似団体平均:32,335円)。
過去には経常収支比率が類似団体平均より高い状況でしたが、ここ5年で改善し、類似団体平均並みとなっています。
橿原市は、「前年度(14.1)と比較して、0.6ポイント減少している。公債費自体は、98百万円増加しているが、分母となる歳入経常一般財源が1,822百万円増額しているため、本数値は減少となっている。今後の地方債の発行の際には財政指標の影響も考慮に入れ、新規事業の起債については必要性を検討していく。」とあり、公債費自体は前年度比微増している状況の中でも経常収支比率が低下したのは、分母となる歳入増にあることを認識しています。
③人件費
人件費は2019年度以降右肩上がり傾向です。
橿原市は、類似団体に比べて人件費の経常収支比率がやや高いものとなっています。(橿原市:28.1 %、類似団体平均:23.5%、)
また、人口一人当たりの金額も類似団体平均よりやや高いです。(橿原市:61,522 円、類似団体平均:54,915円)
総額としても、右肩上がりで、近年その上がり方は急角度になっているように見えます。
橿原市は、「前年度(29.4)と比較して、1.3ポイント減少している。人件費自体は、196百万円増加しているが、分母となる歳入経常一般財源が1,822百万円増額しているため、本数値は減少となっている。人件費が196百万円増加した主な要因は、定年退職者の増による退職金が増加したことである。
今後、働き方改革を進めていく中で、人件費の削減に努める。」と総括しており、人件費を抑制するための努力を行っていくとしています。
義務的経費は確かに類似団体平均並みくらいですが、それは扶助費や公債費の抑制によるものですが、人件費の増加が目立ち、実際経常収支比率も類似団体平均よりかなり高いものとなっています。
これは橿原の総括にあるとおり、退職金の増加によるものと考えられますから一過性のものと考えられます。
実際、人件費が類似団体平均を上回り出すのはここ3年の話でしたので、やがては落ち着くものと考えられますが、今後注視していかなくてはいけません。
④その他の歳出
さて、義務的経費以外のもので注目すべきは、「物件費」、「補助費等」と「繰出金」です。
物件費とは、人件費、維持補修費、扶助費、補助費等以外の地方公共団体が支出する消費的性質の経費の総称で、旅費、交際費、需用費、役務費等が含まれています。
物件費については、経常収支比率としては、前年度比1ポイント減で14.5%と類似団体平均の15.8%より低い水準となっており、人口一人当たりの金額にしても、31,718 円と類似団体平均の 36,840円より低い金額になっています。
橿原市は、「前年度(15.5)と比較して、1.0ポイント減少している。物件費自体は、13百万円増加しているが、分母となる歳入経常一般財源が1,822百万円増額しているため、本数値は減少となっている。物件費についてはさらなる事務事業の見直しを進め、経常経費の削減に努める。」と総括し、やはり歳入増が功を奏していると考えられます。
補助費等とは、各種団体に対する助成金や一部事務組合への負担金のことです。
この補助費等は経常収支比率としては、10.4%と類似団体平均の10.3%とほぼ同水準です。
人口一人当たりの金額にすると、22,742 円と類似団体平均の 24,048円よりも低い金額となっています。
橿原市は、補助費等の経常収支比率について「前年度(11.8)と比較して、1.4ポイント減少している。補助費等自体は、コロナ禍によるイベント中止に伴う補助金の減少などにより減少しているが、分母となる歳入経常一般財源が1,822百万円増額していることが、本数値の減少の大きな要因と考えられる。今後も、補助金交付に際して精査を行うとともに、適正な補助交付に努める。」と総括しています。
金額自体の減少は、コロナ渦によるイベント中止が原因となる一過性のもののようです。
繰出金とは、会計間相互に支出される経費をいい、ここでは一般会計から介護保険事業会計や後期高齢者医療保険事業会計と言った特別会計や公営企業への言わば仕送りのことを指します。
繰出金の経常収支比率としては、橿原市11.0%と類似団体平均の11.3%と同水準か少し低いくらいです。
2021年度は経常収支比率が低下しているのは、分母となる経常一般財源が地方交付税の伸びで増えた影響でしょう。
人口一人当たりの金額にしても、24,103 円と類似団体平均の26,360円とより少ない水準です。
繰出金の増加については、高齢化等によりどの自治体でも共通している状況です。
収支の状況
では、収支の状況を見ていきましょう。
歳入と歳出の差額から、翌年度繰り越すべきお金を差し引いたものが実質収支です。
実質収支は一貫して黒字です。
実質収支には、前年度から持ち越されているものもあるため、ストック性があるため、純粋なフローを見るとなると単年度収支(=今年度と前年度の実質収支の差額)を見たほうが、より収支というイメージに近い数字を見ることができます。
単年度収支は、近年は黒字です。
単年度収支の金額は、基金への積立金や市債の繰り上げ償還等は差し引かれていますし、基金の積み立てを取り崩した金額は逆に上乗せされています。
そのため、これらを逆にすれば、さらに実態に近いフローの状況を確認できます。
積立金や繰り上げ償還等は足し上げ、基金の取り崩しは、差し引くと、実質単年度収支という数字になります。
毎年数十万から数億単位で積み立てを行っており、将来への備えを万全にしております。
繰上償還金は行われていません
積立金の取り崩し額は以下のとおりです。
コロナ渦前は多少取り崩しを行っていたようですが、その後は行われていません。
ここで、基金の状況を見ておきましょう。
貯金にあたる2019年度を境には再び増えています。
実は減債基金の残高は減少していってますが、直近では6憶近い金額が積み上がっています。
特定目的基金について、40億前後で上下動していますが、長期で減少傾向です。
来るべき将来の事業に対する資金的手当てを実施しているものと考えられます。
橿原市の特定目的基金の主なものは以下のとおりです。
・公共施設整備基金
・退職手当基金
・墓園管理基金
・「子どもの未来を育む戸村文庫」基金
・橿原運動公園硬式野球場整備基金
人件費の項目で解説しましたが、退職手当にかなり影響を受けているとのことで、実際基金を積み立てています。2021年度末で5億円程です。前年から3憶程減少しています。
ということは退職手当にそれくらいの規模で支出しているということが考えられます。
基金残高について、全体として人口一人当たりに直すと59,104 円と類似団体平均の96,135円より大分少ない水準です。ストックにやや難があるようです。
話を戻して、これらを踏まえて、実質単年度は以下のとおりになります。
こうしてみると2019年度まで赤字ですが、2020年度以降は黒字のようです。
この要因について少し詳しく見ていくと、以下のとおりです。
地方交付税の増加もそうですが、それまで70億程度だった国からの国庫支出金がコロナ渦で大幅に増え、一時的に歳入と歳出の差引が増えたと考えられます。つまり、仕事量の増加の割に多めに国からお金を貰えたということではないかと考えられます。
そのため、2020年度、2021年度の実質単年度収支改善は、歳出削減もあるとは思いますが、国庫支出金等の増加による部分が大きいと考えられます。
そのため、国庫支出金が平時の水準に戻れば、2021年度比で収支に対し最大50憶程度の下押し圧力となる可能性はあると考えられます。
それでも収支は黒字ですが、それも税収増によるものではなく地方交付税の増加に支えられたものであることは記憶しておくべきでしょう。
ちなみに地方債残高ですが、右肩下がりに順調に減少しています。
人口一人当たりに直すと292,143円と類似団体平均の 320,952 円より少ないです。
少し長いまとめ
橿原市の財政をまとめると以下のとおりと考えられます。
・財政力指数は類似団体平均と同程度かやや低く、経常収支比率はほぼ同水準
・将来負担比率は類似団体平均より高いが、低下傾向
・歳入においては、地方税収は、法人分の減収により、全体としても減少
・歳出においては、義務的経費の経常収支比率は類似団体平均よりやや高く、一方物件費や補助費等は類似団体平均よりやや低い傾向
・人件費が退職手当の増加により、類似団体平均より高い傾向
・実質収支は一貫して黒字
・実質単年度収支は赤字の年が目立つが、近年は黒字化
・類似団体平均と比較して、人口一人当たりの基金額は少ないが、一方で地方債残高も少ない
・地方債残高は減少傾向
人件費を除き多くの経費は抑制できていると考えられますが、如何せん歳入面の弱さが目立ちます。
人口一人あたり地方税収は、経常一般財源ベースで120,693円と類似団体平均 137,450より低く、法人市民税もコロナ渦前の水準まで戻っていません。
また、今年3月に発表された財政計画では、将来的な歳入歳出の推計も発表されていますが、件の人件費は高止まりを続け、かといって市税収入も大きく上振れする見込みは立っていません。(下記はいずれも決算額ベース)
また、基金残高も右肩下がりである一方、逆に市債残高は下げ止まり、せっかく低下していた将来負担比率も令和5年度以後上昇していく推計も出ています。
そのため、歳出面歳入面での改革も打ち出していますが、見直しをすると書かれた補助金や繰出金はすでにかなり低い水準ですし、どこまで効果があるか未知数です。
また、普通建設事業費の総量管理と言っても、人口一人あたり19,231円と類似団体平均43,955円よりかなり低い水準で、これ以上削減したとしても、市内のインフラの陳腐化等につながらないかという懸念もあります。
歳入面で国・県等への働きかけ強化と謳っていますが、これを当て込んでか推計上国庫支出金がなぜか令和6年度以降右肩上がりになっています。所詮国の財政状況によって左右されるものでもあるでしょうから、不確かなものでしょう。
にもかかわらず、橿原市は今年3月に橿原市財政危機宣言の解除を行っています。
https://www.city.kashihara.nara.jp/material/files/group/45/640192eb65909e299abf1414.pdf
なんとも頼りない収支不足への対応方策で、果たし財政危機宣言を解除して良かったのか、個人的には疑問ではあります。
市民に、財政への危機感を伝えるためには、宣言を解除する必要はなかったのではないでしょうか。
対応方策の中で、歳出面で事業の大胆なスクラップの断行という文句が出てはいますが、仮にそれを行うにしても、よほど強いリーダーシップと、市民と役所の理解が必要となることと考えられます。
本当に大胆な事業のスクラップを行うなら、まず政治家の側が、身を正さなければいけないでしょう。
そう、橿原市こそ身を切る改革がまず必要なのだと考えられます。
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