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大阪維新の会大阪市長選予備選2022 意識調査結果(全体総括版)

みなさん、こんにちは。海原雄山です。

先日行われた日本維新の会党代表選について、TwitterやFacebookを利用した意識調査を実施しました。

ご協力いただいた107名のみなさんには、感謝申し上げます。

さて、その全体分析結果をまとめましたので、みなさまにご報告いたします。

はじめにお断りしておきますと、今回の調査はSNSを利用した調査であるため、実際の予備選投票者とは若干異なりますため、多少の偏りがあり、なおかつ補正等もかけておりませんので、ご了承願います。

調査対象者データ

居住地・年代・性別

調査にご協力いただいたみなさまについてのデータです。
まずは、ご回答いただいた107名のみなさまの居住地です。



次にご回答者いただいたみなさまのご年齢と性別です。



政治的属性

順番は前後しますが、次に政治的属性です。
ここで言う政治的属性とは、以下の問いにより決まるものです。

(選択肢)
・大阪維新の会党員
・大阪維新の会特別党員(大阪維新の会の政治家、支部長等)
・大阪維新の会党員ではない維新支持者
・党員ではない日本維新の会(大阪維新の会)支持者、
・他党支持者
・支持政党なし(無党派)


ほとんどが党員ではない維新支持者の方々ですが、大阪維新の会特別党員2名の方、他党支持者1名の方、無党派9名の方からもご回答をいただきました。

普段の支持政治家

こちらは、以下の問いで確認した普段支持している政治家です。

普段の人気がどれだけ今回の予備選の票につながっているかを確認するために設問しました。

Q4 予備選への投票は別として、予備選候補者の中であなたが普段から支持している(または応援している、比較的好意的である等)候補者は誰ですか。1人お選びください。

・横山英幸 大阪府議
・岡崎太 大阪市議
・ホンダリエ 大阪市議
・藤田あきら 大阪市議
・松浪健太 大阪府議
・上記にない

こちら、予備選の二次選考まで残った政治家も含まれております。


横山英幸 大阪府議・・・65名
岡崎太 大阪市議・・・2名
ホンダリエ 大阪市議・・・3名
藤田あきら 大阪市議・・・13名
上記にない・・・24名

となり、横山英幸氏の圧倒的な人気を伺うことができました。

「上記にない」の選択肢と、今回の予備選の二次選考敗退の候補者の分の票は、いわば「浮動票」と言えるでしょう。


有権者データ

ここで、今回の意識調査にご参加いただいた有権者の方々に絞って見てみましょう。

一般・特別党員の中の有権者は35名


オンライン会員としての有権者は70名

今回の意識調査において回答にご協力いただいたのは、一般・特別党員の中の有権者は35名、オンライン会員としての有権者は70名と、オンライン会員の方が多く含まれています。

Twitterで維新を応援しているまたは好意的に見ているネットユーザーから多くご回答いただけているのが、今回の調査の特徴となっているようです。

一般・特別党員の有権者

一般・特別党員の有権者に絞って見てみると以下のとおりです。




オンライン会員の有権者

一般・特別党員との重複はありますが、オンライン会員の有権者は以下のとおりです。




一般・特別党員もオンライン会員も、年齢に極端な偏り等はなさそうですが、女性がやや多い結果となっています。

また、居住地はオンライン会員については、大阪府内(大阪市内除く)が多くいるのが特徴的と言えるでしょう。


投票先の結果

一般特別党員では

オンライン会員では

実際の投票では、横山英幸氏約4,600票に対して岡崎太氏が2,600票だったので、今回の調査ではかなり岡崎太氏に投票した方からの回答数が少ないことを念頭に入れてお読みいただければと思います。

浮動票の結果

サンプル数が多くはないため、選挙権のない維新支持者の方の回答も含めてですが、最終選考に残った2名の支持者以外の方々を支持(または、二次選考候補者の中に支持する政治家がいない)と答えた方の投票先を見てみましょう。



いずれもサンプル数は36です。

いずれも、有権者全体の投票における岡崎太氏への投票率よりも多めになっています。

しかし、これがホンダリエ氏の支持者に限って言えば、少々事情が異なります。




サンプル数は各3人分と少ないですが、なぜか岡崎太氏に投票すると答えた方が多いのです。

これについて、3人の方の重視する要素等も確認しましたが、特に際立った特徴があったわけではないので、サンプル数が少ないことによるブレなのかもしれませんが、もしかしたらメディア露出が決して多いわけではないホンダリエ氏という方に詳しい方は、市政にも詳しく、岡崎太氏の日頃の活躍もご覧になっている方なのかもしれません。(これくらいの浅い考察しかできなくてすいません。)

選挙戦の動き

投票先決定タイミング

Q8  一般党員・特別党員として、投票先を決めた(投票しない又はあえて無効票を投じることに決めた)のは、だいたいいつ頃ですか。 (オンライン会員としてのLINE投票については後ほどお聞きします。)

Q12 オンライン会員として、投票先を最終的に決めた(あえて投票しないことに決めた)のは、だいたいいつ頃ですか。

この質問は、実質的に投票先を決めたタイミングを調べるためのものでした。


有権者の投票先決定のタイミング

一般・特別党員もオンライン会員も選挙戦終盤に集中していますが、オンライン会員の方がより終盤に偏っているのがわかります。

この違いは、オンライン会員の方が実際に投票できるのが、12月10日の開票日当日だけだったので、自ずと最後まで投票先を選ぶ時間があったということ、また、一般党員の場合は、告示後の討論会会場や開票日の開票所に直接投票箱に投票する場合を除き郵送での投票になるため、昨今の郵便事情に鑑み早めに投票先を決めて投票を行う必要があったためと考えられます。

得票の動き

この投票先決定タイミングを実際の投票先別で分析すると、どの時点でどれだけ各候補が実質的に得票できたかがわかります。

ここでは、各候補が得票した割合で見てみましょう。

一般・特別党員(有権者)


オンライン会員(有権者)

横山英幸氏は選挙序盤・中盤での得票より、告示前や終盤での得票が比較的多い傾向が見られます。

岡崎太氏は、序盤は得票が少ないですが、告示後に討論会が市内で始まってからは、だんだんと得票が伸びているようにも見えます。

岡崎太氏に投票したという回答のサンプルが少ないため、データに偏りが見られます。

そのため、有権者に限らず、非有権者ではあるものの有権者と投票志向が近いと考えられる維新支持者も込みの数字で見てみましょう。

横山英幸氏は、有権者のみの場合と変わらず、告示前と終盤で得票が伸びている傾向が見えます。

逆に、岡崎太氏は、オンライン会員としての得票は中盤での票がへこんでいますが、概して選挙戦が始まるにつれ、得票を加速度的に伸ばしていったように見えます。

先述の支持する政治家のグラフを見た通り、岡崎太氏の支持者は残念ながらあまりいらっしゃらなかったわけですし、一般にもどういう人物か知られていなかったようですが、討論会の回数が重なるにつれ、岡崎太氏の能力やポテンシャルが広く知られるようになり、結果、選挙戦が進むにしたがって得票を伸ばしていったのではないかと考えられます。

実際、私が普段からお付き合いをしている大阪の支持者の方からは、選挙戦開始後になって、「岡崎太さんの討論が良い」という評判が立っていましたので、そういう世間の評価と整合性があるなと率直に感じました。

この調査は、TwitterやFacebookを中心に協力を呼びかけたため、ネットユーザーの声が大きく反映されています。

そのせいか、横山英幸氏支持者がかなり多い母集団になっていますが、その中でさえ、岡崎太氏は尻上がりに票を集めていった傾向が見えるのは特筆すべき点かもしれません。

投票で重視した要素について

Q13‐1 今回の予備選で投票先を選ぶ上で、最も重視した要素はどれですか。(政策・政務的要素)

Q13‐2 今回の予備選で投票先を選ぶ上で、最も重視した要素はどれですか。(パーソナリティ的要素)

上記の質問で、何が投票におけるポイントとなったのかを確認しました。

それぞれ、「政策・政務的要素」と「パーソナリティ的要素」という2つの側面で確認してみました。

なお、「パーソナリティ的要素」に政策立案能力を項目に加えたのは、政策の方向性ではなく、政策を作る能力がどれだけ公認予定候補者に求めているかを確認する意図があったわけです。

無党派等、非有権者も含む全体での結果としては、以下のとおりです。

「政策・政務的要素」

1位 大阪府市一体化への姿勢  43人
2位 子育てに対する経済的支援政策の強化(所得制限の撤廃等) 11人
3位  行政区の再編  9人
4位  大阪市周辺自治体との連携 8人
4位  特になし 8人(同率)

やはり、府市一体での改革を志向する方々が多い印象です。

ある意味、維新の支持者と党員がほとんどですので、当然の結果とも言えます。

そして、行政区の再編や大阪市周辺自治体との連携がランクインしているのが、興味深いです。

都構想住民投票後、府市一体はある程度決着のついた課題ですが、その次としてこれらの新たな課題が今後の注目を集めていくことを示唆しているのかもしれません。

また、特になしと答えた方が多いことが驚きでした。

特になしとお答えになった方の中に、予備選の制度やその運用への満足度についてのコメントをお寄せいただいている方がいらっしゃいましたので、紹介させていただきます。(評価は、やや満足)

「一度は討論会に足を運びましたが、なかなか1時間以上の動画を見れずに終わってしまいました。各テーマに対する考え方などを細切れにSNSにあげてもらえると比較しやすく評価しやすいなぁと感じてます。」(大阪市内・50代・女性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)

これは、2人の候補者の間で大きな政策的な違いがあまり無いことにより、政策で選べなかったため、政策的要素で選べなかったことも示唆しているかもしれません。

「パーソナリティ的要素」

1位  性格・人柄 34人
2位  政策立案能力 33人
3位  党勢拡大への姿勢 8人
3位  議会での実績 8人(同率)
5位  年齢 6人

「性格・人柄」と「政策立案能力」が圧倒的に多い結果になりました。

「年齢」と答えた方は全員、一般・特別党員としてもオンライン会員としても横山英幸氏に投票していた(または投票するだろうと回答)ため、熟年の安定感より若さを重視した投票も一定程度あったと考えられます。

また、次点として「市議会との関係」(3人)という回答がありましたが、ここは一般・特別党員としての投票は、岡崎太氏に2人(無投票・無効票は1人)投票する(投票するだろう)という回答を得ました。

一方、オンライン会員としては2名が横山英幸氏に票を入れており、一般・特別党員と結果が逆転していたことから、横山英幸氏に期待はするものの、府職員で府議出身ということもあり、大阪市議会としっかり渡り合えるかというところに若干の不安を覚え、こうしたたすき掛けの投票行動あったのではないかということも考えられます。

投票に当たっての情報源

Q14  今回の予備選で投票先を選ぶ上で、最も参考にしたのはどの情報(源)ですか。

一般・特別党員
1位  党のイベント(討論会や二次選考プレゼン大会)  20人
2位  党員に送付される政見  4人
2位  その他  4人
4位  Twitter等SNSでの一般人からの評判  3人
4位  候補者本人からのSNS等での発信  3人

オンライン会員
1位  党のイベント(討論会や二次選考プレゼン大会) 45人
2位  党の公式HPやLINEアカウントからの情報 12人
3位  その他 4人
3位  候補者本人からのSNS等での発信 4人
5位  党員に送付される政見 3人

一般・特別党員とオンライン会員に重複がありますが、やはり党主催のイベントが大きな判断材料になっていたようです。

オンライン会員にで特徴的なのが、党の公式HPやLINEアカウントからの情報が上位にランクインしていることです。オンライン会員向けのLINEアカウントからどういう情報が流れてきたのかは、私はわかりませんが、党の公式HPからは、予備選についてのブログが投稿されていたり、YouTube動画がアップされていたりと内容が充実しており、ネットリテラシーの高いと考えられるオンライン会員は公式の情報をしっかり押さえていたことが伺えます。

予備選の満足度

あわせて、今回の予備選の満足度も質問として確認しました。

満足度と一口に言っても、様々な観点で不満を持つことはありますので、党代表選のときと異なり、いくつかの切り口で確認しました。

こちらについては、非有権者や他党支持者等も含んでの結果になりますが以下のとおりです。

予備選の制度やその運用への満足度

制度やその運用については、実に約75%が満足かやや満足と答えており、好評のようです。

満足、やや満足と答えた方のコメントは以下のとおり。

・「議員が特定候補の名前を出さなかったので、公平な選挙になったと思います。」(大阪市内・50代・女性・大阪維新の会党員)
・「候補者の新しい面が見られた」(大阪市内・50代・女性・大阪維新の会党員)
・「日本維新代表選でも感じたが、決まった後に敗者も壇上に上げるパフォーマンスがないのが素晴らしい。維新の文化として継承してほしい。
公平公正・透明性を出来る限り追求した運営側の努力と工夫が見られるのが良かった。」(大阪市内・40代・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「中傷合戦や派閥争いにならず、候補者の考え方や能力・人柄などが理解でき、大阪維新の会への信頼度も向上した。」(大阪市内・60代・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「杉山市議がめちゃくちゃ頑張って企画立案されたのが良く分かったから。ほんとお疲れさまでしたと言いたいです。」(大阪市内・30代・男性・大阪維新の会党員)

党代表選がかなり荒れたことの反省があってか、特別党員が特定の候補者への投票を呼び掛けることを厳粛に禁じた効果もあってか、クリーンでフェアな戦いになったという印象を持たれた方が多いようです。

不満、やや不満と答えた方のコメントは以下のとおりです。

・「予備選自体は素晴らしい試みで、有権者の政治的関心を高めうる可能性を大いに秘めたイベントだった。が、「党員全員で」という姿勢をもっと出してほしかった。あと運営は大変だと思うが、候補者全員を最後まで戦わせたほうが良かったように思う。その方が全員の政治家としてや人としての魅力を最大限にまで引き出せて、仮に最終候補に選ばれなくても、その人たちは顔を売り出せて、次に繋がっただろうと思うから。候補者全員にとっても旨味のあるイベントになると一番いいのではないか。」(大阪府内(大阪市内を除く)・30代・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「大阪市民だけでなく府民にまで予備選を拡げたこと」(大阪府内(大阪市内を除く)・60代・女性・大阪維新の会党員)
・「府外の支持者に投票権が無かったから。」(大阪府外・40代・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「2名に、絞ったこと。」(大阪市内・50代・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「企画が軽すぎるしエンタメとしても全く面白くない。」(大阪市内・30代・女性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)

大喜利企画等のエンタメ企画や最終選考候補者発表等にテレビ的演出が施される等が特徴的だったのが今回の予備選ですが、こちらに対して非常に厳しい声も聞かれています。

また、選挙権者が大阪市外にまで広がったことに対して批判的な意見もあれば、逆に府外の居住者に投票権が与えられなかったことへの不満の声もあり、どこまでの範囲で投票権を付与するべきかという問題は、いろいろと議論があるようです。

一応、普通と答えた方のコメントも以下のとおりです。

・「公選法の縛りがありすぎて思い切った事や周知が出来なかったのは残念」(大阪府内(大阪市内を除く)・40代・女性・大阪維新の会党員)
・「維新の責任ではないが、総務省に予備選挙を止められたことが解せない。今後、普通に予備選挙ができるような公職選挙法の改正が必要と感じた。」(大阪市内・40代・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「現行の公職選挙法の下では今回のやり方が限度だとは思いました。」(大阪府内(大阪市内を除く)・50代・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「世間で、もっと話題にしてもらえる施策を図るべきだった。」(大阪府内(大阪市内を除く)・50代・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「それぞれの候補者の良い点、悪い点を他議員や後援支持者の目からみて発信などしたら興味が湧いたかもしれない。」(大阪市内・50代・男性・支持政党なし(無党派))

やはり、公選法による制約について疑問視する意見が多いようです。

候補者の顔ぶれ

顔ぶれについても8割が満足またはやや満足と回答しています。

満足、やや満足と答えた方のコメントは以下のとおり。

・「それぞれの個性あり良かった」(大阪市内・40代・女性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「どの方が公認候補になっても大阪市を任せたいと思いました。」(大阪市内・50代・女性・大阪維新の会党員)
・「大阪維新の会の優秀な次世代人材の豊富さを感じた。」(大阪市内・60代・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「本田リエさんが出られたのがめちゃくちゃバランス良かった。それと松浪ケンタさん。笑」(大阪市内・30代・男性・大阪維新の会党員)
・「藤田さんが残らなかったのがやや不満」(大阪府内(大阪市内を除く) ・70歳以上・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)

特定の候補者が最終選考に進めなかったことについて言及する意見もありましたが、それでも満足はしているということなので、最終選考の人選も適切であったことが伺えます。

不満、やや不満と答えた方のコメントは以下のとおりです。

・「民間人からのエントリーがなかったことが不満。5名の顔ぶれは良かった。」(大阪府内(大阪市内を除く)・30代・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「顔が、なれていないため、温かみが、伝わって来なかった。」(大阪市内・50代・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「最初から結果が見えてた。」(大阪市内・40代・男性・大阪維新の会党員)
・「まだまだ若い方いっぱいいると思ってたので」(大阪市内・50代・女性 大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「やってる感だけで無能ばかり。」(大阪市内・30代・女性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)

結果として、特別党員だけの予備選になったことについて残念であったとの声も観られました。

また、そもそもで横山英幸氏を念頭に置いてだと思いますが、結果が見えていたとの声もあった一方、まだまだ若い有能な人材がいるという、ある種の期待の裏返しで候補者の顔ぶれに不満を持つ声もあったことは特筆すべきことと考えます。

普通と答えた方の意見もいくつか掲載させていただきます。

・「二人ともほとんど知らない人」(大阪市内・50代 男性・支持政党なし(無党派))
・「5人はいいと思ったけれど、2人に減らした基準が納得いかない。」(大阪府内(大阪市内を除く)・40代・男性・大阪維新の会党員)

選挙結果


選挙の結果そのものについては、制度とその運用、そして顔ぶれ等に比べ、満足と答えた人の割合が多いため、横山英幸氏が選ばれたことについては、多くの方々が満足している実態が伺えます。

満足、やや満足と答えた方のコメントは以下のとおり。

・「どちらが当選してもおかしくないと思っていました」(大阪市内・40代・男性・大阪維新の会党員)
・「過程に不満がないので、結果にも当然不満がない。」(大阪市内・40代・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「岡崎氏の認知度アップ」(大阪市内・50代・男性・大阪維新の会党員)
・「決選の岡崎・横山はどちらが選ばれてもおかしくない、大阪維新の会の中でも頂上決戦と言うに近いとても良い選挙となった。」(大阪府内(大阪市内を除く)・30代・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「討論をすべて聞いた上で僅かな差で横山さんに票を投じた。投票した候補者が選ばれたたので満足です。」(大阪市内・40代・女性・大阪維新の会党員)

選考過程においてフェアさを徹底されてた効果もあってか、プロセスにおける適切さがそのまま選挙結果への評価にもつながっていることを示唆する意見が見られたのが印象的です。

また、負けた岡崎太氏への評価の声も伺われます。

不満、やや不満と答えた方のコメントは以下のとおりです。

・「投票率の低さ。」(大阪府外・30代・女性・支持政党なし(無党派))
・「特別党員で無投票にした人間がいた事。一般党員も少な過ぎ、普段からの連携が取れてないのでわ?と思う、せっかくの党員の票を無駄にしない何か手立てをと思います。(原文ママ)」(大阪市内・50代・女性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「公認を懸けるくらいの覚悟で挑んでもらいたい。」(大阪市内・30代・女性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)

特別党員が投票を棄権したことや、一般党員の投票率の低さを問題にする声が多いです。その結果、選挙結果の正当性が疑われると言うことではないかと思いますが、今後同様の取り組みを行ったときには、投票率をいかにして上げるかが大きな課題になりそうです。

普通と答えた方のご意見は以下のとおりです。

・「大阪市民ではないので分からない」(大阪府内(大阪市内を除く)・60代・女性・大阪維新の会党員)
・「最終を二人に絞る際、選定する3人のコメンテーターがなぜあの3人なのかは疑問。選択に一定のバイアスはなかったか?」(大阪市内・50代・男性 支持政党なし(無党派))
・「甲乙つけがたかったので」(大阪府内(大阪市内を除く)・50代・女性・大阪維新の会党員)


総合評価(党代表選と比較して)

さて、それらも踏まえて総合的にどのように評価したかも調べました。こちらは、党代表選との比較も込みで見ていきましょう。


党代表選がやや不満寄りに偏っていたのに比較して、予備選はかなり満足寄りになっていることが伺えます。

総じて、予備選は党代表選における不満点にしっかり対応した結果が、この満足度の違いに現れたのかもしれません。

満足、やや満足と答えた方のコメントは以下のとおり。

・「予備選をすることに意義あり」(大阪市内・30代・女性・大阪維新の会党員)
・「投票率の低さや制度に改善点があったかなどを考えると100点ではないものの、予備選という未知のチャレンジを滞りなく成功させたので、大満足です。」(大阪府内(大阪市内を除く)・30代・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「どんな議員がいるのか分かる。何が課題なのか分かる。候補者が場慣れできて討論力が磨かれる。見ていた後輩議員の目指す先になったと思う。」(大阪府内(大阪市内を除く)・30代・女性・大阪維新の会党員)
・「初の試みは維新らしくて良かったと思う。」(大阪市内・50代・男性・支持政党なし(無党派))
・「自ら立候補してくださりご本人のヤル気や人柄もよく伝わってとても分かりやすかったです。外部からの委員が入る事によって個人の対応力も分かったし党の意向が入る事もなくすべてにおいて公平なのが良かった。LINEでのオンライン投票も簡単だったし開票も早く終わるしいい事づくめだったと思います。」(大阪府内(大阪市内を除く)・40代・女性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「選挙管理委員の苦労が伝わった」(60代・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「公平公正な選考過程を一般党員に示してくれた。」(大阪府内(大阪市内を除く)・30代・女性・大阪維新の会党員)

無党派からも大阪維新の会の先進性について言及されていることは、非常に大きなポイントと言えるでしょう。

一方、不満、やや不満と答えた方のコメントは以下のとおりです。

・「一般党員の投票率が低すぎる」(大阪府外・70歳以上・女性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「有権者にとって一体何の意味があったのか全くわからない。」(大阪市内・40代・男性・大阪維新の会党員)
・「盛り上がりに欠けました。広報不足。」(大阪府内(大阪市内を除く)・50代・男性・支持政党なし(無党派))
・「お遊びで無駄遣いするなと思う。」(大阪市内・30代・女性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「大阪市長の予備選に他の市民にまで選ばせた事」(大阪府内(大阪市内を除く)・60代・女性・大阪維新の会党員)

ここでも投票率の低さを指摘する声や、盛り上がりに欠けるとの声が無党派層からもあったことが見過ごせない点です。

普通と答えた方の意見もいくつか記載させていただきます。

・「初の試みは維新らしくて良かったと思う。」(大阪市内・50代・男性・支持政党なし(無党派))
・「規定路線(原文ママ)」(大阪府内(大阪市内を除く)・40代・男性・大阪維新の会党員)
・「初めてのことなので、この経験を次に繋げていけばと思うが、また予備選をできるかどうか不安がある。」(大阪府内(大阪市内を除く)・30代・男性・大阪維新の会党員ではない維新支持者)
・「一般党員の投票率が低かったのは入れたい人がいなくなったからかも。」(大阪市内・60代・女性・大阪維新の会党員)

投票率が低かったことに対する原因にまで言及する声も聞かれました。

まとめ

横山英幸氏に軍配が上がった今回の予備選ですが、全体的に党代表選に対する反省が活きた形となり、興味関心を持っている方々からの評価はおおむね高かったと考えられます。

一方、公職選挙法上の制約からどうしても広報活動が限定的になってしまったことや、一般党員の投票率は40%を下回る結果になったのは残念であったと思います。

今後同様の取り組みを行う場合、この部分をどう克服していくかは、大きな課題だと考えられます。

しかし、予備選終了後も大きな混乱もなく満足感が高いと評価されたことは、ひとえに関係者の努力の賜物と考えられます。この場を借りて、選挙管理委員のみなさまに謝意を表したいと思います。

ところで、なぜこの度私がこのような調査を行ったのかということですが、党代表選同様、自分としてもこの予備選の民意の実態はどうだったのか、どのような動きを示したのかを確かめたいという思いに駆られたからです。

今回の予備選は、その性質上国政選挙や首長選挙等と異なり出口調査などもないことから、選挙結果以外の動きがはっきりとわからないことがどうも「気持ち悪かった」のです。

誰がどのような思いで、この1票を投じたのか。なぜ投票しなかったのか。正味なところ、満足しているのか。

なんとなく雰囲気で把握するしかなかった民意を、数字で見える化したかったのです。

そこで、Googleフォームを使ったアンケートを用いて、Twitterのフォロワーのみなさま等を通じて民意を探ろうと決意した次第でした。

結果107名もの方々にご回答いただき、この調査分析結果を作ることができました。

1人1人の意思は、それ自体だけでは全体を把握することはできませんが、それが大きな塊になると、世の中の一端が見えてきます。

今回、そんなに長けているわけでもないですが、持ち得る限りのExcelスキルを最大限に駆使して集計・分析する作業は、大変知的興奮を覚えるもので、数時間に及ぶ作業も時を忘れて夢中になってのめりこめました。

その成果物として、このようなnoteの記事にまとめるところまで至りましたが、ご満足いただけましたでしょうか。

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最後になりましたが、今回調査にご協力いただいた107名のみなさまに、改めてお礼申し上げます。




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