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【MIA】2022年戦力分析

いよいよ4/8に開幕するMLB。マーリンズの本拠地開幕は4/16になります。
今回は2022年のマーリンズの戦力分析とロースター予測です。

昨年の成績とオフの主な補強

20年の短縮シーズンでは久しぶりにプレーオフに進んだものの、21年は67勝95敗、勝率.414、得失点差-78でした。主な指標は以下の通りです。

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全体的に打撃成績はリーグ最下位レベル、投手陣はリーグ中位レベルでした。投手はリリーフ陣に限ると防御率が4位、FIPが2位とリーグ上位レベルの成績を残しました。正直、寄せ集め感はあったのでこの成績は予想外でした。
また、守備指標ではエラーがリーグワーストの122だったものの、DRSは+57でリーグ4位でした。特に一塁と外野でプラス値が大きかったようで、TDLで移籍したAdam Duvallらの貢献も大きかったと思われます。

投手陣と守備は上位レベルとは言わずとも頑張った、打撃は迫力不足だった21年のマーリンズ。今季の補強を踏まえた分析及び開幕ロースターを予測します。

先発投手

開幕ロースター予想
Sandy Alcantara
Pablo Lopez
Trevor Rogers
Elieser Hernandez
Jesus Luzardo

昨季200イニングを投げ、オフには契約延長もしたSandy Alcantaraが投手陣の柱となるでしょう。そこにPablo LopezTrevor Rogersらが続く3本柱は非常に強力だと思います。
Jesus Luzardoは昨年思うような成績を残せませんでしたがSTではストレートの球速がアップしており、個人的に期待したい選手の一人です。
上記選手の他にもMLBで登板経験のあるEdward CabreraSixto Sanchezの他、今季の昇格が見込まれるMax Meyerもいたりと、マイナー含めてタレントがそろっています。彼らがシーズン中に昇格した場合、Elieser Hernandezがリリーフに回ると予想されます。
また、けが人や先発回避する事情が生じた場合は、リリーフに回っているCody Poteetの登板や、Braxton Garrettをスポット昇格させるオプションも考えられます。

このように、昨年に引き続き若くて有望な投手陣がそろっており、オフに大きな補強はありませんでしたが、充分に期待できる陣容です。エースAlcantaraと5年契約を結べたのが最も大きな補強でした。

リリーフ投手

開幕ロースター予想
Anthony Bender
Anthony Bass
Richard Bleier
Steven Okert
Zach Pop
Louis Head
Cody Poteet
Daniel Castano
Tanner Scott
Cole Sulser

昨年奮闘を見せたメンバーの一部は残り、かつ重要な場面での火消しの活躍が目立ったRichard Bleierは新たに2年契約を結びました他、新たにトレードでTBからLouis Headを獲得しました。
そして、このnoteを投稿しようとした直前、BAによるプロスペクトランキング29位と34位のAntonio VelezKevin Guerreroに加え後日指名選手、そして戦力均衡ラウンドBのドラフト指名権を放出することでTanner ScottCole Sulserを獲得しました。
Sulserは昨年が出来すぎ感、Scottは投げなきゃわからない感が怖いですが、実績を残したことのある二人が加わったことで、優先順位は低いながらも課題であったリリーフ陣に厚みは出てきたと思います。
昨年はできすぎな感が否めませんが、そこまで大崩れもしないのではと思います。

また、昨年に引き続きクローザーに配置されることが予想されていたDylan Floroが怪我の影響で開幕に間に合いそうにありません。
代役はAnthony Bass、又はAnthony Benderが考えられます。Bassは昨シーズン開幕早々にセーブ機会での失敗が続き早々にクローザーはく奪、Benderも昨季3セーブ挙げるも2度にセーブ失敗がある等、クローザー向きではないのかもしれません。特にBenderは重要な場面で投入するジョーカー的な役割のほうが適切ではないかと考えています。上で触れた新加入のScottSulserの可能性もゼロではないと思います。

捕手

開幕ロースター予想
Jacob Stallings
Payton Henry
Willians Astudillo(登録はUT)

昨年はJorge Alfaroが期待していた成長戦を描くことができず、散々だった捕手陣は、PITのStarlingsをトレードで獲得することでカバーしました。
打撃面では物足りない面もありますが、それ以上に守備面での貢献が期待されます。
サブにはNick FortesAlex Jacksonらを差し置いてPayton Henryが選出されました。また、マイナー契約を結んだAstudilloはショート以外を守った経験のあるUTですが、最近は捕手の練習を始めたとされています。

4/3時点ではマイナー契約ですが、監督からはメジャー契約するのではと感じられるコメントをしており、第3捕手の役割も兼ねたUTとしてロースター入りすると予想します。

内野手

開幕ロースター予想
Garrett Cooper(1B)
Jazz Chisholm Jr.(2B)
Brian Anderson(3B)
Miguel Rojas(SS)
Jesus Aguilar(DH)
Jon Berti(UT)
Joey Wendle(UT)

昨年と大きくメンバーの入れ替えはありませんが、昨年は怪我人が続出し、ベストメンバーを組めたことはほとんどありませんでした。
その点で、今季から新たに加入したWendleの活躍に期待したいですね。
Andersonが昨年は怪我に苦しみ、成績面でも満足な数字を残せていません。Wendleがサードを中心にスタメンする試合も少なくないのではと思います。同じくUTのBertiと共に、怪我やコンディションに応じて最適なラインナップを組むことになるチームにとって重要な存在です。

UTの選手以外にも、昨年活躍したもののまだ粗さの残るChisholm Jr.の成績向上や、まだフルシーズンでの活躍をできていないCooperが健康かつ優れた成績を残すことに期待したいです。
Rojasは昨年の10月に2年の契約延長を結びました。20年のような成績を期待するのは難しいとは思いますが、安定した守備面での貢献と、若い選手が多いだけにチームをまとめるキャプテンシーでの貢献が求められます。

外野手

開幕ロースター予想
Jorge Soler(LF)
Jesus Sanchez(CF)
Avisail Garcia(RF)

FAだったSoler、Garciaという2人の長距離砲を獲得したことでチームの長打力は大幅にアップしました。
一方でセンター不在問題は解決できず、CFを守ることも期待されていたBryan De La Cruzがマイナーで開幕を迎えることになりました。結局センター未経験のSanchezが守ることになりそうです。
ただし、Sanchezがフルシーズンでセンターを守ることができない可能性も十分に考えられるため、STではBertiAndersonGarciaがCFを守っていますし、1BのCooperは両翼を守ることもできます。
その為、基本は上記メンバーでの出場が多いと思いますが内野同様、柔軟なラインナップになると考えられます。
その他、STで少ないチャンスをものにはできていませんがマイナー契約のRoman Quinnとメジャー契約を結ぶこともあるかもしれません。

まとめ ~今シーズンの展望~

外野の項目でも説明しましたが、De La CruzLewin Diazがマイナーで開幕を迎えることは個人的に驚きでした。

Diazはマイナー時代と変わらず低打率ながら40試合でサヨナラ含む8本塁打、De La Cruzは58試合で最後は息切れしたものの打率3割に近い成績を残しました。
この二人はDHを含め、他の選手と併用していくのかなと思いましたが、首脳陣としては3Aで試合に常時出場させる選択肢を選んだのだと思います。確かにこちらのほうが中長期視点でチームのことを考えると有益だと思います。

では、今季も再建モードかというと決してそうではないと思っています。下図は今オフから今までの主な補強をまとめたものです。

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チームの課題を完璧には解決していないものの的確な補強をしてきており、決して戦えない布陣ではないかなと思っていますが、同地区のATLやPHI、NYMが大型補強をしており、この地区を勝ち抜くのは一筋縄ではいきません。
一方でプロスペクトランキングは30球団中6位と充実しており、かつロースターも比較的柔軟に動かせる状態です。今後数年の視点で他チームの動向を見つつ、機が熟したら一気に勝負期モードになるのではないでしょうか。

上の図にも示した通り、シーズンが進む中で仮にコンテンダーとして勝負できそうな位置にいる場合、まだタレントが不足しているリリーフや、センターを獲得して勝負に挑み、厳しい場合は今オフFAの選手を放出し、上述したDiazやDe La Cruz、更にはトッププロスペクトのJJ Bleadyらを積極的に活用してもいいのかなと思います。
(ここらへんは再建チームなら当たり前のアクションとは思いますが…)

ひいき目はあるとは思いますが、今季のマーリンズは若手が想定通りの成長を進めれば、台風の目となる面白いチームなのではと思います。



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