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【TEX】シャーザー離脱。ベストな補強はあの荒れ球剛腕か?

テキサス・レンジャーズ担当のもりまるです。ワールドシリーズ制覇したことで注目度が微増?してそうなこともあり、来年はもう少し更新頻度を上げていきたいです。


来季の見通し、まずくない?

さて大谷がドジャースに行ったので、グローブライフフィールドでホームランを打ちまくる姿はしばらく見ずに済みそうですが、レンジャーズの編成は早くもほころびを見せています。タイトルのとおり、シーズン終盤に負傷したシャーザーのその後の状態が思わしくなく、ヘルニアの手術が決定。これにより復帰は7月くらいになるとのことです。

秋頃に復帰するであろうデグロムの代わりを期待していたシャーザーも後半戦から戦線復帰となり、その前日に2年22Mで契約したトミー・ジョン手術明けのタイラー・マーリーもおそらく復帰時期は最短で6月くらい。

後半戦の先発ローテーションは1ヶ月ごとに厚みを増すので、夏の補強は控えてもいいかなと思える分、前半戦は非常に脆弱な陣容となります。

現状の投手陣

1~5枚目

  1. ネイサン・イバルディ(2番手クラス)

  2. ジョン・グレイ(3番手クラス)

  3. アンドリュー・ヒーニー(4番手クラス)

  4. デーン・ダニング(5番手クラス)

  5. コディ・ブラッドフォード(いわゆる谷間レベル)

デプス(選手層)

  • オーウェン・ホワイト

  • コール・ウィン

  • ジャック・ライター

故障者リスト

  • タイラー・マーリー(6月頃復帰)

  • マックス・シャーザー(7月復帰)

  • ジェイコブ・デグロム(9月頃復帰)

シーズン序盤がとても苦しく、時が進むに連れてやりくりは楽になってきますが、強力打線とはいえはたしてそこまで持っていけるかが懸念となります。

またポストシーズンはルクラクやスボーツの獅子奮迅の働きで乗り切ったとはいえ、チーム最大のウイークポイントであるリリーフの補強は現在カービー・イェーツの補強のみ。ウィル・スミスもアロルディス・チャップマンもFAで抜けて、トータルでは昨年より更に弱体化しているので、投手陣の現状はとても不安といえそうです。

予算もない

21、22オフと大型補強を連発しましたが、今年はおとなしいオフにならざるをえない状況です。大型補強弊害もありますが、むしろ収入の見通しが不透明だから安易に財布の紐を緩められないというのが実情に近そうです。どういうことかというと、ローカルテレビ放映権問題です。

前回の記事でも上げましたが、ローカルテレビ放映権を所持しているバリースポーツの親会社であるダイヤモンドスポーツグループが破産し、24年オフまでに事業から撤退します。その前に様々な債権の整理をつけているのですが、レンジャーズの放映権料(昨年は110M程度)の支払いが行われない可能性が十分に残っています。この110Mに税金などがかかるので全額がインカムとなるわけではないにせよ、半額でも55M。これが0になるか、30Mでももらえるのかで当然どこまでペイロールを許容するかは異なるでしょう。大盤振る舞いを許容してきたレンジャーズのオーナーサイドも、現在マーリーの獲得により贅沢税ラインまでは10M程度の余裕しかなく補強=贅沢税の出費は間違いない情勢の中、ビジネスの観点から動きをスローダウンさせることは想像にかたくありません。おそらく今後先発の補強を含めた大きな動きをするとすれば、現地1月12日に行われる公聴会でどの程度バリースポーツ側がレンジャーズに放映権を支払うか次第となりそうです。ゆえにターゲットも1月半ばまで売れ残っている選手となるでしょう。

狙い目は先発もリリーフもできる投手

先発もリリーフもほしい。しかし後半に入ると先発は余剰になるので、リリーフに回ってくれる選手だとベター。これらを踏まえてこの1ヶ月弱の間に動きがあるとすれば

  • 1年5M程度

  • 1年契約+オプションで済む

  • 先発とリリーフの経験がある

という条件に合致した選手を1人連れてこられればよく頑張ったといえるのではないでしょうか。マイナー契約で取れそうな選手は除外して、思い当たる節を挙げてみます。

ルーク・ウィーバー

去年レッズ、マリナーズ、ヤンキースでプレーした投手で、多彩な球種とストライクゾーンをアタックする指向は先発向き。ただし、ゾーン内で圧倒できるだけの球威はないので滅多打ちになることも多く、配球の工夫は必要でしょう。

アレックス・ウッド

マーティン・ペレス

この2人は先発で不振だったのでリリーフに回ったというだけで球威などを見てもリリーフで力を発揮するタイプではありません。あくまでコディ・ブラッドフォードよりマシな先発を確保しておきたい場合です。ロマンはないでしょう。

先発もリリーフもいける日本人おなじみの剛腕といえば…?

私が選出したベストチョイスが藤浪晋太郎です。真面目です。正直先発としての期待ではなく、苦しい序盤戦を先発するならブラッドフォードと2人で5~6イニングくらいを消化して後ろにつなぐ役目をしてもらい、先発の必要がないタイミングはリリーフとして登板。ローテの枚数が揃ってきた頃にはよほど先発として成功していない限りはリリーフ固定という起用が最もわかりやすい選手です。本人も先発に多少未練ありそうなので、ノーチャンスのチームより最初頑張ればもしかしたら先発で…というチームの方を選択してくれそうな気がしています。100マイル以上のスピードボールが持ち味で、前述の3人よりもはるかにリリーフ時に強みが出るタイプかつ故障の話をほとんど聞かないので、首尾よくいけば故障した先発復帰の状況も踏まえながら先発とリリーフの双方を最小限の資金で補強できる、という観点で彼を推します。

放映権問題でペイロールの圧縮までは図らないにせよ、これ以上の拡張は現在及び腰という状況なので、大物FAの補強は最低1ヶ月、もしかするとない可能性も十分です。お金あればMLB Trade Rumorsでも全チームがレンジャーズ入りを予想するジョシュ・ヘイダーほしいですが…叶わぬ恋となりそう。ワールドシリーズ制覇したとはいえ、まだまだ発展途上のチームですので、今後どういう動きをしていくか見守っていきたいところです。

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