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サブカル大蔵経208高野秀行『イスラム飲酒紀行』(扶桑社)
室橋裕和さんの『バンコクダイアリー』でも回想されていた伝説の雑誌「Gダイアリー」に高野秀行さんが寄稿した奇跡と執念の文章。好奇心と知性と行動がここまで溶け合うんだ。また、本書はとりわけ掲載写真が綺麗でセンス抜群。高野さんも下川さんもGダイ連載の方は写真家との絆にも恵まれているのかなぁ。イスラムの壁を溶かす一冊。
だんだんわかってきたのは、イスラムが公共と言う概念を非常に大切することだ。例えば一旦家を出ると男たちはどんな場合でも女性に気を配らなければならない。p.22
やっぱり、ムスリムにも建前と本音があるんだなぁ。それは嬉しい。
酒がどうしても欲しいときの酒抜きの飯は、それがどんなにおいしくても、他人の舌で味わっているような気がする。すごくおいしいのにすごく遠い。p.39
味が遠い…。
ドラッグは臭わない。ドラッグの方が酒より断然バレにくいのだ。p.47
だから、ドラッグ、後を経たないんだなぁ。
まさか、アフガニスタンで本物の中華とビールの黄金コンビに出会うとは。p.72
中華パワーすごいなぁ。
酒の密売者はスーフィーだった。「おめでとう!」イランでは絨毯などちょっと大きな買い物の交渉がまとまると、売り手が海外に向かってそう祝辞を述べる習慣があるそうだ。p.108
私がイスタンブールで買わされた絨毯屋もそうしたのかなあ。あまり大した金額じゃなかったかな?
ダルビッシュ?て問い返したら、パチパチと盛大に拍手した。スーフィーの修行僧をペルシア語でダルヴィーシュと呼ぶ。p.112
スーフィーの修行僧なんだ…!
当局がスーフィーは本来のイスラムではないと弾圧するので、じゃあ俺たちはイスラムじゃなくて結構と開き直ってしまったらしい。p.113
いまだスーフィーズムとイスラームの関係がよくわからなかったんですが、こういう感じなのか…。イスラムのプロテスタントか、密教かな?
イスタンブールのネヴィザーデ。ゴールデン街のよう。まるごと飲屋街。p.211
ここは、行けなかった…。新市街の方かな?
アタテュルクはアル中。p.217
だけど人気。
シリアにおけるクリスチャンの立ち位置。少数だが相当な権力を持っている。p.246
インドのジャイナみたいな感じ?
二ビーズ(ワイン)ないですか?ついてこい。自家製のイスラムワイン。p.250
自家製のイスラムワイン!キリスト教ならワインは付き物か。
ソマリランド。俺はカートしかやらない。p.267
葉っぱの方がアルコールより安全な嗜みに近いのかなあ。
ダッカのハッピーストリート。赤線。入り口に警備員が立っていたが、私たちと目が合うとうんとうなづくだけだった。p.280
イスラムの寛容と不寛容の境目。
イスラムに酒がある理由。①イスラム化前の土着習慣。②異教徒の存在。p.307
下川さんの本では旧ソ連のイスラム国は、飲酒があり、ロシア人の置き土産だ、という記述があった。
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