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サブカル大蔵経744「武蔵野樹林」⑥(KADOKAWA)
KADOKAWAの、豪華すぎる広報誌。
登場するは、小松和彦、荒俣宏、赤坂憲雄、馬場あき子、赤川次郎、安彦良和。
語られる内容は、妖怪と埼玉。
令和に甦りし、妖怪戦隊集結!
【小松和彦】私が特に面白いと思うのは、「法螺抜け」と言う妖怪ですね。江戸の街で鶯谷とかは段差になっていてハケ状のところがたくさんある。そういうところに雨が降って崖が崩れたりすると、水が出て穴が空く。そこを江戸の人たちは「法螺抜け」と言ったんです。法螺貝がそこに住んでいて、そこから出て天に昇っていって龍になるんだと。小さな竜神信仰と言うのかな。p.11
関東地方の法螺貝伝説。荒俣宏『世界大博物図鑑別館2無脊椎動物』のホラガイの項にも「法螺貝抜け」という文章がありました。法螺貝は日本の修験道だけかと思っていましたが、実は法螺貝の説話は世界中にあり、まさか東西が法螺貝を通して繋がるとは思わなかったです。
やっぱりダイダラボッチから始めたほうがおもしろい。(荒俣宏)。江戸なんて新しいんですね。(赤坂憲雄)p.12
三万年前から透視する視点。人間の前の世界となれば、妖怪の登場。この対談でも、ハケのことが話題となり、地層と言葉と文化の関連性を教えてくれる。
【馬場あき子】鬼滅の刃は、鬼が人を食い殺すところから幕が開けますね。/人を食うというのは、伝統的な鬼の姿が描かれていることになりますね。p.23
『鬼滅の刃』の真打ち、ついに登場。馬場さんは。出雲国風土記を引用して分析。
以前本欄でも紹介させていただきました。
学生の頃、妖怪を卒論テーマにしたので、小松、荒俣、馬場あき子と、揃うと、本当にあの頃に帰ったような感覚になります。
【赤川次郎】とてつもないものができた!p.32
角川文庫といえば赤川次郎。角川武蔵野ミュージアム及びサクラタウン行ってみたいです。
【安彦良和】西武池袋線は漫画家路線。東長崎駅からトキワ荘はすぐですけど、横山さんがトキワ荘に住んだことはありません。p.42
トキワ荘と横山光輝。安彦良和が、虫プロに入る前。ここでは大泉サロンについては触れられていませんでした。
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