サブカル大蔵経506柏井壽『おひとり京都の秋さがし』(光文社知恵の森文庫)
柏井さんは、「ダンチュウ」で「なかひがし」を世に紹介した方です。ネオ京都ブームの立役者だと思います。
観光客向けの〈京料理〉ではない店を紹介する。それまで実はそんなに京都の店は世に紹介されていなかったと思います。
私は文春のカラー文庫くらいを参考に歩きました。今は情報があふれすぎていますが、京阪神エルマガ発行のミーツリージョナルと単行本が白眉でしょうか。
もう柏井さんはお店を紹介するのが面倒なんだと思います。本来、わざわざ新しい店に行くことをしないのが、京都人だから。固有名詞をカルタの札のように置いて、最終到着地は近江でした!滋賀幻想高まる。
ラ・ヴァチュールのタルト・タタン。今は孫が跡を継いで店を守っている。p.43
祭られた老夫婦のお店でした。
洛北下鴨界隈名だたる洋食店が点在。グリル生研会館とのらくろ。昔ここに松竹の下鴨撮影所があった。p.100
どちらもザ・京都という感じがします。
下鴨にあったグリル・オーツカ。p.140
昔、叔母に一度だけ連れて行ってもらいました。横でなく縦型のステーキでした。
京都が失い続けているものを近江は保ち続けている。p.211
鳥喜多というお店。近江幻想高まる。
本願寺聞法会館p.224
宿坊だけど完全にホテルとしてご登場。
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