サブカル大蔵経13八木誠一『パウロ・親鸞*イエス・禅』(法蔵館)
八木誠一さんの『パウロ』(清水書院)に驚いて、その内容をさらに拡げた同じ著者のこの本を読みました。キリスト教側と仏教側、どちらからも間違い探しをされたり突っ込まれたりするであろう運命を背負う孤高のテーマ。漠然と抱いていた、真宗の一神教的、非仏教的な立ち位置。若干こちらも抱えながら読み入りました。
聖書はイエス・キリストを、浄土仏教所依の経典は阿弥陀仏をそれぞれ証とするわけだから、これらの証言を絶対化するだけで両教の対話は困難となろう。接点はむしろ河波の指摘する、宗教者の