サブカル大蔵経888幸田露伴『渋沢栄一伝』(岩波文庫)
今年の大河ドラマも最終盤となりました。渋沢栄一の伝記を幸田露伴が頼まれて書いていたということ。
文豪の小説はあまり読んだことがないのですが、漢語の使い方が美しい文章だと思いました。スマホでも、〈修省〉とか〈叙述〉とか、一応変換されて驚きました。まだ使われていない熟語を露伴が誘ってくれました。
栄一の平岡を評せる言に、平岡は弁才俊爽で、利剣一掃、たちまち人を斬って落すが如くに、直下に人を屈すること数々(しばしば)だったから、人の怨を受くることも少なく無かった、とあるが、何も