サブカル大蔵経779多川俊映『俳句で学ぶ唯識超入門』(春秋社)
鎌倉時代の新興仏教宗派が勢力を拡大する中で、奈良の南都六宗という存在は、過去の遺物として葬り去られた。しかし今、内田樹風に言えば「南都六宗の呪い」が現代社会を撃つ。本来の仏教を取り戻せと。
現代の研究では、〈南都の衰退〉は、鎌倉仏教史観であり、律宗や華厳宗の思想的な影響などは当時も大きく、その現代性や個々の僧侶の実践も再評価されていると思われます。
奈良の仏教寺院は美術的に再発見され、修学旅行や観光地として賑わい、特に興福寺の阿修羅像は大人気となりましたが、興福寺が〈法相