サブカル大蔵経23さいとう・たかを/戸川猪佐武原作『歴史劇画 大宰相』①〜⑥(講談社文庫)
①吉田茂の闘争②鳩山一郎の悲運③岸信介の強腕④池田勇人と佐藤栄作の対決⑤田中角栄の革命⑥三木武夫の挑戦、という副題が各巻についていますが、①をのぞいて、見事に内容とまったく一致していません。なぜなら総理より、その周りで蠢く人たちが主人公となっていて、総理の座についた人はもう退陣まで早送りです。
現在第6巻まで出版中ですが、第1巻が事実上のクライマックスかと。あとは、後日談の趣きです。それくらい敗戦後すぐの混沌とした時代でのアメリカ相手のヒリヒリしたせめぎ合いには迫力があ