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ビル・ゲイツが名指しする「最も凶暴な生物」とは

2014年4月25日、世界一の億万長者であるマイクロソフト社の会長ビル・ゲイツ氏のブログであるGates Notesで、「世界で最も恐ろしい生物」というタイトルでランキングを発表しています。

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その生物は、体は小さいながらも毎年75万人を殺していると推定され、世界一凶暴な生物です。
公開されたデータによると、サメやオオカミやライオンよりはるかに危険な存在です。


「最も恐ろしい」というのは、何を恐ろしいとするか、その定義により異なります。
ゲイツ氏は「その生物が年間何人の人間を殺しているか」を基準にしています。
今月は、このランキング1位の生物、つまり「世界で一番恐ろしい生物」について、お伝えしていきます。
しかしその前に、せっかくですから2位から4位も紹介したいと思います。

ランキングによれば、世界で最も恐ろしい生物の第4位は
「イヌ」で、殺された人間の数は年間2万5000人です。
イヌが世界で4番目に多くの人を殺しているのは、狂犬病ウイルスによるものです。

世界で最も恐ろしい生物の第3位は「ヘビ」です。ヘビは日本でもマムシにかまれると死に至ることがありますが、日本でヘビにかまれて死亡するのは年間数人からせいぜい数十人程度です。ゲイツ氏のブログによれば世界では年間5万人もの人が死亡しています。

 世界で最も恐ろしい生物の第2位は「ヒト」です。世界では人が人を殺すテロや地域紛争が今も続いています。ゲイツ氏によれば年間47万5000人もの人が「ヒト」に殺されています。イヌやヘビとは桁が違います。

 では2位のヒトを差し置いて堂々と1位となった生物は何なのでしょう。

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それは「蚊(か)」です。世界中で蚊に殺されている人間は年間なんと75万人。2位に大きく差をつけてダントツです。
ゲイツ氏は、蚊が原因となる感染症「マラリア」の撲滅を目指した活動に力を入れているのです。

マラリアのほかに、蚊が原因となって死に至る病として、黄熱、日本脳炎、ウエストナイル熱、フィラリア、リフトバレー熱、ジカウイルス感染症などがあります。
しかし、日本に住んでいる限りは「絶対に蚊に刺されてはいけない」というわけではありません。
日本では、蚊に刺されてもほとんどのケースでは少しかゆみが生じる程度で、放っておけば治ります。かゆみが強くなったとしても外用薬で治せばいいだけの話であり、死に至ることはありません。

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 蚊対策 四つの「決め手」


1.蚊のいるところに近づかない

高原やジャングルのみならず海岸にも蚊はいます。
旅行に行ってずっと部屋にこもっているわけにはいきませんが、不必要に蚊がいるところには行かないようにすべきです。
自然の多いところに蚊が多いことは理解できるとして、都心部なら大丈夫なのかというとそういうわけでもありません。

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都心部にも水たまりや放置されたタイヤ、ドラム缶などがあるからです。特に工事現場付近では要注意です。
このような場所には蚊が必ずいると考えるべきです。


2.部屋に蚊を寄せつけない

渡航先でホテルの部屋にこもっていたとしても、蚊はどこからかやってくることがあります。
特にコテージなどではいつの間にか部屋に紛れ込んでいることがありますし、ホテルでも5〜6階くらいまでの部屋であればバルコニーやベランダにやってきます。
そこで蚊を寄せつけない工夫をしなければなりません。部屋での対策としては「蚊取り線香」が有効です。

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現地購入してもかまいませんが、日本製のものがお薦めです。日本の蚊取り線香の品質はおそらく世界一だからです。
夜間就寝するときには窓を閉めなければなりませんが、窓を閉めても蚊が入ってくるような施設や、知人や親戚の家に泊まるときは、場合によっては蚊帳を持参することをお奨めします。


3.蚊に近づくときは防護する

山に行くときは十分な対策ができていてもビーチで無防備になり蚊の犠牲になる人が多いようです。
2014年の東京都のデング熱流行でDEETという言葉が有名になりました。
これを外用していれば蚊から身を守ることができますから、特に海外で海や山に行くときには力強い味方になります。しかしいくつかの注意が必要です。

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まず、一度外用すればどれくらい有効か、という問題があります。DEETには濃度が記載されていて、数字が高いほど持続時間が長いのは事実です。


4.必要に応じてマラリア予防薬の用意を!

マラリアは「死に至る病」ですから流行地で蚊に刺されてはいけません。注意しても完全に防ぐことが難しい場合には予防薬を用いることになります。
ただし、マラリアが流行している国に観光旅行するというだけでは内服する必要はありません。

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しかし、人が住んでいないジャングル地域の開発に携わっているという人や、そういった地域でフィールドワークをおこなう研究者、また、トレッカーや冒険好きの人、へき地マニアのバックパッカーなどはハイリスクとなります。


殺虫剤やエアコンが苦手という人の間で静かなブーム いま、蚊帳(かや)が新しい?


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しばらくすると梅雨入り、そして蚊の襲来の季節ですね。
蚊は睡眠の大敵です。
私たちは、快適でストレスが取れる寝室にリフォームする、『快眠リフォーム』を提案しています。
ベッドやふとんを見直すだけでは不十分で、睡眠の質を左右する「温度」、「湿度」、「音」、「光」、「心理作用としてのインテリア」など、睡眠の質を左右する要素はたくさんあります。
建築的に睡眠空間としての寝室を見直す必要があります。

このような視点で、新しい工夫をご紹介します。
その工夫とは・・・蚊帳です。そうです、蚊帳を見直しませんか?
一晩中、クーラーをかけっぱなしで眠ると、冷えすぎてしまいます。
扇風機をかけて眠ると、体がだるくなったりすることがあります。そんな夏は、やっぱり蚊帳の出番です。

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蚊帳と書いて「かや」と読める人が少なくなっています。
この21世紀にそんな古めかしいものは必要ないし、とっくに世の中からなくなってしまっていると思われる人も多いことでしょう。
念のため、蚊帳とは、夏の夜、蚊や害虫を防ぐため、四隅をつって寝床を覆う道具(ネット)のことです。
麻・木綿などで粗く織って作られています。
昭和40年代頃までは普通に使われていましが、エアコンの普及にともなって姿を消していきました。


蚊帳の健康効果とは?

現代は殺虫剤で虫を駆除します。この薬は強力で、子供の健康にも影響が心配されます。
とくに体の弱い赤ちゃんには気がかりですね。
また、エアコンの長時間使用による冷えすぎや空気の汚れも私たちの健康にダメージを与えている気がします。
むかしの蚊帳は、虫を殺すことなく、虫との共生を実現していました。
また、純麻の糸で編まれた蚊帳の中は湿度が下がるため、体感温度が涼しくなるという効果もあります。
そこで、殺虫剤を使わずに蚊帳でお昼寝をする保育所が増えています。

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蚊帳に「快眠」を求めるシニア世代

蚊帳の見直しブームのきっかけは、エアコンや殺虫剤に頼らない健康な睡眠を求めた結果でした。
同時に、蚊帳の中に入ったときの「独特の雰囲気」を求める人も増えているようです。
それは、夏のにおいであり、家族の温もりであり、なつかしさと安心感を与えてくれます。
なかなか眠れない、眠りが浅いという不満を持つ多くのシニア世代にとって、蚊帳は「快眠」を手に入れる貴重なアイテムのようです。

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現在では、和室用だけでなく、ベッドにも使えるものや、アジアの雰囲気を楽しむ様式のものもあり、眠りを楽しむ道具として、機能が広がってきているようです。
インテリアの素材として蚊帳を見直すと、寝室のリフォームのアイデアがひろがりそうです。


アフリカの子供に蚊帳を送る運動も

2005年1月。世界各国から著名な政治家や企業経営者、学者、ジャーナリストなどが一堂に会して開かれた世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議:スイス)で“事件”は起きました。
マイクロソフトのビル・ゲイツやタンザニアの大統領などが出席し、貧困支援の財源について討議していた分科会で、聴衆の中にいた一人の女性が、突然、立ち上がって声を上げたのです。「私が1万ドル寄付します。これで、マラリア予防のため日本の蚊帳を買ってください。そして、寄付に賛同する方は立ち上がってください」。声の主は米国の有名女優、シャロン・ストーン。会場は騒然となりましたが、賛同する出席者が続出。わずか数分で100万ドルの寄付が集まりました。
現在、アフリカをはじめ全世界で年間に40万人の子どもがマラリアによって命を落としています。マラリアを予防するのに重要なのが、寝る時に蚊帳を使用することです。

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これまでに累計で2億張り以上が世界保健機関(WHO)などによって、蚊が媒介する感染症のリスクのある地域の妊婦や幼い子供のいる家庭に配られ、この結果、アフリカにおけるマラリアの死亡率は、2000年と比べて3分の1も削減されました。
しかし、現在使用している蚊帳も、ある一定の期間がたつと破れたりすることもあるため、新しい蚊帳に取り替えることが必要です。取り替えないで、使用され続ければ、マラリアによる死亡者数が再び増えることが予想されます。
マラリア対策には多くの人の継続的な支援が必要です。
このように、エコロジーな蚊帳はますます必要とされているようです。

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