ソシオニクス質問 Ti
Ti
1
Q.「特定の条件にだけ適用できるものを、一般化すること」「一般化されたものを、特定の条件に適用できる形にすること(特殊化すること)」の具体例をあげてください。
①「特定の条件にだけ適用できるものを、一般化すること」
A.帰納法が良い例かと思います。複数事例を出したうえで、その共通性質を一般化する。数学的帰納法はより厳密に定められており、n=1で成り立つことを証明し、n=kで成り立つと仮定したうえでn=k+1が成り立つことを証明する。帰納的推論が成り立つ場合、基となった論理命題より結論となる論理命題の方が広い範囲を指します。
②「一般化されたものを、特定の条件に適用できる形にすること(特殊化すること)」
A.ある論理命題PとPの必要条件となる論理命題Qがあった場合、QがPの特殊化として成立しています。帰納法の例とは違い、基となった論理命題より結論となる論理命題の方が狭い範囲を指します。
2
Q.「論理的」とはどのようなものだと思いますか?
A.論理的有意味性はある命題が真偽を問うことができるかどうかです。そしてその命題が事実の描写として一致するか否かが論理的な真偽です。ただ学問などでは、事実としては存在しないが存在するとした命題を公理として命題の真偽が問われていますが、私はこれも論理的な活動として認められると考えます。
Q.あなたの考える「論理的」の定義と、世間一般的な「論理的」の定義は一致していますか?それとも異なっていますか?
A.論理に対する僕の考えは論理学と数学基礎論、そして「論理哲学論考(ウィトゲンシュタイン著)」と「哲学探究(ウィトゲンシュタイン著)」に基づいているため、「論理」という言葉を厳密に規定するのであれば一致します。ただ世間的な(俗的な)定義に従うならば私の考えは論理的でないとして批判されることもあるかもしれません。それは単に可能性としての否定であって、実際には論理的な印象を持たれやすいです。
3
Q.システムや分類、あるいは社会的組織にみられる「階層構造」とはどのようなものですか?「階層構造」という言葉を知らない小学生に言葉の意味を解説するつもりで、具体例を交えて説明してください。
A.階層構造において重要になるのは、上位階層に位置するものほど条件が多くなるということです。その具体例はバートランドラッセルのタイプ理論です。ある要素集合はその集合によって初めて定義されるものを要素とすることはできないという悪循環原理に基づき、ある命題より上位に位置するような命題が定義され、またその命題に対してさらに上位となるような命題が定義されます。
Q.あなたは「階層構造」に従う必要があると思いますか?
A.階層構造に従う必要はありますが、それと同時に規定された階層構造そのものも疑い修正を加えていくべきです。
4
Q.「食器セット」と「スプーン」という概念にはどのような関係があると思いますか?
A.スプーンは食器セットの部分集合です。
Q.命題1「AはBではない」かつ「BはCではない」場合「AはCである」
A.偽。Aが真でBとCが偽であるような場合、命題全体の真偽が偽となるため。
Q.「AとBは等しくない」かつ「BとCは等しくない」場合、「AとCは等しい」
A.偽。Aが偽である場合のみ命題全体の真偽は真となる。
Q.次のテーマのうち、どれかひとつの分類を行ってみてください:「音楽ジャンルの分類」「乗り物の分類」「税金の分類」「燃料の分類」「動物の分類」
A.動物の分類。まず脊椎の有無によって分類されます。これは「ある動物xは脊椎を持つ」という論理命題が真となるか偽となるかです。そこからさらになにかしらの特徴からその特徴を持つか否かによってさらなる下位分類が形成されていきます。
Q.「分類」という言葉の意味を説明してください。
A.2分によって系統樹を形成し、情報を整理することです。
Q.どのような方法で「分類」すればいいと思いますか?
A.先ほどのように、ある特徴を持つか否かという論理命題によって2分し、そこからさらにいろんな特徴によって2分を続け下位分類を形成していくことです。
Q.なぜ「分類」が必要だと思いますか?
A.すべての事実を相互独立な事象として捉えるならば分類は必要ありません。しかし、物事の一般化と組み合わせ、分類することで、より物事を代数的に思考することができるため、分類は必要だと思います。
Q.どこで「分類」が活用されていますか?例を挙げて説明してください。
A.学問分野。特に生物学や惑星科学など、観測が大前提となる学問。
Q. 次の文章の論理的な誤りを説明してください:私たちは、本物の「野菜」を目にすることが出来ません。なぜなら「野菜」とは、私たちが生まれるよりずっと前、千年も昔に存在していたものだからです。
A.野菜であると規定されるきっかけとなった事実は今存在していません。しかし、きっかけとなった事実から一般化された論理命題を満たす事実は今存在していて、それらを我々は野菜と呼ぶように定めているので、野菜は存在します。
Q.ソクラテスの言葉「無知の知(自分が無知であることを知ること)」について考えてください。この言葉は論理的ですか?
A.すでにこの世に存在し意識を知覚している以上、その事実のみは知り得るので、完全な無知は実現し得ません。
Q.情報を構造化して整理する必要性を感じることはありますか?また、そう感じるのはなぜですか?
A.必要性を感じるというよりは、自然と自分の中で形成された分類と学問として確立された分類を照らし合わせてやっています。必要性を感じる前に自然としてしまっています。
Q.情報を構造化して整理する方法として一般的によく使われる方法を説明してください。あなた自身の方法というより、世間一般的な方法を教えてください。
A.複数の事実から帰納的に見出した一般的な特徴を満たすか否かを論理命題とした2分法です。
Q.あなた自身は、どのようにして情報を構造化して整理していますか?
A.先ほどと同様です。