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可愛い子には変化 をさせよ
ある村に、お世辞にもけして美しいとはいえない娘がいた。
しかし娘には秘密があった。
娘の家のリビングには
『可愛い子には変化をさせよ』
と書いた立派な額縁があった。
この家には
娘が美しすぎると、チヤホヤされて傲慢になったり、見かけに釣られただけの男達ばかりが寄ってくるようになる。
娘の内面を好きになってくれる男性と出会うまで、娘の見かけを変化させよ。
という昔からの教えがあった。
両親は美しかった娘を、ある薬を使って、美しいとはいえない顔に変えてしまった。
ただこの薬は、娘を心から愛する人が現れたら、元の美しい顔に戻るという。
ある時客人がその話を聞いて、その秘密を皆にバラしてしまった。
娘は気立が良く育ったので、それならばと求婚する男も現れ、やがて娘は結婚した。
しかしいつまで経っても娘の顔は変わらない。
実は、この話は両親の作り話だった。
しかし娘の夫は、いつか妻が元の美しい顔になると信じて、いつまでも彼女を愛し続けた。
ここまで 本文410文字
これは、たらはかにさんの、毎週ショーショートnoteの企画に参加したものです。
今回は裏お題【可愛い子には変化 をさせよ】でした。
さて、美人は三日見れば飽きる
なんて聞いたことがありますが、実際は見た目がいいに越した事はない。それは現実。
ただ、一緒にいるうちに、見慣れて?家族愛が生まれて?自分のパートナーはこの人(顔)だって思えるかもしれない。
それに、本当の愛が芽生えたら、やっぱり顔なんて関係ないですよね。