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高野山旅行 3【壇上伽藍-2】

前回の記事の続きです⤵︎

壇上伽藍の正門である中門を入ると、正面は金堂です。

金堂の内覧は後にして、左側から回っていきます。
まず目につくのが六角経蔵ろっかくきょうぞう

これは、鳥羽法皇の皇后が、鳥羽法皇の菩提を弔うために創建したものです。「紺紙金泥一切経」なるお経が収められているそうです。

茶色と白のツートンがなんかオシャレ。

現在の建物は昭和9(1934)年に再建されたもので、把手がついていて回すことができるようになっています。
一回りすれば、一切経を読んだのと同じ功徳が得られるというので、私も回してみました。(写真は私ではありません)

回し始めは、けっこう重いのですが、動き出すとスムーズに回りました。
念のためですが、社が回るのではなく、取手の部分だけがまわります。
(知っとるわいっ❗️)

金堂を回るようにして進むと、赤い鳥居がありました。
御社みやしろの拝殿である山王院さんのういんです。

山王院

実はこの御社も、私が来たかったところ。
今回高野山に来ると決めたときも、なぜか高野山の守り神である丹生都比売命にうつひめのみことに会いたい、という気持ちが強かった。

丹生都比売命は天照大神の妹神なんだそうです。
丹生都比売神社は、空海が金剛峯寺を建立するにあたって神領を寄進したと伝えられ、古くより高野山と深い関係にある神社なんだそうです。
でもどうしてこうも、丹生都比売命に惹かれるのかは、自分でもわかりません。

さて、山王院の建物、なかなか立派な建物です。1845年に再建されたものとのことです。そしてその真後ろには・・・

ありました。御社

お寺の中に、異空間のような神社ですが、なんとも神々しい。
現在の社殿は文禄3(1594)年に再建されたもので、重要文化財に指定されているそうです。
残念ながら、木々に囲まれてよく見えません。

ちなみに、第二の宮の高野明神は、丹生都比売命の息子であり、空海をこの地に案内した神様と言われています。

しばし御社の前の気持ちいい気に包まれてから、次へ。
その先の奥には、また魅力的な西塔さいとうがあります。

東塔があるから西塔もあるんだろうと思っていましたが、昭和に作られ、色も美しい東塔とは違って、こちらは歴史を感じる趣がある塔です。
欅の木で作られているそうです。
素敵な塔だなあ、としばし目を奪われました。

そこから根本大塔のほうに戻りながら、孔雀堂・准胝堂じゅんていどう御影堂みえどうと並んでいます。

左が孔雀堂・右が准胝堂
御影堂

孔雀堂といえば、孔雀明王。
昔、三上博史さん主演の「孔雀王」という映画があって、すごく面白くてハマっていて、その頃しばらく、孔雀明王を見つけては、喜んでました。

准胝堂とは、聞き慣れないけれど、ご本尊の准胝観音は、大師が得度剃髪の際、自らのご本尊とした観音様だそうです。

また、御影堂は、真如親王が大師の生身を写され、それに大師自らご開眼されたという御影を安置するために作られた御堂で、最も尊厳を尊ぶ御堂だそうです。
人間であった大師様のお姿、見てみたいものです。
年に一度、旧暦3月21日の旧正御影供の前日に内拝できるそうです。

御影堂と金堂の間には、三鈷の松があります。

たしか、この根本大塔の手前にあるのが、三鈷の松だったと思います。(不確かですみません)

松葉が三本という珍しい松で、大師が唐から伽藍建立の地を占うために投げた三鈷(仏具)が掛かったと伝えられる松です。
その頃からあるにしては小さい気がしましたが、何代目かなのでしょうか・・・?

根本大塔に戻ってきたところで、内覧したいと思います。
根本大塔、金堂とも、拝観料は500円です。

私たちは、高野山世界遺産きっぷというものを買っていたので、400円で拝観できました。
高野山世界遺産きっぷについては、後で書きます。

根本大塔は、高さ約50m、四面30メートルという大きさです。
中央に鎮座するのが本尊、胎蔵大日如来、四方には金剛界の四仏しぶつが取り囲み、16本の柱には十六大菩薩じゅうろくだいぼさつ、四隅の壁には密教を伝えた八祖はっそ像が描かれ、堂内そのものが立体の曼荼羅として構成されています。

壇上伽藍自体が曼荼羅
その中の根本大塔内部も曼荼羅
いかに曼荼羅が重要なものかわかります。

内部は撮影できなかったので、お見せできませんが、きらびやかで美しい世界でした。

金堂の内部も撮影できませんでした。
金堂は、高野山一山の総本堂で、年中行事の大半がここで行われるそうです。
本尊は、高村光雲作の薬師如来。
また、平清盛が自らの額を割った血で中尊を描かせた「血曼荼羅」(レプリカ)があります。

金堂内部は、ぐるりと回れるのですが、そこから見た根本大塔がとても鮮やかでした。

さて、御朱印ですが、壇上伽藍の御朱印は、根本大塔の「大日如来」と、金堂の「薬師如来」があり、中門から入った右手の、御供所でいただけます。

左が金堂、右が根本大塔

実は、17時までにこの日宿泊の宿坊に行かなければいけなかったんですが、この時点で16時半でした。
宿坊は奥の院の入口に近い方。そこからはだいぶ離れていますし、コインロッカーに預けた荷物も取りに行かなければなりません。
宿坊に電話して遅れる旨を連絡しました。

ということで、一日目は2箇所くらいみたかったのですが、壇上伽藍だけで終わってしまいました。
翌日の14時か15時には高野山を出なければならない・・・
全部見ることができないのではないか…と焦りました。
いや、焦っているのは私だけだったかもしれませんが、壇上伽藍はゆっくり見ることができて、大満足でした。

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