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愛すべきMy Father

今日傘いるかな?
私は父に聞いた

前日の天気予報では曇りだったが、なんだか空が暗い。

曇りだから降らないよ

でも空暗いよねー。折りたたみ(傘)くらい持って行ったほうがいいかな?

いや、曇りだから大丈夫だ。

私は、わかったー
と言って、折りたたみ傘を持って
家を出た。

そしてすぐにまた、玄関に戻った。
なぜなら…

すでに雨が降っていたから。
折りたたみどころじゃないじゃん。


また別のある日の夜
私が帰宅した時、父はもう夕飯を食べていた。
私は前夜に作ったおかず、食べてくれた?
と父に尋ねた。

食べたよ

そっか、よかった。美味しかった?

美味しかったよ。

私は自分の夕飯を食べるために冷蔵庫を開けた。
すると、父に作ったおかずがそのまま残っていた。
食べてないじゃん‼︎

父は平気で嘘をつく
不確かなことを、そうだと言い切る
思い込みで、断定する。

今年89歳の父
もうお年なんだから…
というかもしれないけど、昔からそうだ。

それでも私は父に
〇〇かな?
などと話しかける。

しかしそれは、私が疑問に思った時口から漏れてしまった心の声
もしくは、
独り言。
父の返事は、参考として聞くくらい。

それでもあまりに自信たっぷりにいうので、たまに信じてしまって痛い目に遭う。

やられた‼️

しかし、そのたびに、
あ、そうだった。
と、自分でちゃんと調べなかったことを反省する。

長い経験から、知っているかと思って聞いた時は、これはこうするもんだ…
なんて教えてくれるけど、実はこれも結構怪しい。
場合によっては、大失敗。

しかし父の名誉のために言っておくと、当然正しいこと、参考になることも、たくさんあります。

頭はしっかりしているし、自分のことは自分でできる。
料理も簡単なものは作れるし、頼んだことはしてくれる。
洗い物をしてくれたり、洗濯物も取り込んでくれる。
何より、元気でいてくれることが、一番ありがたい。

昔は、なんでもしてもらう方だった。
そして近年は、対等で、お互い様になった。
それでも少しづつ、やってあげる方になっていく…

元々よく気がつく父で、自分はまだまだ、やってあげる方だと思っているから、やってくれることも多い。
朝早く出るよ、寝てていいからね
と言っても絶対起きてくる。

昔からそうだ。
20代の頃仕事などで、朝4時に出ると言っていると、3時過ぎに起きて、私が起きているか確認する。
大丈夫だから!
って言っても、やっぱり起きる。
そんな父だった。

だから、やってもらってます、
という顔をして、フォローする。

でもこれからどんどん、フォローじゃ済まなくなってくるんだろうな。
お互い思うように行かなくて、
自分にも相手にも、イラっとすることがもっと増えてくるんだろうな。

やはりどこかで、親に対する甘えがあるのだろう。
今でも腹が立ったり、うんざりしたりすることもあるし、不安になったりすることもある。

だけど、子供の頃、まるっと受け入れてくれた父だから、
今は、私が全てをまるっと受け入れることができるようになりたいと思う。

たわいもないことを話したり、
ちょっとした愚痴を聞いてもらったり、
同じ話を何度も聞いたり、
同じ話をまたしなければならなかったり、
時にはイラッとしたり、
時には聞きたくなかったり、

でもそんな時間が、いつまでも永遠に続くわけではない。
そう思うと、とても愛おしい時間だと感じる。

父に対する、感謝しても仕切れないほどの感謝を忘れずに
父の意思と尊厳を大事にして、
今のこの時間を、大切にしたいと思う。

小さな勘違いや、当てにならない返答も、
心配症で、この歳になってもまだ色々心配されてめんどくさいところも、
そこがお茶目でユーモアがあり、優しいところ。


愛すべきMy Father

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