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旧芝離宮恩賜庭園

先日、文学フリマ東京に行きましたが、午前中少し早く着いたので、浜松町駅のすぐ近くにあるという、旧芝離宮恩賜庭園に行ってみました。

恩賜公園というと、浜離宮恩賜庭園を思い浮かべる方も多いと思います。
私も浜離宮の方しか知りませんでした。
(と言っても、浜離宮恩賜庭園にも行ったことはないのですが)

恩賜庭園《おんしていえん》とは、宮内省が御料地として所有していた土地が、公に下賜(恩賜)され、整備された庭園のことだそうです。

浜松町の駅についてから、
北口? 南口?
行ったり来たりして、
あ、そうか、スマホで調べればいいんだ…
と思いスマホでチェック。
北口から出ればいいのね…
キョロキョロしながら、改札を出る。

空は曇天。
前日は比較的暖かかったのに、急に寒くなった。

改札を出ると、出てすぐ右に行ったところ、本当に駅のすぐ横に、芝離宮恩賜庭園の入り口がありました。

駅と高層ビルの間に、まるで場違いのようにひっそりと、庭園が広がっている。

入園料150円を払って、庭園に入ります。

説明が色々書いてます。
この場所は元は海だったが、江戸時代始め頃に埋め立てられた。
この一帯を4代将軍家綱から拝領した老中大久保忠朝は、ここに上屋敷を作り、小田原から庭師を呼び寄せて庭を造ったという。
この当時は、楽壽園と命名されていたようです。

その後幕末には紀州徳川家の芝御屋敷となり、明治になって有栖川宮家の所有となっていました。

入ってまず飛び込んでくるのは広い池。

池を中心とした、回遊式庭園というやつです。左手に今は藤棚があるのですが、ここに屋敷が建っていたようです。

ここから、この庭園を眺めていたのですね。

大きな大泉水

昔は海水を引き入れた潮入の池だったそうで、潮の満ち引きで、水面の高さが変わったそうです。
今は淡水の池になっています。

鴨達が、気持ちよさそうに泳いでいます。

池周りを歩きます
雪見灯籠
少し高いところから見下ろす

直径が1.5mくらいありそうな、木の切り株。
この庭園ができた当初にあった木なのかもしれませんね。
かなりの大木だったことでしょう。

砂浜

海水を入れていた当時は、引き潮満ち潮があって、本当の海岸のようだったことでしょう。

大山と言われる小高くなったところに登ってみます。

右半分の景色
左半分の景色

大山の上からの景色は最高でした。

ふと見ると、大山の後ろ、桜が咲いているようです。

10月桜?
可憐な花

普通の桜より、花びらが細長いようです。

そういえばこの庭園、緑の松と池、という印象で、花がないなあ…なんて思ってました。

でも、ちょうど何もない時だったようで、もう少ししたらサザンカや、クリスマスローズ、黄色いロウバイなんかも咲くようです。

一年の花カレンダーなんてありましたけど、ちょうど何もない時期だったみたいで残念。

枯滝

三峡を流れ落ちる滝のような石組みです。
川の流れの中を歩いていく感覚です。
ここを歩いて、池の方に行くと、西湖の堤と呼ばれる中島に渡る橋があります。

西湖の堤

西湖の橋とは、中国の浙江省にある西湖の堤を模した石造の堤です。
堤の先にある石組は、楽壽園の頃からのものだそうです。

渡った先が中島

中島に渡ると…

中島中央の蓬莱山を模した石組み

中島から、もう一つの小さな浮島まで、よく見ると池の中に石が並んでいる。
何の説明もないけど、まだ海水だった頃、引き潮にはこの石を渡って、浮島に行けたんじゃないか、なんて思いました。

中島から対岸に渡る八ツ橋と呼ばれる木の橋は、現在は劣化していて危険なので、渡る事ができません。

八ツ橋

という事で、また戻り池周りを回ることにします。

小田原の戦国武将の家から運ばれた門柱だそうです。
昔ここに茶室があったようです。
お花かと思ったら、白いふが入った葉っぱ
ヨーロッパニレってやつかなあ?
ツワブキの花、見つけた

池の一番奥。
池に映る高層ビル。昔とは違う風景…
これはこれで美しい。

池の隅に溜まった落ち葉に、秋を感じる。
桜の葉っぱかな?
この辺り、よく見ると桜の木が結構ある。
春には綺麗なんだろうな。

鯛橋を渡って、もう一つの島、大島に渡る
色づいた木を発見
浜松町の駅の方角 クレーン車や駅舎、高層ビル…
ちょっと残念
あずまやがありました。
先客がいたので、通り過ぎます。
九尺台

少し小高くなったこの場所、明治天皇が明治8年に行幸された時、この台の上から、海で漁民たちが漁をする様子や海の眺望を楽しまれたとのこと。

しかし現在はこの後ろは高層ビル。
昔はこの後ろは海だったんですね、
信じられない気持ちです。

あ!モノレール

反対側から見た八ツ橋
(先ほど渡れなくて見ただけの中島にかかる木の橋)
白い車体に、黄緑、水色、青と車両によって違うドアの東京モノレール、わかりますか?

池の方に降りられる感じ
あれ、この植物は…

ガマです。
久しぶりに見ました。
穂から、ふわふわと綿が出てきています。

ガマの穂わたに包まれば。ウサギは元の白ウサギ〜♪

その先にもっと大きいガマの穂ありました。

フランクフルトみたい…

昔九州の祖父の家に行った時、近くの池のそばにたくさんありました。
初めてガマを見て、感動したことを思い出します。

ここ、昔の海水取入口跡かな?
今は淡水が出ています。
紅葉はまだほんの少し色づいているだけ
間も無く一周
名残惜しくもう一枚

お花がなかなかないと思ったけど、藤棚の脇に、フジバカマやシュウメイギクが少しだけ咲いていました。

フジバカマ
シュウメイギク

フジバカマ、これだけじゃ、流石にアサギマダラ(蝶)は来ないよなあ…

こうして、旧芝離宮恩賜庭園を一周散策してから、この後文学フリマに行きました。
(昨日の記事です)

文学フリマの後、浜松町の反対側の方に出ると、美しい東京タワーが見えました。

東京タワーに向かって歩いていくと‥

その先に増上寺があったのですね。
知らなかった…

知っていたら、朝早く来て、増上寺にも行けばよかった…
何も下調べなく来た私も悪いのだけど…

次に浜松町に来る事があったら、行って見たいと思います。

皆様も機会がありましたら、ぜひ一度旧芝離宮恩賜庭園に行ってみてください。

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