見出し画像

キチキチバッタ

歩いていたら突然
キチキチキチッと目の前を何かが飛んだ。

キチキチバッタだ!
懐かしい。
まだこの辺にもいたんだ‼️

思い出すのは、子供の頃よく歌った歌。

キチキチバッタ キチバッタ
踏ん張りバッタ 飛びバッタ
大空めがけて飛んでった。
草の実 草の穂 超えてった
キラキラ綺麗な羽根だった♪

この歌を知っている人はどれくらいいるんだろう…

この歌を歌いながら、網を持ってバッタを追い回した日々を思い出します。

このキチキチバッタとは、ショウリョウバッタ。
ただしキチキチと音を鳴らして飛ぶのはショウリョウバッタのオスだけです。
この音は、飛ぶときに足を羽根で擦って飛ぶので出る音だそうですが、求愛行動ではなく、相手を威嚇する、という理由があるようです。


スッキリしたスリムな身体で、後ろ足がとても長い。
結構大きいので、苦手な人にとっては怖いと感じるかもしれません。

それに対し、我が家の青紫蘇を、ムシャムシャと美味しそうに食べるのはおんぶバッタ。
似てはいるけれど、足はさほど長くないし、ショウリョウバッタに比べると小さくて、胴体が短い、という感じがします。

見分け方は、やはり足の長さと、目のところが白いのが、おんぶバッタってことかな?

昔はおんぶしてたらみんな、おんぶバッタだと思ってたけど、おんぶバッタは、バッタの種類の名前でした。
だから、ショウリョウバッタがおんぶしてても、おんぶバッタにはならないってことらしいです。

おんぶバッタは夫婦で、下にいる大きい方がメスってことは、知っている人も多いことでしょう。
でもその理由は知ってますか?

おんぶしてるのは、後尾の後、追い精子が入らないようにガードしているんだそうです。
昆虫は、後から交尾したほうが、有利に資本を残せるということらしいです。
昆虫界も、厳しいのね…

バッタの歌以外にもさまざまな身近な生き物の歌があった。

ブンブンブン
ハチが飛ぶ
小池の周りで野薔薇が咲いたよ
ブンブンブン
ハチが飛ぶ

とか

オタマジャクシはカエルの子
ナマズの孫ではありません
それが何より証拠には
やがて手が出る足が出る

とか

トンボのメガネは水色メガネ
青いお空を見てたから
見てたから

他にも
ちょうちょ ちょうちょ…

めだかの学校は 川の中

ありさん ありさん どこ行くの?
なんて歌もありましたね。

今の子供達は、こんな童謡唱歌を、どの程度知ってるのかなあ…

実際に生き物達を見ながら口ずさんでいたからこそ、いつまでも心に残っているような気もします。

まだ自然がたくさんある中で育った私と、田舎で自然がたくさんある中で育った自分の子供達。
今でも海や山、川が大好きだ。

できることなら、これから生まれてくる次世代の子供達も、たくさんな自然の中で育ってほしい。
と思うのは、もう古い考えなのかな?

そもそも自由に入って遊んでいい田んぼや荒地はほとんどなく、人の手が入ったところがほとんどだ。
それでも、自然界の美しさや、生き物の逞しさ、命の尊さ、儚さ。
そんなことを、子供の頃遊びの中で学べたなら。
そして、それらを失いたくない、後世に残したい、そのために何ができるかって、より多くの人が考えるようになったら、もう少し優しく美しい世の中になるような気もします。

いいなと思ったら応援しよう!