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火星の侵略 【毎週ショートショートnote】


地球の火星への移住計画は、火星人にとっては、侵略以外の何者でもなかった。

火星人は、地下深くに水や空気を大量に蓄えて暮らしていた。

地球人がやってきたら、我々が地下で生活していることがバレてしまう。
そしてそこを奪われ、地球のように空気を汚し、争いをし、この星の環境まで変えてしまうだろう。

火星人たちは、地球人に化けて潜り込み、その計画を阻止しようと試みた。

ところが、環境が悪くなったとはいえ、地表に空気も水も緑もある地球を、火星人たちはすっかり気に入ってしまい、任務を忘れて地球人になりきってしまった。

そこで火星警察は、彼らを
人の後ろを歩いていたら、ストーカー
電車の中で人に触れたら、痴漢行為
買う気がない人に何か買わせたら、詐欺

などと別件逮捕して、火星に強制送還した。

地球の火星人たちは、それを火星の別件逮捕と呼び恐れた。

ところがそんな火星警察も、地球が気に入り住み着いてしまった。

実は地球は既に火星人に侵略されていたのだ。


ここまで  本文410文字

これはたらはかにさんの
毎週ショートショートnote
の企画に参加した物です。今回のお題は
「火星の別件逮捕」
でした。

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