愛は犬、恋は猫
愛は犬、恋は猫
以前会社の先輩から、そんな話を聞いた。
愛ならば、損得なしにその人に忠実につくせる。
常にその人を見守り、寄り添うことができる。
しかし恋は、駆け引きも大事。
甘えてくっついていたかと思えば、ぷいと離れて行ったり、つめたくされたら拗ねたり。
そんなところが可愛かったり、魅力的に感じるものだと。
犬派の私としては、恋だって、犬みたいに一途に尽くしたっていいじゃない。
じゃれあって、一緒に遊べた方がいいじゃない!
と反論した。
すると先輩は言った。
本当の自分を見せずに尽くしすぎたら、疲れちゃうのよ。
それに、都合のいい女になりかねない。
そういう先輩は、今は結婚をして、忠実な 犬 ご主人と、幸せな結婚生活を送っている。
しかし、先輩は結婚してもやっぱり猫だった。
気まぐれで、やきもち焼きで、甘えん坊で、綺麗だった。
そんな先輩に子供が産まれると、先輩は突如犬になった。
子供への愛は、先輩を猫から犬に変えたのだった。
犬も猫も、魅力的。
実は、飼うなら犬、と思っていた私も、最近は猫の可愛さに、心を奪われている。
自分自身はどっちなんだろう…
どちらかといえば犬かな?
でも、今は私が猫になれる犬を飼いたくなった。
♯シロクマ文芸部