深夜のブラスバンド【毎週ショートショートnote】
ある夏の夜、町にブラスバンドの音が響いた。
人々は慌てて窓を閉めて、カーテンを引いた。
人々は息を潜めて音が過ぎ去るのを待った。
その楽隊を見たものは、3日以内に死ぬと言う。
この町には昔、有名なブラスバンド部があった。
彼らは、長く金管楽器を吹いていると、その中に自分の魂が入り、永遠に生き続けると信じていた。
そして、その考えを広めるために、度々町を行進しては、ブラスバンド部に勧誘した。
人々は彼らを、音魂信者ブラスバンドと呼んだ。
ところがある時、そこに大きなトラックが突っ込み多くの楽団員が死亡する事故があった。
その後、誰もいない夜の町に時折ブラスバンドの音が響くようになった。
ある日、一人の男の子が、こっそり音のする方を見た。
すると、宙に浮いた金管楽器だけが音を鳴らしながら列をなして行進していた。
男の子は驚いて悲鳴をあげた。
その3日後、男の子は亡くなった。
数日後、夜の街を行進する楽器の一番後ろに、小さなトランペットが一つ増えていた。
本文ここまで 416文字
これは、、たらはかにさんの
♯毎週ショートショートnote
の、裏お題「信者ブラスバンド」
に参加したものです。
何と、ホラーになってしまいました😅
見たら3日後に死ぬ呪いなのか、
3日後に死ぬ人だけが見る予言なのか…
今夜夜中に外からブラスバンドの音が聞こえたら、あなたは外を見ますか?