駿府丸子のとろろ汁 丁子屋
もう3月も終わるというのに、2月の話になりますが、東海道丸子の宿にあるとろろ汁の丁子屋に行ってきました。
丸子の宿は、江戸時代駿府城下の府中宿から、西へ向かう最初の宿場町です。
この先に、宇津谷峠という難所があり、ここでとろろを食べて精をつけて、その難所に挑んだようです。
丁子屋の創業は、慶長元年(1596年)。
関ヶ原の合戦の4年前から400年以上続く、静岡で最古のとろろ汁の店です。
歌川広重の東海道53次や、十返舎一九の東海道中膝栗毛にも描かれている、結構有名なお店です。
県外からお客さんが来た時に連れていくと、喜ばれます。
以前テツヲさんも、ここに来たって、記事にしてました。
ここのとろろは、テツヲさんも書いてますが、白味噌仕立てで、優しい味。
自家製味噌だそうです。
ご飯も麦ご飯で、おひつに入ってきて、おかわり自由です。
とにかく人気店。
お昼過ぎた頃でしたが、外で人がたくさん待っていました。
30分待ちとのことでした。
待っている間、人ができるだけいない隙を狙って、写真を撮りました。
お店の前に、歌川広重の浮世絵に描かれた丁子屋の絵があります。
外観そのままです。
でも実は、江戸時代丁子屋は、茅葺き屋根ではなかったんです。
昭和10年の丁子屋の写真が店内にありました。
周りには茅葺き屋根の家がたくさんあったそうですが、火災を防ぐために敢えて茅葺き屋根にしていなかったそうなんです。
茅葺き屋根の丁子屋は、歌川広重の創作だったんですね。
しかし、のちにお店の方が、歌川広重の浮世絵に模して、古い茅葺き屋根の建物を移築して、茅葺き屋根の丁子屋になりました。
とはいえこの建物も、ずいぶん古い。
1770年頃に作られた建物だそうで、国登録有形文化財になっています。
松尾芭蕉の歌碑があります。
「梅わかな 丸子の宿の とろろ汁」
この歌で丸子のとろろ汁は有名になり、宿場名物になったようです。
こちら、十返舎一九。
東海道中膝栗毛の中に出てくるワンシーンで、弥次さん喜多さんが残した狂歌
「けんかする 夫婦は口をとがらして
とんびとろろに すべりこそすれ」
が、石碑になっています。
駿河には、
「カラスは鍛冶屋でかねたたき、とんびはとろろのお師匠さん」というわらべうたがあるそうです。
この唄と共に、丸子のとろろ汁のことを描いているそうです。
こちらが東海道。
ここをまっすぐいけば、駿府城の方に行きます。
お店の前の橋を渡って行くと、宇津谷峠。その先は岡部宿、藤枝宿に続きます。
さて、そうこうしているうちに、順番になりました。
本館の奥の方の席に案内されました。
テツヲさんが案内された、広重さんの部屋には、東海道五十三次の浮世絵が展示され、椅子で食べられる新館で、こちらもすてきですが、
私たちは2階の宗長さんの部屋でした。
(宗長さんって、誰や?)
頼んだのは、定食「丸子」
一番定番なやつ。
これが、いいんです♪
おひつに入った麦ご飯が、美味しそう。
好みの量で、ご飯をよそい、とろろをたっぷりかけます。
とろろは、こんなにたっぷりかけても、ご飯2杯分はあります。
普段おかわりしない私ですが、この時はご飯2杯食べちゃいました。
お腹いっぱい!
完食です!
あ、おひつのご飯は三人で食べても残りました。
残ったご飯はどうするんだろう…
などと考えてしまいました。
この後、3月26日に記事にした、梅の洞慶院に行き、帰りは、先ほども少し書きました、丸子宿の次の宿場町である岡部宿によりました。
そちらはまた後日にします。
丸子のとろろ汁
これは、静岡に来たら絶対食べてほしいものの一つです。
皆様、ぜひ食べに来てくださいね♪
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