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夕焼け

夕焼けは、突然私の目の前に現れる。

建物だらけで、西の空は狭い。

それでも、電車の中、駅から、帰り道からとか、車で出かけた帰りとかに、うわあ、綺麗!と声をあげてしまうような、美しい夕焼けの空を見ることがある。

写真を撮りたいなあ、と思っても、建物の隙間から見える夕日は、全体が映らないし、私のiPhoneでは、色も実際に見ているような色にはならない。

どこか綺麗に見えるところはないかな?と思っても、
探しているうちに、どんどん景色は変わっていく。

人間の目はすごい。
ところどころ建物などで見えないのに、広い範囲を目に納め、見えない部分さえもおそらくつなぎ合わせて、一枚の大きな夕焼け空を脳裏に映し出す。
カメラでは、そうはいかない。

夕焼けが美しいっていう感情は、人間はいつから持ち始めたのだろう・・・
まだ、猿人や原人だったころから、夕焼けだけでなく、朝日も星空も、美しいものとして眺めていたのだろうか?

そんなことを考えながら、夕日を眺める。

昨日運転中橋の上から見た夕陽が、本当に綺麗だった。
眩しい金色の光が、空の低いところで輝き、川の水面にキラキラと映っていた。
止まって写真を撮りたかったけど、通りが激しいその道では当然無理。
でも、一瞬でも見れた光景は、今日になっても頭に残っているくらい美しく、私を癒してくれた。

とはいえ、もし止まって写真を撮れたとしても、きっと見たようには撮れないのだろう。

夕焼けは、写真に撮って残すものではなく、
自分の目で見て、こころと脳に焼き付けるものだ。
美しい夕焼けは、私を癒し、一日の疲れを癒してくれる。

写真を撮るのは、プロに任せて、
今日の私だけの夕日を、
刻々と色を変えていく夕日を、
心のスクリーンに焼き付けよう。


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