忍者ラブレター
俺たち甲賀忍者。
伊賀の奴らを今日こそやっつけるぞ!
私たち、伊賀忍者。
今日こそ甲賀の奴らをやっつけよう!
それぞれの忍者は、
マキビシの代わりに、オナモミの実をたくさん集め、
槙の葉で手裏剣を作り、
火薬玉代わりの泥団子をたくさん作った。
さあ、いよいよ決戦の時。
決戦場となった学校近くの空き地で
甲賀忍者男子と伊賀忍者女子が向かい合った。
身体中にオナモミがひっついて、
泥だらけになって、
辺りに折り紙で作った手裏剣が散らばる。
この学校では最近忍者ごっこが盛んだ。
休みの日には皆オナモミを探しに野山に出かけた。
ある日ナミが帰宅すると、ママがナミの背中を見て、
あら!
と声を上げた。
なんとナミの背中に、オナモミで
スキ
と書いてあった。
忍者ラブレターね。
とママが言った。
これは帰りにサトシがつけたものに違いない!
ナミは、折り紙で折った手裏剣に
「ワタシもだよ」
と書いて翌朝サトシの上靴の中に入れた。
私の忍者ラブレターのお返し、気付いてくれるかな?
本文ここまで 410文字
これはたらはかにさんの
♯毎週ショートショートnote のお題
「忍者ラブレター」で書いたものです。
ところでみなさま、オナモミって知ってますか?
写真がなかったので、他のクリエーターの方の写真で検索したら、一枚だけありましたので、サムネ画像で使わせていただきました。
通常は、茶色くなってから取っていました。
服にくっつくので、「くっつき虫」なんて呼ばれたりもします。
子供の頃はそれを投げっこしたり、服に貼って、文字や絵を描いていました。
それから槙の葉の手裏剣
槙は、昔は農家さんなどの家の生垣によく使われていて、あちこちにありました。
最近は、あんまり槙の生垣のお家は見かけなくなりました。
その槙の葉がこちら
できるだけ大きくて硬い葉、
できるだけ同じ大きさ、太さの葉
まっすぐな葉を採集して、
4枚の葉を半分に折って組み合わせたのが
槙の葉の手裏剣です。
昔よく作ってたなあ…
槙以外でも、笹や包丁葉っぱ(カヤ?)の葉っぱでも作ったりしてました。
また、スズメノテッポウという草の花穂を抜いて、草笛を吹いたりもして、忍者ごっこを楽しんでいました。
みなさんは、こんなふうに身近な植物で遊んだことがありますか?