見出し画像

自作キーボード Keyball を導入して良かったこと

この記事はStockmark Advent Calendar 2024の10日目の記事です。


はじめに

ストックマークの森長です。
私はPC環境改善大好き人間なので、弊社のアドベントカレンダーで以下のような記事を書いています。タイトルで興味がわいた方はぜひご覧下さい。

さて、今回は表題にありますように「自作キーボード Keyball を導入して良かったこと」です。
せっかくの機会なので、導入の経緯から書いていきます。

思いと悩み

私は、常々、画面操作(キー入力、フォーカス移動、選択等)はなるべくキーボード操作で完結したいと思っています。キーボード操作で完結できると、キーボードとマウス(タッチパッド含む)間の移動も少なくなりますし、慣れると速いためです。
あと、なんとなくかっこいいから!

そのため、ソフトウェア的なカスタマイズを色々やってきました。詳しくは(私のための)至高のデスクトップ環境を求めて をご覧ください。

ただ、ソフトウェアによっては、どうしてもマウス操作が必要な場面がでてきます。マウス操作の必要性を無にすることは不可能なので、マウス操作をなんとか簡単にできないか…これが悩みでした。

転機

と、上記の悩みをかかえつつも、致命的な問題でもないので現状を維持していたところ、同僚の會田さんが颯爽と自作キーボードの一つである Kyeball をオフィスに持ってきました!

ここで 一旦 Keyball の紹介です。
Keyball とは、白銀ラボ様で販売されている自作キーボードのキットです。
キットのため、自分で構築する必要があります。
大きな特徴としては、キーボードが左右に分割されており、また親指で操作可能なトラックボールがキーボードに搭載されています。

私の Keyball44

Keyballの存在自体は知っていましたが、実物を見たのは初めてで、少し触らせてもらいました。

最初に、感じたことがトラックボールが親指の位置にあるため、カーソル操作時に手の移動がないことです。私にとってはこの点だけでも使用感が抜群です。
その頃は Keyball を含む自作キーボードを購入しない理由を色々考えていましたが、この体験でその理由はふっとびました。

買うしかない!

購入と構築

と思いつつも、その後もちょっと悩みました。
ただ良さを体験してしまうと常に考えるようになっていて、気づくと必要なパーツ等とともに Keyball44 を購入しました。
Keyball シリーズにはキー数の異なる Keyball61Keyball44Keyball39 がありますが、今回はキー数が余り多くなく(持ち運びしやすく)、Ctrl キーの位置を今までと同じ箇所(Aキーの左隣)に残せる Keyball44 にしました。

構築のメイン作業はハンダづけで、完成までに約7時間ほどかかりました。当初は途中で切りあげて何日かかけて構築しようと思っていましたが、 まるで Civilizaition をやっているかのように、「後少し…後少しだけだから…」という気持ちで結局徹夜してました。とても楽しかったです。

Keyball44 の導入で良かったこと

さて、本題です。Keyball44を導入して良かったことをあげていきます。

キーボードから手を離す必要がほぼなくなった

まずはこれが一番です。マウスやトラックパッドに手を伸ばすたびに面倒だなと思っていたので、この小さなストレスから解消されました。

ハードウェア側でキーボードとトラックボールの挙動を制御できる

Keyball は QMK Firmware を採用しています。
QMK Frimware は、自作キーボードやカスタムキーボード向けのオープンソースファームウェアで、以下をはじめとする様々なカスタマイズが可能です。自分好みを追求できるところが最高ですね。

  1. キーの割り当て 
    各物理キーに対して、任意のキーを割り当てられます。qwerty 配列でない特殊な配列もできますし、単に押しづらい位置にあるキーを押しやすい位置に変更する等、変更し放題です。
    いつかでAstarte 配列や大西配列にも挑戦したい。

  2. レイヤーわけ
    キー配列を複数のレイヤーに分けて切り替え可能です。この機能でキー数が少ないキーボードでも色々な入力が可能になります。
    私は、標準のレイヤーの他にウィンドウ制御レイヤー、数字・記号レイヤー、マウスレイヤー、スクロールレイヤー等を増やしています。

  3. タップ、ホールド、連続タップの使いわけ
    キーの押し方(タップ・ホールド・連続タップ等)で異なる入力が可能です。例えば、あるキーをタップで 「-」を入力、ホールドで 「Cmd」を入力等できます。このおかげで押しやすい位置にあるキーに色々な役割を持たせることができます。

  4. RGB 制御
    LEDの色等をカスタマイズ可能です。私は LED をハンダ付けしなかったので使っていませんが、利用しているOSやレイヤーで色を変えてみるとかやってみたいです。

  5. C言語による細かい制御
    QMK Firmware はC言語で書かれているので、自分好みにキーボードの制御を変更できます。OS別の挙動や、Ctrl + F を「右矢印」キーへ変換等、あと、私は Slack で 「Cmd + Shift + a 」(未読に移動)を多用するのでこれを1つのキーに割り当てたりしています。

親指の有効活用

Keyball44 には親指で押しやすいキーが5箇所もあるので、今まで遠かったキーをここに割り当てています。手の移動だけでなく、指の移動も無理なくできるようになり、これも嬉しい点です。

ログイン画面でもキー入力を制御できるようになった

私は Emacs ユーザ なので、Ctrl をベースとしたキーボードショートカットを多用します。どういうショートカットかはこちらをご参照いただければ分かるかと思います。

今までは、このショートカットをソフトウェア制御で、Emacs以外のソフトウェア等でも利用できるようにしていましたが、ログイン画面は再現できないショートカットもありました。

しかし、Keyball では 上述した QMK Firmware でハードウェア側で Ctrl + h や Ctrl + d を BackSpace や Del に割り当てることができるため、ログイン画面でも再現ができるようになりました。
とても細かいですが、個人的にはとてもうれしかったです。

肩を開いて作業ができる

キーボードが左右に分割しているので、手を肩の延長線上の位置に伸ばせるため、肩回りが楽です。また、キーボードの左右の位置が自由に変えられるため、どんな態勢も大丈夫です。

新しい趣味の開拓

私は今まで自作といえばPCでだけでしたが、自作キーボードというジャンルも趣味に入りました。楽しめる世界が増えて最高です。壊れても自分で直せそうな気がしてきました。

Keyball を導入までの気持ちの変化

ここで、皆様のKeyball 購入を後押しするために、Keyball を導入するまでの私の気持ちの変化を参考までにお伝えします。

  • キー配列や操作が少し特殊になるので、Keyballが無い場合や他のPCを一時的に使う時に不便そう。
    他のPCを使う機会はあまりないから気にする必要ないし、そんな機会があっても一時作業なので問題なし。日々の作業時の効率UPが優先。

  • オフィスと自宅で利用するため、持ち運びが大変。
    利便性の向上に比べたら持ち運びなんて全然苦じゃない。どうしても嫌なら、2台目を買えばOK。

  • 自作キーボードはちょっと高いかも。
    い、一番使う道具だし、うん、大丈夫、大丈夫、大丈夫…。メモリを128GBにしたり、NAS をオールフラッシュにするより安いから!

終わりに

ここまで読んでいただいて、少しでも気になった方がいらっしゃいましたら、ぜひ「Keyaball」で検索してみてください。とても参考になるレビューや構築記事等がたくさんあります。

総じて私のKeyballの体験はとても良かったです。同じような悩みがある方に届けば嬉しいです!

いいなと思ったら応援しよう!