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ファッションとバックグラウンド

 ファッションとそのファッションの背景には何があるのだろうかということを、わざわざ考えたことのある人はどのくらいいるのだろうか。

カジュアル、ストリート、パンクなどなど、ファッションのジャンルは数え切れないほどにある。

それらの中から人は、服を選び身につける。ドレスコードやマナーなども場合によってはあるが、それでもまあその大凡はきっと好みだろう。

そしてその好みが同じであれば、価値観も合うので自然と似たファッションの人が周りには集まる。

これは服飾学生を見ていると本当によく思う。

あまり適切であるのかは保証できないが、具体例をあげると、メンヘラファッションの子はメンヘラファッションの友達が多いし、ハイブランドを身につけている子は同じくハイブランドを身につけている子が周りにいる。

「いや、そんなのわざわざ言わなくても当たり前だろう。」とここまでを読んでそう思う人が大多数だろう。

当たり前のことをダラダラ喋るなよと思うだろう。

きっとこの長い前起きでもう飽きて読まない人が多いだろう。

しかしながら、こと今回のこの課題についてはあくまで自己表現なので自分のペースで話したいと思う。

では、本題に入るとそもそも

なぜその人はその服を好むのであろうかということだ。

それは無意識的なもの、フィーリング、そんな風に思うかもしれないが、実は調べると実はちゃんと原因や理由があるのだ。

その人はその服を好むべくして好んでいる。無意識ながらにしっかり理にかなった選び方をしているのだ。

私が実際に調べてみたファッションは、女性のガーリーファッションだ。俗に言う、量産型ファッションというものである。以後、量産ファッションという。

そもそも量産ファッションとは、没個性のファッションである。個性がなく、量産という型にハマったファッションだ。型にはまれば個性こそないものの、外れることも失敗することも無いのだ。

つまりファッションにあまり知識がなくても気軽に、リスクもなくオシャレになることが出来る。

そして、量産ファッションは比較的安価なブランドが多いので、あまりファッションにお金をかけることも無いのだ。

では、そんな安心安全かつリーズナブルなオシャレしたい人はどんな人なのか。

その正体は

オタクである。

ん?って感じがするかもしれないが、ゆっくり解説をしよう。

オタクとざっくり行ってしまったが、その中でもジャンルは2.5次元のオタクの方々である。彼女らは現実に存在している人を推しているのだ。このことで何となく話が掴めてきたのではないだろうか。

そうつまり、現実に存在するということは、会わなければいけないのだ。

推しと対面することがあるのだ。コンサートや舞台に彼女は赴かなければいけないのだ。その際に、オシャレをしなければいけない。誰しもデートに行く日はオシャレをするだろう。好きな人に可愛い、かっこいい自分を見てもらおうと思うのは当然だ。

しかし、彼女らの頭の中は常に推しでいっぱいだ。24時間365日1秒も惜しまずに推しのことを考えている。そんな彼女達に、他のことを考えている暇などないのである。

つまり考える時間はないが、オシャレでありたいのだ。そうなれば必然的に、考えず確実にオシャレになれる量産ファッションに出会うだろう。

しかし、彼女らは考える。「オシャレな服を買ってしまえば、グッズを買うお金はどうなる?推しに貢ぐための資金を自分のためになど使えない、、、」そんな不安が頭をよぎる。

そして、恐る恐る量産ファッションを通販で調べるだろう。そこで彼女達は驚くだろう。

「え、こんなに可愛いのにこんなに安いの?」

良いことずくめである。日常生活に置いて、ここまでいいことばかりだったら最早詐欺を疑うだろう。

明日死ぬんじゃないかと思ってしまうだろう。

推しに貢ぐお金が危ぶまれることも無く、推しの前でダサい格好をしてしまうことも無く、推しに会うことが出来るのだ。

完璧じゃないか。

そんな彼女らにとってドンピシャで好条件なファッションが量産ファッションなのだ。

これが量産ファッションのバックグラウンドである。


どうだろうか、この話を聞いたあとに品川駅にいるのだろう量産ファッションの子見かけたら、水族館デートではなく、そのビルの上の階の劇場に行くことが容易に想像できるだろう。

このようにファッションには背景があるのだ。

誰かが何かを好きになる事には必ず理由があるのだ。

このようなファッションの楽しみ方を知ることで、あまりファッションに興味が無い人でも、面白いと思っていただけるのではないだろうか。

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