書くための道具たち。万年筆🖋️総集編!
個人サイト「三蔵亭日乗」の「道具函」ではバラバラに紹介していけれど、ここでは総集編、一気に紹介。書くための道具たち、の万年筆。
初稿だけは手書きで、あとはパソコンの私は、原稿を仕上げる中で割合としては少ないけれど、無くてはならない万年筆。
なぜ初稿は手書きなのか? 手書きでなければならないのか? についてはまた別で書こう。
(コレは私にとってはかなり重要)
書いたよ☟
手書き道具として万年筆はやっぱり優秀で、「実質」を愛する私は定職の業務でも万年筆ユーザーです。
因みに私の記事のイラスト(原稿の裏に描く落書き)も万年筆で描いてます。たまにiPad。
◽️PILOT 朱軸 M詳細不明
母が使っていた万年筆。ヘタすれば50年くらい前のもの。
M字。詳細はもうわからない。(誰か教えて)
原稿に赤を入れる時に使う。
もちろん赤インク PILOT色雫 紅葉
◽️Pelikan traditional M215 EF細字研出しcustom
10年来の相棒。初めてのペリカン。
ペン先はEFだけれど、古いペリカンなので、書くとなかなか太かった。
神戸元町の「Pen&Message」さんで細字研ぎ出し加工をして頂き、滑りはそのまま最高の書き味に。
重さ、長さ、デザイン全て気に入っている。キャップには「Sanzo」の刻印。
黒インクで使用。
◽️PILOT kakuno EF クリア軸
カクノ。1,000円。安価だからと侮る勿れ。
素晴らしい万年筆。
透明軸だからインク残量もわかる。
ガシガシ使える。黒インクも入れて何本かあるけれど、メインでは、この赤、青インクの二本。
普段の手帳の書き込みと、原稿の推敲に使用。
赤インク PILOT色雫 紅葉
青インク PILOT色雫 天色
◽️ PILOT CUSTOM
HERITAGE912 PO
主に手帳の書き込みに使用。カスタムヘリテイジ。名前が良い。
万年筆の極細字と言えばEF(エクストラファイン)トメハネのある日本語を書くならコレに限ると思ってるんだけど、更に細いやつがいる。
PO(ポスティング)超極細字。というか、これはもう特殊ペン先になるらしい。鳥の嘴みたいに、こんなカタチになっている。
床に直撃した不運な万年筆みたいだ。
以前カクノを落として、こんな感じになった。でもPOにはならなかったので、やっぱりそんな単純なものじゃないのだろう。因みにそのカクノのペン先は強引に戻して、もちろん現役。
これ、物凄く引っかかりそうだが、意外に違和感なく書ける。小説初稿の勢い書き(乗ってくると石原慎太郎風に乱れて解読不能)には流石に向かないが、基本的には書きやすい。
難点はちょっとデカい。もっと短い軸でPOが欲しかったが、ラインナップに無かったか、高額だったか。短い軸で、安価にPO出してくれたら最高なんだけど‥‥‥。
◽️PARKER IM black GT M
友人の医師から新人賞のお祝いに頂いた。医師なんて聞くと、スマートな紳士だと思うだろうが、女医だ。
米倉涼子似の女医だ。もちろん自称だ。
彼女がそれを自称し始めたのは、米倉涼子がまだ、あの「私、失敗しないので」を演る前だったから、彼女の方が元祖なわけだ。
となると、もしかするとドクターXのモデルは彼女かも知れない。あのドラマの脚本家か、プロデューサーかわからないが、何かのキッカケで病院で彼女を見かけて……。そんなことも、あながち無いとは言い切れない。
で、この万年筆。軸がステンレススチールでしっかり重みがあって私好み。がっしりと太いペン先から想像できなかったが、滑らか。
すっかりお昼間の定職の方でも、執筆でも使わせていただいている。
いや、それよりも。
本当に米倉涼子似か?
という、もはやこの万年筆というテーマを忘れて膨れ上がっている皆さんの興味については、以下の事実をいくつか並べ、その回答とさせていただく。
彼女の旦那はかなり男前で、娘はかなりかわいい。そして私は、彼女のアバンチュールに材を取った、所謂、「悪女もの」の中篇小説を一本書いたことがある。(未発表)
ちなみに元祖ドクターXは、恋の方ではいろいろと失敗もあったようだ。
◽️ PILOT LEGNO895 F
カサ張らず、手帳と創作ノートにサッと出してサッと書ける、そんな万年筆を探していて、あと木軸な手触りのやつも一本欲しいなぁと思って買ったのが、コレ。
本当はEFが欲しかったけれど、ラインナップになかったので、たまにはFも。木目はあるけど、これはホンモノの木じゃない。でもマットで、質感は良い感じ。
文字はやっぱりちょっと太いけど、創作ノートにガシガシ書く時は重宝するし、レギュラー万年筆がインク切れの時には原稿にも出張ってくれる、小兵ながら頼りになる一本。
インクは色彩雫 “月夜”入れている。これがまた良い色なのだ。
◽️ Pelikan souveran M400 EF細字研出しcustom
現在のレギュラー万年筆。
Traditional M215から変更になった。
十代の頃から憧れていた、定番の万年筆。
家族からの贈り物。
万年筆の値段なんてのは、上には上があってキリがないけど、コレもそれなりのお値段。
それなりのお値段とは言え、オトナが買えない値段じゃない。が、コレを持つには何かしら「言い訳」がいると思って、ずっと我慢していた。
でデビューしてそんな「言い訳」ができてこいつが私の万年筆ケースに入った。
危なかった。「言い訳」ができなければずっと手に入れられないところだった。
何と言うか、すごく「色っぽい」佇まい。
ペリカンはデザインが良い。見惚れてしまう。定番のグリーンストライプ。黄金と緑はよく合う。
ペン先はゴールドを使用したツートン。
これも美しい。
しかし重要なのは実質。書き味。
これも神戸元町のPen&Messageさんで購入し、EFを更に細字研ぎ出し加工して頂いた。
トラディショナルと書き比べて違いが分からなかったとしても、「ち、違うわ。やっぱ、うん……」と、無理矢理、自ら言い聞かせようと思っていたが、杞憂だった。
「全然違う。サラサラしてますわ」納得の書き味。即メインの万年筆に抜擢。
唯一難点を上げるなら、ちょっと軽い。
軸が長いM600なら重さはちょうど良いのだろうか。いや、ならあれだ。
Pelikan Toledo.
それにはまた別の「言い訳」が必要だ。
松永K三蔵
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