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ラマダン中の様子 in 国際イスラム大学

テストが終わり、セミスターも終わって夏休みになりました。この学期もいろいろのことを経験したり、見たりしたのにセミスター中は課題や日々のことに一杯一杯でnoteに記録することができませんでした。次のセミスターが始まるまでの3ヶ月間は今までのことをnoteにどんどん記録していければと思います。

2024年の3月に復学しましたが、今年はラマダンが3月11日からだったので、マレーシアに戻ってきてからすぐに、ラマダンに入りました。

イスラム大学でラマダンを過ごすのは4回目です。4回も経験すると、自分も慣れてきて、初めの時のような新鮮な気持ちやワクワクした気持ちをもうあまり感じられなくなって、少し悲しいです。😭 しかし、慣れてきたからこそ、非イスラム教徒として、わたしが、この場に無理せずに心地よくいられる、環境と自分のちょうど良いバランスや距離感などが掴めてきたように思います。

今回の記事では、ラマダン中のイスラム大学はどんな様子なのかを紹介したいとお思います。

ラマダンとは、イスラム教のカレンダーであるヒジュラ暦の新年から数えて9番目の月です。この月は、イスラム教徒にとって重要な月であり、この1ヶ月間の間に、イスラム教の5行に入っている断食を日の出から日没まで行います。断食中は、水も食べ物も口にしません。そして、この1ヶ月間は、最もアッラーとの距離が近くなり、アッラーが祈りに応えてくれやすく、また、アッラーからの報酬を普段の何倍も受けることができるとイスラム教徒は信じているので、普段よりも、多くの回数祈ったり、クルアーンを熱心に読んだりします。

ラマダン中のイスラム大学の学生の1日は大体こんな感じです。
まず、朝の1回目の礼拝が、マレーシアだと大体6時ごろなので、みんなはその1時間から30分くらい前に起きて、サフールを食べます。サフールとは、断食前に食べる朝ごはんのことです。断食前の朝ごはんには、特に特定のものはありません。みんなそれぞれ好きなものを食べます。しかし、強いて言えば、イスラム教の教えでは、朝にデーツ(ナツメヤシ)を3つほどと水を飲むのが良いとも言われているので、そうする人もいると思います。
サフールを食べ終わったら、ウドゥー(礼拝前に水で体を清める)をして、朝の礼拝(Fajar Prayer)をして、それから、1日が始まります。そして、それぞれ授業に行ったり、勉強したり、友達と会ったり、普通の大学生活をします。

お昼の1時ごろになるといつもだったら、お昼と食べる時間なので、大学のレストランや食堂にたくさんの学生が集まるのですが、ラマダン中は大学の全てのレストランと食堂が閉まります。なので、お昼は食べられません。泣 私は、ラマダン中どうしていたかというと、頑張って周りに合わせて断食したこともあったし、それがキツくなって、大学のコンビニは唯一開いていたので、そこからお菓子や、菓子パンを買って、図書館とか誰にも見られないところで、こそこそと食べていました。😅

ラマダン中は、学生はお昼ご飯を食べないので、時間ができます。なので、その時は、みんな図書館に行って涼んでるか、寮の部屋に戻って、休憩したり、お昼寝したりしています。そして2時に午後の授業が始まり、5時ごろに大体全ての授業が終わります。

5時ごろになると、大学内のレストランや食堂がオープンします。また、ラマダン中は、キャンパス内に、屋台やバザールがやっていて、そこから、イフタール(断食後の食事)を買う日学生もたくさんいます。
大学内のモスクでは、無料でイフタールが配られているので、モスクでイスタールを食べる学生もたくさんいます。

授業が終わると、学生たちは、イフタールを買って、友達とおじゃべりしたり、クルアーンを読んだり、好きなように過ごして、日没を待ちます。

7時半ごろになると、日没になり、4回目のアザーンがなります。アザーンがなると同時に、みんなは、ドゥアー(祈り)をして、食事をスタートします。イスラム教と預言者ムハンマドの教えでは、断食を断つときは、はじめに(お腹に負担をかけないように)ナツメヤシと水を摂取してから、食事を始めるのが良いとされているので、大体の人たちは、イフタールの時には、はじめにナツメヤシを食べることが多いです。

イフタールを食べ終えると、みんなは4回目のお祈り(Mahjrib Prayer)をします。
お祈りし終わったら、またそれぞれ自由に過ごします。課題をやったり、勉強したり、友達と過ごしたり、クルアーン読んだり、人それぞれです。

そして、夜の8時45分くらいになると5回目のお祈り(Isha Prayer)をしてます。加えてラマダン中には、タラーウィーフという1時間から1時間半くらいかけて行われるお祈りもします。5回目のお祈りが終わると、続けて、タラーウィーフが行われます。なので、夜の11時ごろまで、イスラム教徒たちは礼拝をしています。

タラーウィーフについては、以下の記事で少し紹介しています。

5回目の礼拝をタラーウィーフが終わると、寮のカフェには学生たちが結構集まっていて、飲み物を飲んだり、何かを食べたりして、休んでいることが多いです。

それから、就寝タイムです。

夜中の2時ごろになると、また起きて、1時間ほどTahajjudという祈りをします。この礼拝は、イスラム教においては義務ではありません。
しかし、イスラム教徒たちは、ラマダン中は、アッラーと自分の距離が普段よりもはるかに近くなり、自分の善行に対する報酬が何倍にも増え、自分の今まで罪が、自分の宗教的実践の努力によって、アッラーが許してくれると信じているので、普段よりも宗教的行為に専念します。
なので、イスラム教に教義において義務ではないこのような礼拝に参加する人たちも多いです。

ラマダン中は、夜にタラーウィーフの礼拝や、Tahajjudの礼拝をしたり、またイアティカーフ(I‘atikaf/إعتكاف: ラマダン月の最後の10日間、世俗から離れ、モスクに一人籠り、礼拝や祈りに専念してアッラーに対する崇拝に集中するという、イスラム教の慣習)をしたりするので、モスクに泊まり込むイスラム教徒たちも結構います。家から枕や布団を持ってきて、モスクで寝ているイスラム教徒たちが、学内からだけではなく、大学の外からもやってきます。

ラマダン中の大学内や、学生たちの様子や雰囲気はこんな感じです。以下は、ラマダン中にとった写真を少し紹介したいと思います。

ラマダン期間中に開かれるバザール。たくさんのマレーシアのご飯やデザートが売っています。ここからイフタールを買っていく学生たちがたくさんいます。
バザールは、キャンパス内のモスクの隣でやっています。
すごい色の飲み物が売っている。
いい笑顔のマレーシア人のお兄さん。
午後6時ごろになると、モスクに学生たちが集まってきて、無料のイフタールを食べに来る。係の学生たちが、飲み物と食べ物を配ってくれる。
無料のイフタールは早い者勝ちなので、6時から6時半ごろの時点で、すでに学生たちは、イフタールを受け取り、モスクで日没を待っている。
日没までは、クルアーンを読んでいたり、友達とおしゃべりしたり、スマホをいじったり、好きなようにして時間を潰す。
パソコンを開いて課題をする学生とクルアーンを読む学生とスマホをみる学生。それぞれ好きなように日没を待つ。
マグリブのアザーンがあると同時に、ドゥアーをして、イフタールを食べ始める。みんな食べることに集中しているので静かです。
モスクで配られるご飯はこんな感じ。マレー料理をもらいました。マレーシア人は手でご飯を食べるので、私もやってみました。
夜8時45分ごろの1日の最後の礼拝 Isha Prayer
学外から、人々が大学のモスクで礼拝しに来るので、モスクの前にはバイクがいっぱい。
Isha prayerの後の様子。これからタラーウィーフが始まろうとしているところ。
夜中のモスクの様子。自分の持ち物を持ってきて、朝の礼拝まで夜をモスクで過ごす人もいる。


国際イスラム大学でのラマダンの様子はこんな感じです。
大学の寮に住んでいたおかげで、外から見ているだけでは知ることができなかったラマダン中の雰囲気やイスラム教徒の習慣などを知ることができました。モスクでのイフタールに誘ってくれた友達たちに感謝です。

おしまい。

読んでくださりありがとうございます!

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