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少し落ちた視力に君はなんと綺麗に映る

雑談するのがにがてだった、いまはコミュニケーション全般が恐怖だ、人間という存在が恐ろしい、わたしという人間がいかに卑小で愚鈍で歪曲しているか思い知らされる

「過去にあったかなしいできごとをクリアにしないと対人恐怖は良くなっていかない」とカウンセラの方に言われた、何度も何度も思い出してはじぶんで傷を抉っている、カウンセリングの途中で思考回路がプツッと途切れて、後半はなにを聞かれても「わからないです」としか答えられなくなった、いろいろ提案してくれたけれどなにもわからなかった、早くこの場から去りたいとしか思えなかった、「カウンセリングを続けたいですか?」と聞かれて、「わからないです」「じぶんの話をするのはくるしいです」と答えたら、「落ち着いたら再開しましょう」と言われて解放された、解放されたと思ってしまった、カウンセリングをつづけるのも才能がいる、かなしみだけが無数に増えてゆく、再開できる自信は微塵もない、いまここにいるのも、いつか落ち着けたとして、そこにいるのも、どうしようもなくくだらないわたしなんだよ

過去に「あなたに合わせていたらこっちの気も狂うから適当に付き合うことにしました」みたいなことを言われたことがあって、そのことを思い出して、こうやって、こうやって人間はわたしから適切に離れてゆくのだな、そしてこういうふうに教えてくれるひとはなかなかいないから、正しい選択だ、正しい選択だったんだ、みんな正しい選択をしてわたしから離れていったんだ、と思った、し、ああ、わたしは今後このひとにも「適当」に扱われるのだな、とも思った、わたしがあなたをどんなふうに思っているのか、そんなことはこのひとにとってきっとどうでもよいのだ、わたしは「適当」に耐えられない、「適当」に耐えうる「適当さ」がない、わたしの感情に「適当」はない、愛か殺意しかない、いつもくるしい、でも愛も殺意もだいたいは他人にとって負担にしかならない、切実であることを免罪符にするなよ

たばこを買いに行って「44番をふたつお願いします」とピースサイン付きでお願いしても、ひとつしか出してもらえなくて、お会計が進む、「ふたつください」とすら言えずにひとつだけ買って終わる、つかれる、すごくつかれる

くすりのせいでふるえが止まらないのだと思っていた、ストレスでふるえが止まらないのだと言われた、悪夢ばかりみるのも、目の下のクマがどんどん濃くなるのも、寝ていても起きていてもつかれるのも、右半身ばかり冷えるのも、耳鳴りも、頭痛も、すべてストレスらしい、わたしのストレスはわたしが生きていること、もうつかれた、ほとほとつかれた、日本での自殺者数は2万人超で高止まりしているらしい、2万人超のひとたちはこんなきもちになって、きっとこんなきもちでは足りないくらいつらくなって、死んでしまったんだろうか

無意味な言葉、無意味な表情、無意味な仕草、に、ちっぽけすぎる心はいちいち痛む、あなたにはわたしのことがみえているのか?わたしがあなたのことがみえていないのか?

ひとは死ぬ、いつか死ぬ、すぐに死ぬ、すぐに死んでしまう、だから会いたいひとには会わないと、行きたいところには行かないと、と思う、思うだけで、だれにも会えないし、どこにも行けない、どこにいても居心地が悪い

通院日、「生きていける気がしない」と言ったら、「入院しますか?」と言われた、入院したら良くなるのか?良くならなかったら?カウンセリングもつづけられないのに、入院しつづけることができるのか?入院して、なんとなく良くなったとして、きっとまた悪くなる、悪くなったら、いまより死にたくなるのでは?耐えられるのか?耐えられないとして、死ぬことができるのか?わからない

ひとと話していると涙が出てくる、ひとと話していなくても涙が出てくる

実家に帰れば・実家を頼れば、と言われるとすごくしんどい、兄の存在がなかったことになっている実家にいるとすごくくるしい、ことが、他人には伝わりにくい、伝わらない、わたしはずっとすごくくるしい、ことも、他人には伝わりにくいし、伝わらない、兄の存在をなかったことにしている父と母の前では、わたしが父と母と良好な関係と適切な距離を保つためにわたしも兄の存在をなかったことにしている、わたしには確かに兄がいるのに、不安定な状態で無理やり成り立たせているのが「良好な関係」なのか?「適切な距離」なのか?わからない、どうしたらいいのかずっとわからない、装っているだけなのに

あしたはDAWをたちあげられたらいいな、と思う、あしたになればまたきょうのわたしがいて、ベッドから起き上がれずに、また、あしたはDAWをたちあげられたらいいな、と思う、なんにもできないきょうを、なんにも作れないきょうを、なんにも生み出せないきょうを、繰り返してる

投げ銭できます すごいね 投げ銭してくださるひとはぜひしてください