袴田吉彦との出会い。
昨日、職場の方のお家でモツ鍋パーティーをした。
その時、テレビでは金曜ロードショーの「猫の恩返し」が流れていた。
同期の子が、
「袴田吉彦の声、かっこいいよねー」
と言い、他の人たちも
「うん!うん!」
と同意していた。
その中で私はポカーーーンとしていた。
「はかまだ よしひこって・・・だれ?」
と言った瞬間、周りから
「エエエエエーーーっ!」
と悲鳴に近い声が聞こえた。
そう。袴田吉彦のことを私は全く知らなかったのだ。
「ほら!トレンディ俳優だよ!」
「イケメンだよ?!見ればわかるよ!!」
「そうだよ!ググってごらんよ!!」
そう言われてすぐにググってみた。
「ノンスタイル井上・・・・?」
と呟いた私に対し、お前はバカかと言わんばかりの勢いで
「ハァン?!何調べてるの!?もういい!私が調べてあげる!!・・・・あっ!ほんとだ!ノンスタイル井上も出て来た!(笑)いやでも違うし!イケメンだし!見たことあるでしょ?!」
「ない・・・ノンスタイル井上・・・」
「だから違うって!見たことあるって絶対!そうだ!動いてるの見ればわかるよ!!動画!動画で見てごらんよ!」
「うん・・・あっ・・・動画あった。サクセスのCMだって・・・」
「よし!それ見てみよう!みてごらんよ!」
「うん・・・」
「どう?見たことある?」
「ない・・・」
「えええええ!あるでしょ!これ!」
「ない・・・ノンスタイル井上・・・」
「井上じゃないし!もっと動画よく見てごらんよ!」
「あっ・・・育毛剤からサクセスのシェービングジェルのCMに変わった・・・」
「よーし!そのまま見てみよう!どう?見たことある?」
「ある・・・」
「ほらー!!!やっぱり見たことあるーーー!!!」
「このヒゲが剃られるCGに見覚えある・・・」
「そっち?!!ヒゲのみ?!この男の人に見覚えは?!」
「ない・・・ノンスタイル井上・・・」
「ダメだこりゃ」
という訳で、私は30年間生きてきて、袴田吉彦を知ることが一度もなかった。
同期の「東幹久と同じポジション」という説明で、何となく袴田吉彦の位置は分かったが、袴田吉彦という人がいることを全く知らなかったのだ。
「どうやって30年、袴田吉彦とぶつからずに生きてきた?そんなに器用に避けて生きられるもんなの?」
と言われた。
知らないものは知らないのだから仕方がない。
そういえば、私は「小豆」を「あずき」と読むと知ったのは中二の夏だった。
それまでは「こまめ」と読んでいた。
国語の成績は他の教科と比べたら良かったはずだった。
なのに「こまめ」だと思っていた。
兄に「こwwwまwwwめwww」とバカにされた。
世間の人たちは一般常識として知っているのに、私だけ知らないことって意外とあるかもしれない。
死ぬ前に知ることができて良かったと思う。
帰宅したら、同期からLINEが来ていた。
の・・・ノンスタイル井上!!