あちら側がこちら側になる
ヨガを2年くらい続けている。
始めた頃はヨガの先生を見る度に
「ヨガの先生たち薄着だなー」
「露出多いなー」
「全部水着みたいにピッチリしとるし」
「スパッツ1枚て無理やわ。エガちゃんやん。」
そんなことを考えていた。
ところが、ヨガを続けていくうちにヨガが大好きになっていて、
いつの間にかウエアを買い揃えていたりして、
私も今では立派なエガちゃんだ。
ヨガの時に履くレギンスのことを「ヨギンス」というのだけど、あまりお金がかかっていなさそうな構造のくせに、割と可愛くない値段がついている(1万円前後が相場)。
いままではスポーツ用品店に行ってもスニーカー売場くらいしか見る場所がなかったけれど、今は真っ先にヨガウエアを探してしまうし、「エガちゃん」と笑っていたヨギンスを、かわいくない値段のついたヨギンスを、あろうことか「かわいい」と思ってしまう。
「あちら側」だった場所がいつの間にか「こちら側」になった今、
「『かわいい』っていう感情はこうも頼りないもんだったかなぁ」
と不思議になる。
今日はヨガインストラクターの実技試験だった。
私が最も「可愛い」と思っているヨギンスで参戦した。
試験結果が楽しみだ。
こちら側になってしまうと人って幸せに感じるものなんだな。
でも、「あちら側」だった時の気持ちもまだ覚えているから、「あちら側」の人の気持ちも分かるこちら側の人間でありたいと思う。
何事に対しても。